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『2001年宇宙の旅』『未知との遭遇』『ブレードランナー』のSFXを手がけた特撮の巨匠ダグラス・トランブル氏が79歳で逝去

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 さまざまなSF映画で特殊効果を担当したダグラス・トランブル氏が現地時間2月8日に逝去した。この2年間は癌、脳腫瘍、脳卒中と闘病しており79歳だった。

 同氏の娘であるエイミー・トランブル氏がFacebookを通じて明らかにしている。

 ダグラス・トランブル氏は、映画『オズの魔法使』の視覚効果を担当したドナルド・トランブル氏の息子として1942年に生まれる。

 当初は建築家志望だったが、写実的な絵を描く能力を買われ、NASAや空軍のために短編映画を制作するグラフィック・フィルムズ社に就職。そこで制作した宇宙飛行をテーマにした映像が映画監督のスタンリー・キューブリック氏の目に留まり『2001年宇宙の旅』にグラフィック・フィルムズ社とともに抜擢された。

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(画像はYouTube「4K/BD【予告編】『2001年宇宙の旅 HDデジタル・リマスター』12.19リリース」より)
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(画像はYouTube「4K/BD【予告編】『2001年宇宙の旅 HDデジタル・リマスター』12.19リリース」より)

 だが、キューブリック氏は制作上の都合からグラフィック・フィルムズ社の契約を解除。『2001年宇宙の旅』の制作を続けたいことを熱望したダグラス・トランブル氏は、キューブリック氏に直訴して特撮監督として抜擢された。

 1968年に公開された『2001年宇宙の旅』は「SF映画の金字塔」と評されるほど高く評価され、ダグラス・トランブル氏も大きな名声を得た。特に主人公がスターゲートに突入し、光の帯が迫ってくる特撮技術「スリット・スキャン」が有名だ。

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(画像はYouTube「DOUGLAS TRUMBULL – Lighting the Enterprise | Star Trek」より)
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(画像はYouTube「映画『ブレードランナー ファイナル・カット』予告編【HD】2019年9月6日(金)IMAX2週間限定公開」より)
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(画像はYouTube「映画『ブレードランナー ファイナル・カット』予告編【HD】2019年9月6日(金)IMAX2週間限定公開」より)
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(画像はYouTube「映画『ブレードランナー ファイナル・カット』予告編【HD】2019年9月6日(金)IMAX2週間限定公開」より)

 ほかにも『アンドロメダ…』、映画版『スター・トレック』、『未知との遭遇』、『ブレードランナー』などSF映画の名作に携わっており、氏の名声はさらに高まり、特撮の巨匠としての地位を獲得した。

 また映画監督としては環境保護のメッセージが色濃い『サイレント・ランニング』や、バーチャリ・リアリティを先取りした『ブレインストーム』を手がけている。

 ダグラス・トランブル氏は新しい特殊効果技法を考案することで、これまでにない斬新なビジュアルイメージを作り出すことに成功し、SF映画、アニメ、ゲームなどに多大なる影響を及ぼした。

ライター
85年生まれ。大阪芸術大学映像学科で映画史を学ぶ。幼少期に『ドラゴンクエストV』に衝撃を受けて、ストーリーメディアとしてのゲームに興味を持つ。その後アドベンチャーゲームに熱中し、『この世の果てで恋を唄う少女YU-NO』がオールタイムベスト。最近ではアドベンチャーゲームの歴史を掘り下げること、映画論とビデオゲームを繋ぐことが使命なのでは、と思い始めてる今日この頃。
Twitter:@fukuyaman

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