海外のインターネットコミュニティを中心に、『大乱闘スマッシュブラザーズ』(以下、スマブラ)の映画化に関する話題が注目を集めている。発端となったのは、『ソニック・ザ・ムービー』の監督ジェフ・ファウラー氏に対するウェブメディア「Comicbook」のインタビューだ。
同メディアは、『ソニック・ザ・ムービー/ソニック VS ナックルズ』の海外公開にあわせてファウラー氏への取材を実施。第3弾の制作も決定した次回以降の『ソニック』映画の展望について尋ねるなかで、マーベル・スタジオ流のクロスオーバーを取り入れた「『スマブラ』風の実写アクション作品となる可能性はあるか」との質問が投げかけられた。
公開を控える第2弾の映画では、「ナックルズ」や「テイルス」といった『ソニック』世界の主要キャラクターたちが新たに登場している。上記の質問はこうした作品世界の広がりを踏まえて出されたものだ。また主人公の「ソニック」は2008年発売の『スマブラX』を機に、後の同シリーズでもプレイキャラクターとして常連の参加を果たしているという背景も含まれている。
同氏はこの問いに、「色んなキャラクターが集結するバトルロイヤルものとして、派手な『スマブラ』みたいな作品が撮れたら最高だけど、そのためには弁護士が要るかな」と複雑な表情でコメント。「エキサイティングな話ではある」と肯定的な姿勢を示しながらも権利関連における大変さをうかがわせた。
このやり取りを元にして、「Nintendo Everything」や「Nintendo Life」といった各海外メディアが記事を公開。実際の質問は「『スマブラ』風のクロスオーバー映画に興味はあるか」という趣旨だったのだが、「『ソニック・ザ・ムービー』の監督が『スマブラ』の映画化を望んでいる」と記された見出しが付けられたことで、やや異なる形での注目を浴びたようだ。
Sonic the Hedgehog 2 director would love to do a Smash Bros. movie https://t.co/3Cfw7SOxjC pic.twitter.com/cArMoxHFm0
— GoNintendoTweet (@GoNintendoTweet) April 7, 2022
確認した限りでは「GoNintendo」のツイートがもっとも拡散されており、執筆時点で100件以上のコメントと5000件を超える「いいね」が寄せられている。ファンの期待も熱を増し、早くも喜びを露わにする者から若手人気俳優のトム・ホランド氏の起用を訴える者、公開が予定されている『スーパーマリオブラザーズ』のアニメ版映画でクリス・プラット氏が声を演じる「マリオ」が、CG姿のソニックと激しく戦う姿を妄想する者まで現れた。
一方で「著作権の悪夢スピードラン」と、作業にかかるであろう多大なコストを冷静に指摘する者もなかには見られた。多数の異なるタイトルからそれぞれに権利を得るのはまさに気の遠くなるような労力を要する道のりとなりそうだが、『スマブラ』さながらに作品の垣根を超えキャラクターたちが一同に介する映画が実現すれば、世界が興奮する伝説的な一作となるのは間違いないだろう。