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灯台守が無人の離島で恐怖に遭遇するPS1ライクなホラーゲーム『The Keeper』の体験版が無料で配信。離島でひとり上陸した荒んだ島に打ちあがった死体は、音もなく増殖していく

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 独立系デベロッパーのVIDE01は7月11日、ホラーゲーム『The Keeper』の体験版をitch.ioにて配信開始した。

 価格は無料で購入時に好きな金額を支援可能。対応プラットフォームはWindowsのPCとなる。

『The Keeper』のデモ版が配信。灯台守の恐怖描くPS1ライクなホラーゲーム_001
『The Keeper』のデモ版が配信。灯台守の恐怖描くPS1ライクなホラーゲーム_002

 『THE KEEPER』は灯台守の主人公が無人島で恐怖に見舞われるPS1スタイルのサバイバルホラーゲームだ。

 物語の舞台はペイルという名を冠する離島。主人公は、この島の老いた灯台守が末期的な病気に見舞われたため、代わりにこの島で灯台守をすることとなる。

 ゲームは島に上陸する場面から描かれるのだが、上陸した島はひとけも明かりも一切ない。そのため、ゲームの前半では懐中電灯を駆使して、灯台を目指し移動する。

 体験版は島に上陸してから最初の二泊が体験可能だが、最初の夜の目的は灯台に灯りをともすという目的により、探索要素が主体となる。そのため、序盤では何者かに追われる切迫した状況はないが、暗黒を孤独に徘徊する体験を丁寧に描写し、じんわりとした恐怖が味わえるだろう。

 いっぽう、2日目の朝に島の海岸に出ると、表皮が剥がれ落ちた死体が打ちあがっている。機械は不可解に破損し、海岸には音もなく死体が増えていく。主人公が訪れた島には長らく住人は居ないはずであった。宿舎の明かりが暗転すると、主人公に死体が襲い来る。

 このように、本作では実態のなかった恐怖が徐々に実態として出現し、プレイヤーは命を駆けたサバイバルへ巻き込まれていく。

 本作の最大の特徴は初期の『バイオハザード』の様なビジュアルとカメラワーク、操作システムだろう。インディーのホラーゲームにおいて、近年では戦略として低解像度のテクスチャとローポリゴンのモデルを採用する作品は少なくない。しかしながら、本作にはビジュアルに乱雑さや誤魔化しは感じられず、開発者の丁寧な手つきが感じられる。

 また、本作は追従カメラではなく、プレイヤーの位置に合わせて固定カメラが切り替わる「ラジコン操作」と呼ばれるシステムを採用している。これにより操作性は追従カメラに劣るものの、固定カメラによって画面の構図は美しい比率で維持され、ローポリでありながら見て楽しいビジュアルとなっているだろう。

 さらに、本作のゲームプレイは無線での会話やシームレスなイベントシーンによって描かれるシナリオにも重きが置かれているため、固定カメラのビジュアルと相まって、インタラクティブな映画のような体験が味わえるだろう。正品版にて描かれる離島の謎の深層にも注目だ。

 興味がある読者はぜひ体験版をプレイし、作者のTwitterをフォローして正品版を待とう。

編集者
ゲームアートやインディーゲームの関心を経て、ニュースを中心にライターをしています。こっそり音楽も作っています。

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