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『マジック:ザ・ギャザリング』のカードにステッカーを貼る新システムが発表。「名前」「アート」「能力」などを追加、上書きできる

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 ウィザーズ・オブ・ザ・コースト社は、7月24日に開催されたサンディエゴ・コミコン2022において、同社が提供するトレーディングカードゲーム『マジック:ザ・ギャザリング』の新セット『Unfinity(アンフィニティ)』に収録される新カードの情報を発表した。
 またこれに合わせて、同セットの新システムとなる「ステッカー」の詳細を発表した。

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(画像は『マジック:ザ・ギャザリング』公式サイト(英語)より)

 今回発表された『Unfinity』は、『マジック:ザ・ギャザリング』の商品としてたまに登場するジョーク・セット、「アン」シリーズのひとつだ。1998年に発売されたセット『Unglued(アングル―ド)』から数えて、本セットは5番目の『Un(アン)』シリーズとなる。

『Un』シリーズでは相手に飲み物を買いに行かせたり、相手の手札のシャッフル(いわゆるシャカパチ)を咎めたりといったユニークなカードが登場し、そのおふざけ具合から多くのプレイヤーの人気を集めている。

 本セットで登場する「ステッカー」は、カードに貼ることによってそのカードに追加の「名前」、「アート」、「能力」あるいは「パワー/タフネス(攻撃力と体力)」を与えるというシステムだ。

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(画像はTwitter|Magic: The Gatheringより)

『Unfinity』を用いた対戦では、あらかじめ上のようなステッカーシートを何枚か用意してゲームを始めることになるという。

 ステッカーシートには、ステッカーを貼る際の追加コストとなる「クーポン」の枚数と、ステッカーを貼ることによって得られる効果が記されている。

 たとえば上のシートの場合、追加できるのは「Urza’s」、「Dark」、「CannonBall」という名前。「リス」、「帽子」、「ぬいぐるみ」のアート。「Exalted, exalted」、「Shadow」の能力。「1/5」、「7/4」のパワー/タフネスといった具合になるのだろう。

 そしてゲーム中に「ステッカーを貼る」という効果を持つカードを使うと、シートからステッカーを取り、カードに貼って追加効果を与えられるとのことだ。ただし、「能力」や「パワー/タフネス」のステッカーを貼る場合には、事前にカードの効果によって「クーポン」を獲得しておき、追加コストとして支払う必要があるとのことだ。

 なお、このステッカーはふせんのような粘着力の弱いもので、貼って剥がしての再利用が可能であるという。

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(画像はTwitter|Magic: The Gatheringより)

《Carnival Carnivore》
 接死
 《Carnival Carnivore》が戦場に出たとき、あなたはクーポンをひとつ得る。その後、あなたはあなたがオーナー(持ち主)である土地でないパーマネント(場に出ているカード)ひとつにステッカーをひとつ貼ってもよい。

 《Carnival Carnivore》のカードは場に出たときにクーポンをひとつ得て、さらにステッカーを貼る効果を持っている。 たとえばこのカードを場に出して、このカード自身に「Urza’s」の名前シールを貼ったとしよう。するとこのカードはそれ以降《Urza’s Carnival Carnivore》として扱うようになるというわけだ。

 ちなみに「名前」、「アート」、「能力」は1枚のカードにいくつ追加してもよいが、「パワー/タフネス」だけは最新のステッカーの数値に上書きになるとのことだ。

 また、カード以外のものにステッカーを貼り、クリーチャーとして使役できるカードも存在するようだ。

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(画像はTwitter|Magic: The Gatheringより)

《Animate Object》
 あなたはクーポンを7つ得る。ゲーム外にある、生物でない品物をひとつ選ぶ。それにパワー/タフネスステッカーをひとつ貼る。あなたはそれに名前、アート、能力ステッカーをそれぞれひとつ貼ってもよい。それをクリーチャーとして戦場に出す。

 上のカードの効果を要約すると、ゲーム外の品物にステッカーを貼り、しもべとして使役できるようになる……という効果となっている。ジョーク・セットだけあって、なかなかぶっ飛んだ効果だ。お気に入りのフィギュアに使おうか……別のカードゲームとか、あるいは食パンとかでもいいだろう。

 なお、ステッカーを貼ったものは、手札や山札などの裏側表示の領域に戻る場合はすべてのステッカーを剥がすことになるが、戦場や墓地などの公開領域に置く場合はそのままの状態にするとのことだ。つまり《Animate Object》で出した品物は墓地に落ちるいったい、どこに置けというのか。

 ちなみに、このセットはジョーク・セットなので公式大会では使用できない……と思いきや、なんとこのセットに収録される一部のカードは「エターナル」と呼ばれるフォーマットではそのまま使用できるようになるという。

 見分け方はカード下部にあるどんぐり型のホログラムの有無で、たとえば今回紹介した《Animate Object》(ゲーム外の品物をしもべにする)はマークがついているので使用できないが、《Carnival Carnivore》はマークがついていないので、そのまま使用可能となる。

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(画像は『マジック:ザ・ギャザリング』公式サイト(英語)より)
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(画像はTwitter|Magic: The Gatheringより)

《Angelic Harold》
飛行
《Angelic Harold》が戦場に出たとき、あなたはあなたが持ち主である土地でないパーマネントに名前ステッカーをひとつ貼ってもよい。
あなたがコントロールする、3語以上の名前を持つ各クリーチャーは+1/+1の修正を受ける。
(どんぐりマーク:あり。つまり「エターナル」フォーマットでは使用できない)

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(画像はTwitter|Magic: The Gatheringより)

《Wicker Picker》
あなたが唱えるクリーチャー・呪文はステッカーキッカー(1)を持つ。(あなたはクリーチャー・呪文を唱えるに際し、追加の1マナを支払ってもよい。そうしたなら、あなたはクーポンを1枚得て、その後それにステッカーをひとつ貼ってもよい。)
(どんぐりマーク:なし。つまり「エターナル」フォーマットで使用できる)

『マジック:ザ・ギャザリング』は長い歴史の中でルールを整備してきたため、追加の『名前』や『能力』を与えるカードについては普通に使わせても問題ないという判断なのだろうが、正直、ここが今回一番の驚きどころかもしれない。

(アートステッカーについては仮に貼ってもアートを参照するカードがないため、追加しても問題がないという判断だろう。)

『Unfinity』ではこれ以外にも、様々な面白カードが登場する予定だ。発売は2022年10月7日を予定している。

ライター
85年生まれ。『勇者のくせになまいきだ。』シリーズの代表的プレイヤーとして名を馳せたツルハシの化身。 10代の頃、メックシューターゲーム『ファントムクラッシュ』とその続編『S.L.A.I.』の世界にハマり、 ディスプレイ越しに見た2071年に帰るべく日々を生きる。TCGとボードゲームも好物。
Twitter:@Dump29

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