ウクライナを拠点とするFrogwaresは現地時間7月28日、ミステリーホラーアドベンチャーゲーム『Sherlock Holmes The Awakened』(シャーロック・ホームズ ザ アウェイクンド)を発表した。
本作は、2006年に発表された同名作品をゼロから作り直したフルリメイク作品となる。Frogwaresは以前より「Project Palianytsia」として謎のプロジェクトを発表していたが、今回その詳細が正式に発表された形だ。
Frogwaresはこのほかにも定期的にシャーロック・ホームズを題材とした推理ゲームを発売しており、本作もこのシリーズに含まれる一作品だ。しかし本作は、ホームズとH.P.ラヴクラフトによるコズミック・ホラー小説をもとにした創作神話「クトゥルフ神話」をかけあわせた異色のクロスオーバー作品となっている。
本作では、若き日のホームズが新たに知り合った相棒、ジョン・ワトソンとともに、初めての大事件を追うことになる。彼らは単純そうに見えた失踪事件を追ううちに、クトゥルフ神話の神を崇拝し、古代の予言を引き起こそうとしている悪意あるカルト集団の陰謀の網にはまることになる。
プレイヤーはヴィクトリア朝時代のロンドン、スイスの精神病棟、ニューオーリンズのバイユー、スコットランドのハイランド地方といった4つのロケーションで、直面する事件の現実と超自然を分離し、影ある狂人たちの行いを止めるべく、探偵たちふたりを導くことになる。
本作でプレイヤーが出会うことになる各事件の舞台は広大な半オープンのワールドマップで、自由に探索し、捜査を進めることができるとのことだ。
また、プレイヤーはいくつかの道具やトリックを使えるほか、ホームズの頭脳を再現するさまざまなモードも使用できる。
重要な出来事のシークエンスを再現する「イマジネーションモード」、容疑者や目撃者に的確な質問を投げかける「尋問」、他の人が見逃した犯罪現場のディテールに迫る「集中力モード」、さまざまな資料から重要な手がかりを引き出す「インテリジェンスシステム」などを使って手がかりを集め、すべてを組み立て、自らの発見を発表しよう。
また本リメイクでは、オリジナルのストーリーを書き直し、若き日のシャーロックとワトソンとの絆が事件を通して、どのように形成されていったかを描くほか、グラフィックの一新、カットシーンの作り直し、新たな三人称視点カメラの導入、UIの全面的な見直しなど、ゲームの多くを作り直しているという。
このほかにも、新しい声優の録音と実装、サイドクエストの追加、捜査方法の追加なども行う予定で、さらに追加のリソースや余裕があれば、いくつかの追加機能や拡張のアイデアを検討中とのことだ。
またこれにあわせて、Frogwaresはこの開発資金調達のため、近いうちにKickstarterでのキャンペーンを開始する予定であるという。
この資金調達についてFrogwaresは、すでにゲームの大半は完成しているが、フルリメイクであるがゆえに追加や変更したいコンテンツが複数あるほか、ウクライナは現在も戦争状態にあり、今後のさまざまな状況変化にも対応し安全に開発を行っていくためにも、資金確保が必要だとしている。
このキャンペーンでは、支援者へのリターンとして通常よりも安い価格でゲームが手に入るようにするほか、Kickstater限定のゲーム内コンテンツなどを用意するとのことだ。また、ゲームに支援者自身を刻み込む機会(おそらくはクレジットや、ゲーム中に出演できる)も得ることができるとしている。
『Sherlock Holmes The Awakened』は、現在発売に向けて開発中だ。
気になった方はこの機会に、Kickstarterのキャンペーンや公式Twitterから今後の動向を追ってみてはいかがだろうか。