講談社は2月13日、PC(Steam)用の2人プレイ専用オンラインパズルアドベンチャーゲーム『違う冬のぼくら』(英題:BOKURA)の発売を開始した。開発中のゲームを販売する早期アクセスでの発売となる。
価格は通常1420円のところを、リリース記念セールとして期間限定で10%オフの1278円で提供する。期間は2月21日まで。
『違う冬のぼくら』は、2016年にSNSを中心に爆発的な話題となった『ひとりぼっち惑星』のところにょり氏が製作する、2人プレイ専用のオンラインパズルアドベンチャーゲームだ。本作にはフレンドパスが付属し、ひとりがゲームを買えばもうひとりは無料でプレイできる。
本作の物語は、あるとき家出をしたふたりの少年が、旅の途中で「鹿の死体」を発見するところから始まる。それを見た彼らは気を失い、そして気がつくとお互いの見るものすべてが違って見えるようになってしまう。
プレイヤーたちは、ひとりは動物の世界が見えるようになってしまった少年を、もうひとりは機械の世界が見えるようになってしまった少年を操り、自分たちの身に起きた謎を解き明かして元の世界に戻ることを目指していく。
本作の特徴的な点は、協力プレイを行うゲームでありながらも両者の画面に映るものがまったく違うという点だ。同じ人間を見ていても、片方にはそれが絵本のような動物のキャラクターに見え、もう片方にはそれがロボットのように見えるようになっている。
その認識の違いによって、フィールド上のオブジェクトがそれぞれの世界で異なる働きをするため、プレイヤーたちは自分にしか見えていないことを会話によって相手と共有し、協力して謎やパズルを解きながら旅をつづけていく。
なお本作はそのシステムの特性上、プレイする際には通話をしながら共に遊べるフレンドが必須となっている。ちなみに本作にはフレンドパスが付属しており、ひとりがゲームを買えばもうひとりはSteam上で公開されているDemo版をダウンロードすることで本作を無料でプレイできるとのことだ。
ストーリーを進めていくと、いくつかの重大な選択を迫られることとなり、それによって物語の展開は複数に分岐していくという。お互いに話し合い、認識をすり合わせて物語を進めていこう。
なおSteamストアページの情報によると、プレイに必要な時間は3~4時間程度とのことだ。
ちなみに本作は、講談社が主催するゲームクリエイター支援プロジェクト「講談社ゲームクリエイターズラボ」の出資により開発されたタイトルとなっている。本作の作者であるところにょり氏は同企画の第1期メンバーとして選考を通過し、開発費を獲得したことで本作の開発を行っている。
本作の2人プレイ専用というアプローチは、2021年のゲーム・オブ・ザ・イヤーを受賞したアクションゲーム『It Takes Two』などでも見られた手法だが、本作の異なる視点で進むという独特なシステムや、どこか物寂しいグラフィックは、いかにもところにょり氏らしい独自の雰囲気を感じさせる。
かつて大流行を起こした『ひとりぼっち惑星』とはまったく違う世界観ではあるものの、本作ではまた同氏の描く世界による、ナラティブな体験を味わうことができそうだ。
『違う冬のぼくら』はPC(Steam)に向けて発売中だ。価格は通常1420円のところを、リリース記念セールとして2月21日までの期間限定で10%オフの1278円で販売している。
気になった方はこの機会に、仲の良いフレンドに声をかけて本作をプレイしてみてはいかがだろうか。