スクウェア・エニックスで『ドラゴンクエスト』シリーズ作品やアーケード向けトレーディングカードゲーム『超速変形ジャイロゼッター』のプロデューサーを務めてきた市村龍太郎氏は3月31日(金)、自身のTwitter上から同日付でスクウェア・エニックスを退職したことを明らかにした。
突然の報告になりますが、3/31をもちまして、スクウェア・エニックスを退職致しました。
— 市村 龍太郎 (@RyutaroIchimura) March 31, 2023
色々な思いもあって長くなるので、添付のメモをご覧いただければと思います。
一緒に仕事してくれた たくさんのスタッフのみんな、そしてユーザーのみなさま、本当にありがとうございました!#スクエニ #卒業 pic.twitter.com/OQEthv83UC
合併前のエニックスへ2000年に入社した市村氏は、現在の「第9開発事業部」にあたる“ドラクエ課”へ配属され、25歳の若さでPS2版『ドラゴンクエストVIII 空と海と大地と呪われし姫君』のプロやデューサーを担当。続編の『ドラゴンクエストIX 星空の守り人』でも連続でプロデューサーを担当。2012年に登場した『超速変形ジャイロゼッター』では、中学年~高学年の小学生をターゲットとしつつもいわゆる“性癖”をねじまげてしまいそうなエッチな要素のほか、奇天烈な主人公キャラクターの口グセ「ゼツボー的に」など、ツッコミどころの多さから大人の間でも話題となった。
また、市村氏はテレビの上部に配置したセンサーへ向かい剣を振って遊ぶ体感アクションRPG『剣神ドラゴンクエスト 甦りし伝説の剣』を筆頭に、アーケードゲーム『ドラゴンクエスト モンスターバトルロード』や2020年版のアニメ『ドラゴンクエスト ダイの大冒険』など、挑戦的な『ドラゴンクエスト』シリーズの派生タイトルに携わってきた実績でも知られている。
退社にあたって、47歳となった市村氏は「一生であと何本ゲーム作れるんだろうかとカウントダウンするようになってきました」と現状を分析しつつも「あえてリスクの高い環境に自分を追い込んで、そこから生まれてくるものは何なのかを探りたいと思った」とチャレンジングな退職の理由を語っている。
なお、市村氏がプロデューサーを担当し、2023年秋に家庭用ゲーム機向けの発売を予定しているアクションRPG『インフィニティ ストラッシュ ドラゴンクエスト ダイの大冒険』については、すでに後任の担当者へ引き継がれているという。進捗についても「もうほぼ完成まで出来ていたのを見届けてあります」と述べているため、市村氏の新たな挑戦とあわせて続報を見守りたい。
僕が担当していた『インフィニティ ストラッシュ ドラゴンクエスト ダイの大冒険』は、後任に託してあります!
— 市村 龍太郎 (@RyutaroIchimura) March 31, 2023
もうほぼ完成まで出来ていたのを見届けてありますのでご安心ください。
みなさま発売を楽しみにしていてください!#ダイの大冒険 https://t.co/lSJ7xKmLJN