いま読まれている記事

スクウェア・エニックスのインサイダー取引事件で検察が中裕司被告に懲役2年6ヶ月と罰金250万円、追徴金1億7000万円あまりを求刑。弁護側は執行猶予および罰金・追徴金の減額を求める

article-thumbnail-230601z

 6月1日(木)、公表前のスクウェア・エニックスの情報を用いたインサイダー取引で金融商品取引法違反の罪に問われている中裕司被告の第3回公判が東京地裁で開かれ、検察側は懲役2年6ヶ月と罰金250万円、追徴金1億7000万円あまりを求刑した。

スクウェア・エニックスのインサイダー取引事件で検察が中裕司被告に懲役2年6ヶ月と罰金250万円、追徴金1億7000万円あまりを求_001
(画像はTwitter「Yuji Naka / 中 裕司(@nakayuji)」より)

 スクウェア・エニックスの元社員である中被告は2020年以降、Aimingと共同開発していたタクティカルRPG『ドラゴンクエストタクト』や、エイチームと共同開発していたバトルロイヤル型アクションゲーム『ファイナルファンタジーVII ザ ファーストソルジャー』の公表前情報をもとに、各企業の株を買い付けた罪に問われている。中被告は2023年3月の初公判ですでに起訴内容を認めており、今回の公判では量刑が争点となっている。

 公判のなかで検察側は「一般の投資家より格段に有利な立場で不正な利益を得て、市場の公正性を損なった」と主張している。一方、弁護側は「積極的にインサイダー情報を閲覧したわけではない」として執行猶予および罰金・追徴金の減額を求めた。

スクウェア・エニックスのインサイダー取引事件で検察が中裕司被告に懲役2年6ヶ月と罰金250万円、追徴金1億7000万円あまりを求_002
(画像はGoogle Play『ドラゴンクエストタクト』より)

 中被告は1984年から2006年にかけてセガへ所属しており、同社の代表作『ソニックシリーズ』における開発の中心人物として活躍。ファンの間では同シリーズを世界へ送り出した“生みの親”とも称されていた。

 しかし、自身の設立した株式会社プロペでの活動を経て、アクションゲーム『バランワンダーワールド』の開発ディレクターとしてスクウェア・エニックスに移籍した2018年からは状況が一変。2022年4月には公表禁止の業務命令に関する失効の確認を含めて「発売の半年前にディレクターを外された」とする不当解雇の民事訴訟をスクウェア・エニックス側に提起している。

ライター
2019年11月に電ファミへ加入。小学生の時に『ラグナロクオンライン』に出会ったことがきっかけでオンラインゲームにのめり込む。コミュニケーション手段としてのゲームを追い続けている。好きなゲームは『アクトレイザー』『新・世界樹の迷宮2』『GTFO』など。
Twitter:@fuyunoyozakura

本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合がございます

新着記事

新着記事

ピックアップ

連載・特集一覧

カテゴリ

その他

若ゲのいたり

カテゴリーピックアップ