8月23日(水)午前3時、ドイツ・ケルンで開催される「gamescom 2023」の発表会「Opening Night Live」(以下、ONL)が配信。司会のジェフ・キーリー氏がベセスダ・ソフトワークスの最新作『スターフィールド』を紹介し始め、壮大な実写トレーラーが流れたあと、壇上に乱入者が出現し進行を妨害する一幕があった。
「ONL」は午前3時から予定通りスタートし、巨大なステージ上ではお馴染みの司会者ジェフ・キーリー氏が登壇。まずは『スターフィールド』の紹介から開始となり、ピアノでの演奏が会場のきらびやかな演出とともに披露され、同作の壮大な宇宙世界を紹介する実写トレーラーが公開された。
『The Elder Scrolls V: Skyrim』や『Fallout 4』のBethesda Game Studiosが、25年以上の時を経て手掛ける完全新作が9月にもう発売ということで、会場ではさながらセレモニーのような光景が広がっていた。
※今回公開された実写トレーラー。
その空気を引き裂くような問題が起きたのは実写トレーラーが流れたあと。記事執筆時点で公開されている「The Game Awards」公式YouTubeチャンネルの実際のライブ配信映像では、59分00秒ごろから視聴することができる。
「『グランド・セフト・オートVI』をプレイしたい!」、「ビル・クリントン」など、『GTA6』について連呼しながらヒゲの男が壇上へと突如乱入。ジェフ・キーリー氏が逃れるように男から離れ諫める言葉を投げかけたようだが、『GTA6』男は触れることができる距離まで接近し、言葉を放ち続けた。なおわかりきったことではあるが、『GTA6』の開発は紹介中のベセスダではなくRockstar Gamesである。
その後、壇上にスタッフが集結し、男は後方へと引きずられ、映像は引きになりその後切り替わった。海外メディアIGNや著名なインフルエンサーWario64氏などがその場面をスクリーンショット撮影しX(旧Twitter)にアップすると、ひときわ注目が集まった。
※59分00秒ごろから件の問題シーンを視聴可能。
we want GTA6 pic.twitter.com/o6m2Y7OHF6
— Wario64 (@Wario64) August 22, 2023
Breaking: Stage crashers asking for GTA VI run on stage during #gamescom2023 #OpeningNightLive pic.twitter.com/rFYjTmUYdo
— IGN (@IGN) August 22, 2023
さまざまなゲームの新作情報が発表される「ONL」の場ということもあり、男は『GTA6』の最新情報を公開してほしいと感極まって登壇したのかもしれない。X上ではそういった思考を思ってか若干数の「気持ちはわかる」という同意の声も見られたが、ほとんどのリプライが「会場のセキュリティはどうなっているのか?」、「また”ビル・クリントン・キッド”が登場したのか」といった、安全面の懸念を伝えるものとなっていた。
というのも、ジェフ・キーリー氏が今回のように乱入者と相まみえるのは今回で二度目。昨年12月に開催されたジェフ・キーリー氏が司会の「The Game Awards 2022」では、男性がフロム・ソフトウェアの宮崎英高氏らとともに壇上に忍び込み、ビル・クリントンについて謎の話をしだすという一幕があった。その後、インターネット上でこの男は「ビル・クリントン・キッド」の名で呼ばれており、今回の犯人は模倣犯の可能性が高い。
ジェフ・キーリー氏はこのイベントの騒動のあと、ファンや視聴者に感謝の意を示し、「ショーは続きます、ゲームに戻りましょう」と公式Xアカウントでポストしている。
Thanks for all your support.
— Geoff Keighley (@geoffkeighley) August 22, 2023
On with the show, and back to the games.
ジェフ・キーリー氏が毎年開催する「The Game Awards」や「gamescom ONL」、さらに6月の「Summer Game Fest」は、最新ゲームの発表会として人気をどんどん拡大し、ゲームだけでなくエンターテインメント全体で重要なイベントとしての地位を築きつつある。ライブ配信でのイベントでセキュリティを完璧にすることがどれだけ困難なのか、想像に難くないが、何かしらの解決が見つからないか願うばかりだ。