任天堂は『スーパーマリオブラーザズ ワンダー』の開発者らに開発経緯を訊く公式インタビュー「開発者に訊きました」を公開した。企画制作本部プロデューサーの手塚卓志氏や第10プロダクションの面々が登場するこのインタビューは、奇天烈なステージ演出が発売前から話題の『マリオワンダー』制作秘話を記した貴重な内容となっている。
インタビューでは、プレイヤーがコースを制作できる『スーパーマリオメーカー』があればもう2Dマリオのゲームは必要ないのではないかという当時の意見や、本作では『New スーパーマリオブラザーズ』とはまったく異なる新しい2Dマリオのベースとなるシステムを目標に開発が進められていた興味深い話などが収録。
その中で、初代でブロックを叩くとコインが出たりキノコで体が大きくなるなど秘密や不思議がいっぱいだった『スーパーマリオ』が、長年遊ばれる中でいつの間にか「ふつうのもの」になっており、今作ではそんな「秘密や不思議がいっぱいのマリオ」を目指したというコンセプトが語られた。
開発に際しては実際に「アイデア会」が開催され、担当する分野に関係なくスタッフが集結しひたすら付箋をその場で書き出して、2000枚以上のアイディアが登場したとのこと。
そして第10プロダクションGの近藤真靖氏からは、「8頭身リアルサイズの実写版マリオがBGMを鼻歌で歌いながら進む」というアイディアが出たと伝えられている。ジャンプするときは自分で「ぴょ~んっ!」などと言う考えだったものの、採用はされなかったとのこと。
今作では「ワンダーフラワー」に触れると土管が毛虫のように動き出したり、敵の大群が出演したりと、ステージが尋常ではない変化を起こすほか、ゾウに変身する「ゾウマリオ」や泡を吹き出す「アワマリオ」、頭や下半身にドリルを装着する「ドリルマリオ」などが登場。発表時からその奇想天外な表現に注目が集まっており、ゾウマリオなどは当日のX(旧Twitter)でもトレンド入りを果たしていた。
その予感に応える「不思議と秘密」に満ちあふれていそうな最新作『スーパーマリオブラザーズ ワンダー』は、10月20日にリリース予定。任天堂の公式インタビューでは他にも興味深い開発秘話が明らかにされており、本作の発売までじっくり読みながら待ちたい。