3月27日に、『バイオショック』のクリエイターであるケン・レビン氏が率いる新スタジオGhost Story Gamesが開発する新作のFPS『JUDAS』に関して、新情報が一挙に公開された。
海外メディアの米IGNやジェフ・キーリー氏によるインタビュー映像や、ゲームプレイの感想が公開されている。
『JUDAS』は『System Shock 2』『バイオショック』『BioShock Infinite』のディレクターであるケン・レヴィン氏が率いるスタジオGhost Story Gamesが開発をつとめる新作のFPSだ。
米IGNが公開した映像の概要欄を参照すると、物語の舞台は新たな惑星に人類を運ぶ宇宙船・メイフラワー号で、プレイヤーは主人公の女性・「JUDAS」となる。
しかし、主人公はゲーム開始前まで死んでおり、生き返る場面から幕を開ける。3人のメインキャラクターが登場し、彼/彼女らとの関係性によって変化する物語の表現と、ローグライク要素などが特徴となる。
ジェフ・キーリー氏は同作を「宇宙版バイオショック」と形容しており、左手で特殊能力を使い、右手で銃を撃つ戦闘と相まって『バイオショック』シリーズの美学やシステムを踏襲した作品になるようだ。
作中に登場するメインキャラクターは、メイフラワー号の任務を確実に実行し全人類を守ろうとする警備主任のトム、欠点のない完全なロボット文明を作ろうとする医師ネフェルティティ、そして自分自身を削除する手助けをしてほしいと願うホープの3名。
トムとネフェルティティは結婚しており、ホープはその養女である。3人のうち誰と親しくなるか、誰を支持するかによって「選ばれなかったふたり」との関係性が悪化するケースもあり、ジェフ・キーリー氏がThe Game Awardsの公式YouTubeチャンネルで公開した映像では、メインキャラクター同士が揉める場面や、トムが敵対しているように見える映像が収録されている。
キャラクターとの関係性によりゲームプレイやストーリーが変化する要素は、ケン・レビン氏が2014年のGDCにて提唱したコンセプト「Narrative LEGOs」を実現したものであるという。
「Narrative LEGOs」はプレイヤーの行動に対応したキャラクターや物語などの変化が、あらかじめ用意されたモジュールのように細かく分割して用意され、それらが組み合わさることでゲームプレイごとに独自の物語を構築する設計だ。
これにより、従来の分岐システムのような「樹形図」状の分岐ではないかたちで、個個のプレイヤー及びゲームプレイごとのオリジナリティが高まることとなるだろう。
上記のほか、映像では犬型の巨大ロボットや、ハッキングにより敵の行動を制御する場面なども伺えた。未だ詳細が不明の要素も多いが、ケン・レビン氏による新作ゲームとして大いに期待できそうだ。
興味がある読者はGhost Story Gamesの公式Xアカウントやインタビュー映像をチェックして続報を待とう。