アニメーション監督・今敏氏の手がけた映画『PERFECT BLUE』(パーフェクトブルー)のNetflix配信が、本日から始まった。『パプリカ』や『千年女優』といった作品でも知られる、今氏の初監督作品だ。原作は竹内義和の同名小説で、キャラクターデザインを漫画家の江口寿史が務めている。
同作はホラー色も含むサイコサスペンス映画で、ひとりの女性がストーカーによる嫌がらせや自分自身の幻影に悩まされ、追い詰められていく姿を描く。Netflix上でのレーティングは16歳以上向け。
同作の主人公・霧越未麻は、小さなアイドルグループの一員として活動していたものの、事務所の意向もあって女優業へ転身。望まない仕事を求められることについての悩みや、またアイドル時代の自身を求める狂気的なファンからのストーカー行為もエスカレートしていき、徐々に彼女の精神を蝕んでいく。
現実的なサスペンスを描いている一方で、現実と虚構という全く異なるシーンが、本のページをめくるように一瞬で切り替わっていくアニメーション演出が大きな特徴。見えているものが現実なのかそうでないのか、悪夢を見ているような不安が掻き立てられ、今なお高い評価を受けている作品だ。