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愛すべき欠陥品ロボット“弊機”によって語られるSF小説『マーダーボット・ダイアリー』Kindle版が半額セール中。連続ドラマ鑑賞が趣味の“自称”《冷徹な殺人機械》が、悪徳企業と奮闘。魅力たっぷりのサボり魔ロボ、ここにいます

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マーサ・ウェルズによるSF小説『マーダーボット・ダイアリー』およびそのシリーズ作品のKindle版が、現在50%オフとなるセールを行っている。現在4作品5巻まで刊行されており、いまなら全巻含めても2875円で購入できる。

同作は自称《冷徹な殺人機械》である人型警備ユニット(ロボット)の一人称視点で語られる物語。“マーダーボット”という一見物々しさすら感じさせるタイトルに対し、中身はユーモアと心躍る物語に満ちた痛快なエンタメ小説となっており、ヒューゴー賞・ネビュラ賞・ローカス賞の3冠を受賞するなど、高い評価を受けている。

主人公の“マーダーボット”は、とある保険会社に所有され、その命じるままに業務を果たしていくというロボット。しかし彼は自らを支配する統制モジュールをハッキングすることに成功し……なんと映画や連続ドラマにハマってしまう。

適度に仕事をこなしながら適度にサボって連ドラに耽溺していた主人公は、とある仕事の最中に、その後の彼の運命を大きく変える人たちに出会うことになる、というのが本作のあらすじだ。

機械らしい杓子定規さを持つ一方で、妙に人間臭い葛藤を持つ“愛すべき欠陥品”のような主人公が本作の最大の特徴。中原尚哉氏による日本語訳では主人公の一人称“I”(アイ)が“弊機”と翻訳されており、「冷徹な殺人機械のはずなのに、弊機はひどい欠陥品です」といったように、AIのような丁寧な語り口とあわせて、本作に独特のユーモアをもたらしているポイントになっている。

ライター
ル・グィンの小説とホラー映画を愛する半人前ライター。「ジルオール」に性癖を破壊され、「CivilizationⅥ」に生活を破壊されて育つ。熱いパッションの創作物を吸って生きながらえています。正気です。

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