Playstackは12月5日、新作フィッシングゲーム『About Fishing』を発表した。対応プラットフォームはSteamとPS5で、開発を手がけるのはSF料理ゲーム『Arctic Eggs』で知られるThe Water Museum。
本作は、釣りそのものの静けさと、発見によって生まれる淡い緊張感が組み合わさった“フィッシングミステリー”として紹介されている。
公式説明でも、「キャストすれば必ず何かが釣れるものの、その中には本来見つかるはずのないものが混じる」とされており、静かな釣りの手触りの裏側に水面下の異質な気配が漂う。
釣果は売却して装備の強化に使え、新たな深さや地点へアクセスするための要素となる。釣り上げた魚は単なる収集物ではなく“手がかり”として扱われ、忘れ去られた謎の断片へとプレイヤーを導く仕組みが用意されている。
湖畔の町には独自の暮らしがあり、世界は時間や天候に合わせて変化するため、緩やかな生活感と探索性が同時に存在している。
ビジュアルには、ローポリゴンを活かした表現が採用されており、初期「PS1」作品を思わせる質感が特徴だ。どこか懐かしい景色の中で、静寂とわずかな不安が交差する独特の空気が形成されている。
本作の開発者Kevinは、『シェンムー』やセガの『ゲットバス』から影響を受けたと語っており、釣りや町の描写にはその系譜が感じられる。一方で、釣果が物語に直接つながる構造や、水底の“真実”へ少しずつ近づいていく感覚など、本作ならではのアプローチも打ち出されている。
ストアページには「制作過程で魚に危害は加えられていないが、カーリーフライについてはこの限りではない」という一文も添えられており、シリアスな空気の中にわずかなユーモアも見え隠れする。
