いま読まれている記事

“ポケモンらしくない”異質な存在「ウルトラビースト」のデザイン経緯が語られる。NGを出されてきたデザインから逆算。『サン・ムーン』に携わった大村祐介氏が明かす

article-thumbnail-260204i

グラフィックデザイナー・イラストレーターの大村祐介氏は2月4日、ポケットモンスターシリーズに登場する特定のポケモン群「ウルトラビースト」(UB)のデザインにまつわる経緯を自身のX上で明かした。

これまでファンが感じていたウルトラビーストという存在への“異質”な印象などを裏付けるエピソードとなっており、多くの注目を浴びている。

ウルトラビーストは2016年に発売された『ポケットモンスター サン・ムーン』(以下、SM)で初めてプレイヤーの目の前に現れた謎の存在。

舞台となるアローラ地方を脅かす危険な存在とされており、作中に登場する組織・エーテル財団が、この「ウルトラビースト」について研究している。

今では「ウツロイド」「フェローチェ」「マッシブーン」という名称のポケモンとして認知されているウルトラビーストも、初登場となる『SM』発売前は“コードネーム”とともにビジュアルのみ先行公開。

あまりにもポケモンから著しくかけ離れたデザインだったため、ファンの間では「これは果たしてポケモンなのか?」「ゲーム中の登場人物と姿が似ているのでポケモンではないのでは」「俺の知ってるポケモンじゃない」といった声が寄せられていた。

事実、ゲーム公式サイト後年の特集ページでは「ポケモン」と明言されずに扱われる傾向にあるようだ。

一方でゲーム中ではウルトラビーストの正体についてプレイヤーの手で解明が進む展開も挟まれている。異世界である「ウルトラスペース」からやってきた存在であると語られると同時に、なんと通常通りポケモンとして捕まえる・戦わせることも可能。

図鑑にも登録されるれっきとした「ポケモン」として認定されており、2017年に発売された『ウルトラサン・ウルトラムーン』では「本来 棲んでいる 世界では 普通に 見かける 生物らしい」と説明されている。

つまり、ウルトラビーストは我々の知る世界とは異なる領域に棲息する「異世界のポケモン」であり、その異質なデザインに関してもあえて通常とは異なるディレクションがされていたのではないかとファンの間で話題になっていた。

そんな中、開発スタッフとして携わっていた大村祐介氏から、ゲームフリークの杉森建氏にNGを出されてきたポケモンのデザイン、その理由を逆利用してウルトラビーストのデザインをディレクションしたということが明かされている。

杉森建氏は初代『赤・緑』からポケットモンスターシリーズのデザインに携わっているレジェンドであり、その方向性から逆算して生み出された存在が「ポケモンらしくない」と言われるのは自然な流れと言えるだろう。

とはいえウルトラビーストも現在は他のポケモンと同じように受け入れられつつあり、ポケモンと触れ合うことができる作品では愛嬌たっぷりの様子を見せることも。事実、氏は「完全に怖いと仲間にできないので、さじ加減が難しかったです」とも明かしている。

また、後年に発売された『スカーレット・バイオレット』では「パラドックスポケモン」と呼ばれる、ある意味ではウルトラビースト以上に異質な方向性のポケモン群も登場しており、不思議な不思議な生き物である「ポケモン」の世界観は絶えずに広がり続けていると言えるだろう。

ライター
小学生の頃は「一太郎スマイル」のタイピングゲームでランキングを席巻することでしか己を証明できませんでした。現在は「広く深く」をモットーに好きなこと・できることを拡大中。積みゲーが多い中、ポケモンだけは万劫末代まで入れ込み続けると思います。

本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合がございます

新着記事

新着記事

ピックアップ

連載・特集一覧

カテゴリ

その他

若ゲのいたり

カテゴリーピックアップ