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やけにキノコが重要な“108円”の骨太アクション『LET IT DIE』。海外の口コミで火がついたゲームにSIE吉田修平氏の愛が爆発!

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(左から広橋涼さん、電撃PlayStation西岡美道編集長、SIE吉田修平氏、グラスホッパー・マニファクチュア新 英幸氏、同アンクル・デス氏)

 2017年1月29日(日)、電撃PlayStation編集部が注目する3タイトルのステージが行われたイベント「電撃PlayStationプレミアムイベント 2017 冬」が、ニコ生で放送された。

 ここでは、2017年2月2日に発売され、独特の世界観や“108円”という激安の販売価格で話題を集める『LET IT DIE』のステージの模様をお届けしよう。

 ステージには、イベント総合MCを務める声優の広橋涼さんに加え、電撃PlayStation編集部の西岡美道編集長、SIEワールドワイド・スタジオ プレジデント吉田修平氏、『LET IT DIE』のディレクターを務める、グラスホッパー・マニファクチュアの新 英幸氏、ゲーム内でプレイヤーの案内役を務めるキャラクター、アンクル・デス氏が登壇。なお、アンクル・デス氏の役職は“エキセントリックプロデューサー”とのことだ。

電撃PlayStationプレミアムイベント2017冬
配信日時2017/1/29 12:00〜
備考タイムシフト視聴終了(2017/2/7現在)

グラスホッパー・マニファクチュアらしい個性的なキャラクターと、“キノコ”

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西岡:
 上下関係が見えないんですが、新さんの方がアンクルさんより立場は上なんですか?

新:
 ボクの方が圧倒的に上ですよ。ゲーム開発で一番偉いのはディレクターなので。誰よりもえらいです。神ですね。

吉田:
 ディレクターだから自分ではデバッグはしないって、この前言ってましたね。

新:
 しないですね。プロたるもの一発で決めると。そういった感じで作っているので。

 ちなみに新氏は、岐阜の虎と呼ばれる超危険人物(という設定)なので、不用意なことを言って怒らせたら大変なことになるらしい……。
 一方、役職だけでなく見た目もゲーム内通りでエキセントリックなアンクル・デス氏は、ハイテンション気味ではあるものの、意外としゃべる内容は常識的。ゲームシステムなどをしっかり紹介してくれた。

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 『LET IT DIE』は、ハクスラ要素のあるローグライクなアクションゲーム。“バルブの塔”と呼ばれる塔を攻略し登りつめることが目標になっている。キャラクターだけでなく、アイテムも超個性的で、重要な役割を持つアイテム“キノコ”の話になると……。

新:
 ゲームってキノコ好きじゃないですか。キノコ食べたら強くなるって言うのはゲームのルールだと思うので。

吉田:
 歴史的にね。レジェンドですよね。

新:
 そうです。教科書のようなものですね。

 と、ゲーム中で食すと、良いも悪いもさまざまな効果をもたらす“キノコ”について説明してくれた。
 さらに、すでに海外版をプレイ中だという吉田氏から、右側の4人のキャラクターはプレイ中にとてもお世話になるキャラクターだという補足も。
 ちなみに吉田氏は多忙にもかかわらずかなり時間を割いて『LET IT DIE』をプレイしているらしく、年末年始の休みは『LET IT DIE』しかプレイしなかったほどだとか。なんとそのプレイ時間はイベント当時ですでに80時間オーバー! 育成したキャラクターのレベルは100を超えているといえば、すでにプレイ中の方にはそのやりこみ具合が伝わるだろう。

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実機プレイスタートで、吉田修平氏の『LET IT DIE』愛が爆発!?

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 ここで、新氏による、『LET IT DIE』の実機プレイがスタート。ショップなどが並ぶ待合室には、プレイヤーキャラクターの能力値を強化する装備品、“デカール”を扱う、ひと際目立つ施設、木野子會館が。見た目のインパクトとは裏腹に、ゲームを進めるにあたってとても重要な施設だという説明を受けた広橋さんは……。

広橋:
 相当ふざけた画にしか見えなかったですけど、めっちゃ大事なんですね。

新:
 まったくふざけてないですよ? 大真面目にやってます!

広橋:
 すいません! キレさせるところだった……(笑)。

 と、初見時には多くのプレイヤーが感じたかもしれない“率直な”感想を述べたことで、あわや“岐阜の虎”新氏の逆鱗に触れそうになる場面も。

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 その後、待合室の紹介を終えると、攻略すべきダンジョンのような存在である“バルブの塔”へ、順調に進んでいく新氏。ある程度進んだところで、“へイター”と呼ばれる敵が出現した。これは、他のプレイヤーが育てたAI操作によるキャラクターだが、名前の色が通常の敵とは異なり、見てすぐに強敵とわかる見た目。しかも単に強いだけでなく、特殊な仕様を持った敵だという。これについては吉田氏が熱く語ってくれた。

吉田:
 面白いのが、この敵は、その他の敵キャラを攻撃しているんですよ。なので、遠くからギャーギャー声が聞こえると思ったら、敵同士戦っているんです。それに気づいたときは、後ろからそーっと観察して、へイターが他の敵を一掃してから行くとか、みんなが戦っているところに爆弾アイテムを投げ込むとか、毒ガスアイテムを投げ込むとか。それはだいたいキノコなんですけど(笑)。それで、AI同士をかく乱させたり、遊びの幅がめちゃくちゃあるんですよ。

 その後もさすがのやりこみ知識で、食べるとスタミナが減らなくなるキノコや、食べるとキャラクターが透明になるキノコ、投げつけると敵が眠るキノコなど、さまざまなキノコが存在することを吉田氏が紹介してくれた。

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 さらにキノコなどのアイテムは、マップ上にある火で焼くことによって効果が強化されるという要素の説明や、アイテムを焼こうとして火に近づきすぎてしまい、プレイヤーキャラクターに火がついてしまうという、“あるある”的な話題まで吉田氏より飛び出した。

 そして話題は、武器や防具の強化など、多彩な育成要素に。

吉田:
 どんなステージでどんなことをしていても、何かは育っているんですよ。それで、同じ武器を使っていると、その武器の、自分のレベルが上がって、同じ武器でも強くなっていくんですよね。そういう風に、プレイしていると常にいいことがあるので、飽きないですね。

アンクル:
 武器ごとにマスターレベルというものがありまして、使っていくとマスターレベルによって攻撃力が少しずつ上がったり、連打系だと、2段目までだったのが3段目まで連打できるようになったりします。そういう、育てられる要素がたくさんありすぎて、本当にやめられないゲームになっています。

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 順調に歩を進めてきた新氏だが、ここでレアなアイテムが手に入りそうなキャッシュケースが置かれた部屋を発見。キャッシュケースを開けると、何と大量の敵が出現! バブルの塔には、こういったトラップも仕掛けられているようだ。この部屋でのピンチを見て、西岡編集長が「大丈夫ですか?」と声をかけると、新氏から少々危険な返答が……。

新:
 リアルでやっても大丈夫です。3人くらいに囲まれることはよくあるんで。

西岡:
 岐阜だと、ですか?

新:
 (敵が装備しているツルハシを見て)みんなツルハシ持ってますからね。

広橋:
 それは怒られるんじゃないかな、岐阜に(笑)。

ボスCOENと戦う“タマタ”は“蒲田”?

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 そしてついに、プレイヤーがゲーム中で初めて戦うことになる中ボス“COEN”の登場するフロアに到着!  なかなかグロテスクな見た目をした強敵とのバトルが始まった。

吉田:
このボスのAIが楽しいですよね。このボス、実は目が見えないんですよ。

 しゃがみ移動で音を立てずに移動すれば、一方的に攻撃ができるという、COENの弱点を把握している吉田氏。やはり、最初のボス同様、攻略情報もバッチリ把握済みのようだ。
 その攻略情報に則って的確に攻撃し、見事1体目のボスCOENを撃破。新氏による実機プレイも終了となった。

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 その後、吉田氏がゲームをプレイするときに食べるとおいしいお菓子、おすすめのお菓子を紹介するコーナーへ。今回は『LET IT DIE』にピッタリな食べ物と言えば、ということで、作中でも大活躍のキノコにひっかけて、『茸のまんま』という名前通りキノコを見た目そのままに乾燥させたお菓子が登場。しかも、そのお菓子の原材料に“鎌田醤油”と記載されていることに新氏が気づき、アンクル氏から『LET IT DIE』の舞台の裏話が。

アンクル:
 “タマタ”という名前になっているんですが、さっきCOENを倒したところが蒲田をモチーフにしているんです。途中、蒲田に住んでいる人はわかると思うんですが、タイヤ公園っていうのも、進んでいくと出てくるんです。

吉田:
 海外で発売しているゲームなのに、すべての地名が日本的なんですよ(笑)。しかも東京近辺の方ならおなじみのところがたくさんあって楽しいですね。

アンクル:
 名前をちょっとだけ変えて出しているんですよ。なので、何となく「ここじゃないか?」っていう感じですね。

海外で大好評の『LET IT DIE』。実は日本向けタイトルだった?

 Q&Aコーナーでは、新氏とアンクル氏にさまざまな質問がぶつけられた。

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『LET IT DIE』について、先にリリースされた海外での評判はどうですか?

アンクル:
 100万ダウンロードもいきまして、反響はすごく良い感じでいただけています。ファンもアンクルや際子の絵を描いてくれたりしています。自分でオリジナルのラップを作ってくれたユーザーさんもいました。想定よりもよかったですね。

吉田:
 ガンホーアメリカではあまり大々的なプロモーションはされていないんですよ。なので、多分クチコミで広がっているんですよ。やってると周りに言いたくなるんですよね。なので、私も『LET IT DIE』のことをTwitterでつぶやくんですけど、海外のユーザーの食いつきがすごいんですよ。「おもしろいよねコレ!」みたいな。自分が見つけた無名の新人を育てようみたいな、そういうノリを感じますね。

新:
 リリースする前まではイロイロなことを仕込んでいて、もちろん作っている側として自信はあるんですけど、実際どういう反応が来るかはわからない。過激な表現とかもあったりするので。ですが、リリースされると、吉田さんがいま仰ったように、「おもしろい!」とか、外国の方がボクに直接メッセージをくれたりしています。これはうれしい限りですよね。

 このイベントが開催された当時、海外ではまもなく150万ダウンロードに届きそうだという話題があがり、これが200万ダウンロード突破となれば、ゲーム内イベントを開催するというアンクル氏からの宣言も。そして、ゲーム運営の話題になると、メンテナンスなどが遅れた場合にユーザーへ渡される、いわゆる“詫び石”の話に。ここで日本と海外での文化の違いを感じるコメントが。

アンクル:
 メンテナンスが遅れたりしたときに“詫び石”というのをどういう言い方をしたらいいのかという話になりましてね。「アポロジーなんとかかんとかメタル」っていう風になっているんですけど。

新:
 海外の方にはあまりそういう文化がないみたいで、「なんて礼儀の正しい会社なんだ」と(笑)。

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『LET IT DIE』の制作で絶対にここだけは譲れない! という指針をもって開発した部分とは

アンクル:
 やっぱりこのゲームは、テーマが“問題作”ということで、とにかく振り切っていこうと。プレイヤーが育てたキャラクターを奪うとかですね、けっこうチャレンジングなことをやっているんですよ。そしてそこを日和らないでやる、と。

新:
 そうです。コンセプトの段階から、もう。やっぱり数人でミーティングをしていると、意見が平たくなるタイミングがあったりするんですけど、そういうときにボクとアンクルは「違う!」と言って過激な方へ過激な方へ舵を取り続けた、というのはありますね。

アンクル:
 あとは、「Pay to Win」にならないようにしようと。お金を払った人が強いだけでなく、プレイヤースキルが生きてきて、たとえば本当にうまくなればコンティニューもしなくなる。そこを目指しています。

 さらに、『LET IT DIE』が海外先行発売となったきっかけの話題も。

アンクル:
 裏話になるんですけど、元々は日本向けに作っていたんですけど、ソニーさんのアメリカのほうから「見せてくれ」と言われて、作り途中のモノを見てもらったんです。そうしたら、すごくおもしろいと笑っているんですよ。その瞬間「おかしいな」と思ったんです。何でこんなに受けているんだろう、と。その後にアメリカのPAXとか、ユーザーイベントに出展して、実際に海外のユーザーに触ってみてもらったんです。そうしたら意外と受けが良かったんですね。「よし、これはいけるぞ」と。そこからですよね。

 多忙な吉田氏すら、ここまでハマる『LET IT DIE』。PS4さえ持っていれば激安で購入できる【※】ので、興味のある方は遊んでみてはどうだろうか。

※ただし、CERO「Z」指定(18歳以上のみ対象)ソフトなので、18歳未満の方は購入できません。



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