『Highguard(ハイガード)』がゲームの祭典・The Game Awardsにて突如発表されたのは、2025年12月のことだった。華々しいイベントの大トリを務め、『Apex Legends』『Titanfall』を手がけた開発者たちによる新作FPSということで大々的にトレーラーが公開されたのだ。
しかし、それから1ヵ月あまりが過ぎ、リリース日である1月27日が近づいてきても公式の動きや続報は一切なく、「どんなゲームなんだ?」「本当にリリースされるのか?」とゲーマーたちの間で不安げな声が囁かれていた。
が、リリースを目前に控えた中でついに沈黙を破ったWildlight Entertainmentにより本作の試遊会がアメリカ・ロサンゼルスにて開催され、電ファミでも参加する機会をいただいた。

果たして謎の新作『ハイガード』はどんなゲームなのか?
遥か異国の地で筆者を待っていたのは、探索から拠点防衛、攻城戦、様々な能力を持ったキャラクターたちと、PvPの面白いやつをこれでもかと詰め込んだメガ盛りFPSだった──!
プレイヤーは拠点からマウントに乗って飛び出し、オープンワールドを探索して装備品を集め、敵拠点への鍵となるアイテムの争奪戦を繰り広げ、そして敵拠点に侵攻。爆弾を設置して拠点の破壊を狙う。
そんな1マッチで3~4個のゲームを連続でやるような特徴的なフローを持った対戦型FPSが『ハイガード』だったのである。名付けて「PvPレイドシューター」だ。
以下、試遊会で体験できたゲームの内容と、同日に実施された開発者インタビューをお届けする。
取材・文/海ソーマ
探索からアイテム争奪戦、そして攻城戦へ。流れるように進むマッチはチームワークが大事
では、実際のマッチの様子をお伝えしていこう。
冒頭でもお伝えした通り、本作は「PvPレイドシューター」というジャンル名を掲げた新作だ。試遊会では、基本となる「PvPレイドモード」を体験した。
レイドというのはつまり攻城戦のことで、プレイヤーたちは3vs3のチームを組んで相手チームのベース(拠点)を攻め落とすことを目的とする。
使用するキャラクターとベース(デザインやオブジェクトの配置が異なる複数種類ある)を選択したらマッチ開始。プレイヤーたちがフィールドに降り立つ。

マッチが開始されるとまずは約1分の準備時間となる。ここではロードアウトの変更や壁の補強を行う。
マッチ開始時点でプレイヤーは壁を補強するアイテムを5つ所持しており、これを使用してレイドの際に破壊目標となるジェネレーターやアンカーストーンの周りなど重要となるポイントの壁を補強していくのだ。いざレイドとなったら敵は壁を破壊して内部への侵入を狙ってくるので、しっかり準備しておこう。
また、会場にいたスタッフからは上級者向けの戦略として拠点内で移動しやすいように「あえて壁を壊す」というプレイも紹介された。筆者はプロではないので、おとなしくジェネレーターの周りを補強していく。


そして準備時間が終わるとベースが解放され、いよいよフィールドに飛び出していく時間となる。ベースからマウントに乗って出発し、フィールドを探索して武器や装甲を獲得していく。マウントでの移動は非常に素早くスムーズだ。徒歩との切り替えもキー1つでラクチン。ちなみにマウントは馬、パンサー、熊など複数種類あり、スキンなども設定可能だ。
「オープンワールド」と紹介されるだけあってフィールドはFPSとしては結構広め。各所に宝箱や通貨となる「ヴェスパー」というクリスタルが設置されているので、チームメイトと協力しつつモリモリ集めていく。
後で紹介するインタビューでも触れられるが、このアイテム集めのフェーズはまさに「嵐の前の静けさ」といった具合で、のんびりとした雰囲気で進行するのが印象的だった。
入手できるアイテムには武器や装甲のほか、マウントのHPや速度を上げる鞍、さまざまな効果を付与するアミュレットなどがある。特に、生存率を少しでも上げるため装甲の獲得は重要だ。


そしてベースの解放から2分が経過すると、魔法の剣「シールドブレイカー(バリアブレイカーとも)」が生成され始める。これは相手のベースへのレイドを開始するための「鍵」となるため、最優先で確保することが重要となる。
出現場所がアナウンスされるので、チームでそちらへと向かう。当然、相手チームも同じ場所を目指してくるので戦闘は避けられない。わりとほのぼのした探索から空気が一変し、ここから一気に緊張感が高まっていく。

今回は、敵チームに出現場所の近くを確保されてしまい、シールドブレイカーを奪われてしまった。すると向こうは味方ベースに向かってレイドの開始を狙いに来るので、こちらはそれを阻止することが目的となる。
ここで相手を防ぎきれるかが1つの大きな分かれ目だ。ベースの前で慎重に相手を待ち構える。

ここで、「オーバータイム(延長戦)」が発動。シールドブレイカーが生成から2分経っても使用されなかった場合、リスポーンができない状況になる。ここでは、すべての相手プレイヤーを撃破するか、シールドブレイカーを奪ってレイドを開始するかというのが目標だ。
このオーバータイムでは、シールドブレイカーを持っている側のチームが制限時間内にレイドを開始できなかった場合、最寄りの拠点へ自動設置される。今回のマッチでは、敵が攻め込んできていたため自チームへのレイドが開始されてしまった。
相手チームはベース内の「ジェネレーター」もしくは「アンカーストーン」の破壊を狙ってくる。爆弾を設置して、制限時間内に守り切れば破壊成功というシステムだ。こちらは相手プレイヤーを撃破して残機をゼロにし、返り討ちにすることを目指す。
ベースでのレイド中は狭い室内での銃撃戦がメインになるため、ゆったりとしたフィールド上とは打って変わって一瞬の油断が命取りとなる激しい戦いだ。特に破壊対象のオブジェクトは狭い部屋に設置されていることがほとんどなので、ここでの攻防はプレイヤースキルがものをいう熾烈な戦いとなる。
エイム力に自信のない筆者は何とかヒットを稼いでアシストしつつ、マーラのパワーでひたすら味方にシールドを張っていた。サポートキャラを使いこなせれば、FPSが多少苦手でも味方に貢献できるのがキャラ選択式シューターのいいところだ。

今回は爆弾の設置を阻止しつつ、敵プレイヤーを撃破し、なんとか防衛に成功した。これで、逆に相手チームのベースのHPが減ることになる。
レイドは終了となり、フェーズがいったんリセットされる。フィールド上のアイテムがアップグレードされるので、ふたたび装備集めを開始しつつ新たなシールドブレイカーの出現を待つ。今度こそはこちらが主導権を握りたいところだ。

しかし続くフェーズでも敵チームにシールドブレイカーを奪われ、同じくオーバータイムに突入。開けた場所で両チームがにらみ合い、戦闘が始まる。

敵チームはなかなか手練れぞろいだったようで、見事に全滅してしまった。オーバータイム中に味方が全滅すると、すぐさま自拠点へのレイド開始となる。猛攻を受けてジェネレーターが1基破壊され、味方チームはHP残り35の大ピンチだ。

それでもなんとか敵を撃退し、防衛成功。しかし次の探索でも、またもや敵にシールドブレイカーを奪われ、かつオーバータイムになってしまった。なんともいえない展開だ。
しかし今回は味方のファインプレーもあり、敵チームを全滅させることに成功。敵のベースへのレイド開始となった。ベースのバリアを打ち砕く巨大な「シージタワー」が出現。ここから反撃だ!


ここで味方チームは、破壊すれば大ダメージを与えられる「アンカーストーン」の撃破を狙う。ジェネレーターよりも爆破にかかる時間は長いが、成功すれば即勝利となる。
チームで固まって行動し、ピンチになりながらも襲い来る敵を撃破していく。また、レイドでは「ジップライン」や「ロケットランチャー」などのツールを使用して効果的に侵入・壁の破壊などを行っていくこともポイントとなる。

アンカーストーンの爆破にかかる時間は60秒。探索フェーズの2分はとても短く感じたのに、レイド中の60秒は気が遠くなるほど長い。一度解除されるも、めげずに再度設置して爆弾の周りに陣取り、ひたすら時間の経過を待つ。
あと35秒! ここは通さん!
チームで固まって、襲い掛かる敵を撃破。あと10秒だ!
そして……
やったああああああ!
見事に爆破成功。相手のベースHPがゼロとなり、マッチに勝利した。長丁場の戦いとなったが、そのぶん勝利の際の喜びも大きい。思わずガッツポーズをしたくなった。
以上が、『Highguard』における「PvPレイドモード」の1マッチの流れだ。フェーズや攻守が目まぐるしく入れ替わり、チームメイトとしっかり協力して大逆転という熱いマッチになった。
本作のマッチは、
- アイテム探索&装備強化
- 重要アイテムの争奪戦
- 拠点攻撃&防衛
という3つの大きなフェーズで構成されている。これに
- 3対3のチーム戦
- 固有のパワー(スキル)を持ったキャラクターたち
という要素がプラスされる。まさに、いろいろな対戦ゲームの面白いポイントを詰め合わせたよくばりセット的な内容になっていると言えるのではなかろうか。
実際、開発陣は影響を受けたゲームとして『Rust』『Rainbow Six Siege』『Apex Legends』やMOBAなどの名前を挙げている。これらのゲームをやり込んだプレイヤーなら、ピンとくるポイントが各所にあるはずだ。
これだけ多くの要素を紹介すると「ルールが複雑すぎない?」と心配になりそうだが、そこは安心してほしい。
本作は1マッチの中でフェーズがはっきりと分かれている。そのため、まずは装備強化→シールドブレイカーの確保→拠点の攻撃or防衛と、それぞれのフェーズでやるべきことが明確になっているので、これさえ覚えておけば自然と入っていける。
いくつもの要素を含みながらも、シンプルな1つのゲームループにまとめ上げているのだ。「レイドシューター」という、新たなジャンル名を名乗るだけのことはあると感じた。
次は、そんな本作を彩るプレイアブルキャラクターたちを紹介したいと思う。
ムキムキ仮面美女から怪物に変身するイケメンまで。個性豊かな「ウォーデン」たちを紹介
では、リリース時点で実装予定となる8人の「ウォーデン」たちをざっくり紹介していこう。
まずは、稲妻を操る「アティカス」。強力なパワーでこちらをガンガン感電させてくる分かりやすく強いキャラで、今回の試遊では敵に回すと一番厄介だと感じた。トレーラーでも目立ってたし、キービジュアルでも真ん中にいるしで主役的な位置づけなのかもしれない。
次に、ステルスが得意な「スカーレット」。敵を翻弄しながら拠点へ潜入するというコンセプトで、ステルス状態になったり、壁を砂に変えたりするパワーを持っている。砂漠の王国の元王女で暗殺者という、それだけで作品が1本作れそうな設定の持ち主だ。そばかすがキュート。
「レッドメイン」は、壁を突き破ったり破壊したりと、見た目通りの荒々しいパワーを持っている。レイド時にとにかく壁をぶち壊していくのが彼の仕事だ。アルティメットの使用時にはとんでもない音量で叫ぶ。本作の脳筋枠。
妖しい美貌を誇る「マーラ」は、味方をサポートする能力に長けている。「ソウルアーマー」は、味方にダメージを吸収するシールドを付与できるアビリティ。特に戦術とか気にせずガンガン使えるのがいい。そして、めちゃくちゃスタイルがいい。筆者は下の画像の凛々しい後ろ姿に一目ぼれして、このキャラをメインで使っていた。
「ウナ」は仮面で顔を隠した精霊使い。グレネードを投げたりして支援する精霊を召喚して戦う。ムキムキの仮面戦士だが、実は女性。ストアで確認できるスキンでは露出度の高い衣装を着た凛々しい姿を披露してくれている。
冷気を操る「カイ」は、クールな修行僧。氷の壁を生成することができるほか、アルティメットを使用すると「ライム」と呼ばれる巨大な氷の魔獣に変貌する。トレーラーにいた怪物は君だったのね……

「コンドル」は相棒の鳥がプレイヤーに敵の位置を知らせてくれる熟練の探検家だ。鳥は移動する敵をスキャンできるほか、敵が近づくと警告してくれる。鳥さん優秀過ぎるだろ。
炎とマグマを操る熱き男、「スレイド」。軽口が似合う、破天荒なアウトローだ。通常パワーで溶岩の炎を波状に放ち、アルティメットでは炎の雨を降らせる。めちゃくちゃ熱いのに、そんな薄着で大丈夫なのだろうか?
以上、8体のウォーデンたちがリリース時に使用可能となる。どのキャラクターも使用するパワーに合った特徴的なデザインだ。ここには書ききれないが、それぞれに「ハイガード」の地へと向かう理由がバックストーリーとして設定されている。アップデートで新キャラクターや新スキンも続々と追加されていく予定なので、今後の展開を楽しみに待とう。













