「ママになって美少女を取り替えながらガン掘りしまくる」。
そう書くとなんだか妙な気持ちになるかもしれないが……嘘ではない。
グラビティゲームアライズからiOSおよびAndroid向けにリリースされるアクションパズルRPG『スコップヒーロー』は、マジでそんなゲームなのだ。
公称ジャンルは「穴掘りぶっとびRPG」とされているが、個人的にさらに本作を掘り下げたジャンルにするなら「全部俺にまかせろ俺を頼れ俺が導く飯も食わせてやる全員ついてこいゲーム」だと感じた。
今回は母性が溢れさせるあまり、筆者を「ママ」にした本作のシステムと、攻め応え満点な内容について紹介させてほしい。
※この記事は『スコップヒーロー』の魅力をもっと知ってもらいたいグラビティゲームアライズさんと電ファミ編集部のタイアップ企画です。
全部俺にまかせろ俺を頼れ俺が導く飯も食わせてやる全員ついてこい
ストーリーは伝説のスコップ(最強最悪の攻城兵器らしい)の使い手として選ばれちゃった主人公ハルが、小悪魔ルビーに導かれ地獄の掘削業務に勤しむ──という導入からはじまる。
本作のステージは、スワイプ操作で進行するパズル要素を含んだ「穴掘りパート」と、フリック操作でわちゃわちゃぶっ飛びアクションが楽しめる「ボスバトルパート」のふたつで構成されている。
まずは穴掘りパート。このパートは、横視点のスワイプ操作で穴を掘り、適切なルートを確保していくゲームとなっている。横視点で掘り進んでいくゲーム進行は、ナムコの名作『ミスタードリラー』を思い出す人もいるかもしれない。
そうして掘り進んだ先には強力なボスが待ち構えている。ボスバトルパートではフリック操作を駆使し、ヒーローを敵にぶつけることでダメージを与えていく。
もちろん、育成要素も完備している。経験値を割り振ってレベリングしたり、同じヒーローを複数入手することで覚醒もさせたり、ヒーローごとに好きな料理を食べさせることでステータスアップもできる。
つまり本作は
・自分が作った道にヒーロー(仲間)が追従し、
・自分が考えた布陣かつ指示で困難(ボス)に挑み、
・自分がセッティングした食事を取らせる
……そんなゲームなのだ。やっていることは、ほぼ育児である。
穴掘り時にヨチヨチ歩きでついてくるヒーローに、フードコートでアイスを食べさせればおいしいと笑顔をのぞかせるヒーローに、愛情を感じないプレイヤーなど存在するだろうか。いや、いない。
自分を頼って懸命に走り、追従するヒーローの大群をみてほしい。トゲトラップをみて不安そうな表情はどうだ、「もう全部面倒みてやるよ!」という気になるだろう。俺が現場監督で、軍師で、そしてママなんだと実感できる。ヒーローからの圧倒的な信頼と期待を感じて、体中から何らかの興奮物質が分泌されている。
ちなみにプロローグの章タイトルが「地獄へようこそ」だったので、アメリカンな筋肉アニキから軍隊式のシゴキを受けるゲームかと思ったが、全然違った。
物語は個性豊かなヒーロー達が織りなす珍道中といった雰囲気で、あんまり怖くない地獄の番犬やかわいい市長が操るファンシーロボットなど、にぎやか極まりない。
俺の進む道は俺が決める(物理)!掘削パズルアクション→掘ったら戦え。美少女をおじさんにぶつけるバトルのはじまりだ
「穴掘りパート」では、プレイヤーはヒーローを導く必要がある。
素早く安全に進行できるルートを確保しながら道中のアイテムを回収し、仕掛けを見極め、効率化のため一時的にチームを二手に分けるなどの手段もとる。そして時に慎重な、また時に大胆な掘削スワイプを魅せる必要があるのだ。
さらに、ステージには複数のギミックが存在している。トゲ地形に接触してしまったら早急に退避ルートを作らなければ、連続ダメージを受けてそのままリタイア……なんてことにもなる。
慣れてくるとトラップをかわし、ギミックで加速させてジェットコースターのような素早さでルートを進行する爽快感も味わえるだろう。まさに「俺の道は俺が決める」と望むままにルートを描くことも可能だ。
現場監督として計画から施工までを担当しつつ、時には膝くらいの段差にひっかかってまごまごしているヒーローをすくい上げる、やさしいママにもなる必要もある。
現場はすべて俺が守るのだ。いや、守るのよ。
そうして掘り進めたのち、キャラ育成が十分であれば、ある程度気ままに操作してわちゃわちゃバトルを楽しむのも一興。だが、ボスが強力になっていくと、打ち出し角度やスキルの発動タイミングや位置も吟味する必要が出てくる。
たとえばこの「ベル」は円形範囲内にダメージを与えるスキルを持っているが、より多くの敵が密集する場所で発動できれば、効率的に敵を倒せるというわけである。
登場ヒーローは見た目だけではなく性能にも個性があり、有利不利の属性も存在する。よって、出撃時点からそれぞれの性能を加味してパーティ編成をすることが攻略のカギとなる。
「出現する敵が多いから攻撃範囲が広いスキル持ちを編成」、「激しいダメージがあるので防御力強化スキルでカバー」など、ステージに応じてヒーローを入れ替えることになるだろう。
もちろん有利不利と無関係に見た目が好みの美少女ヒーローで固め、ヒゲのおじさんボスをチクチク責めちゃうぞというプレイも可能である。それどころかおじさんをおじさんにぶつけたり、筋肉質な犬にお気に入りの美少女をぶつけたりすることもできる。可能性は無限大だ。
育ち盛り幼女にフードコートでハンバーグ200個食べさせて育成しよう
もちろん、『スコップヒーロー』は育成要素も完備している。経験値を割り振ってレベリングしたり、同じヒーローを複数入手することで覚醒もさせられるし、各ヒーローごとに好きな料理を食べさせてステータスアップもできる。
上記の報酬アイテム欄をよくみてほしいが、ドリンクだけでもコーヒー、清涼飲料水、栄養ドリンクなど5種以上が1ステージで手に入る。さらにはサラダやステーキ、ハンバーガーなど、大手ファミレス以上の品揃え。
しかもメニューひとつひとつにしっかり解説が付いている高級フレンチもかくやという対応。クセのありそうなストロベリーバーガーもこうみるとおいしそうに思える。
育成アイテムが“○○石”などではなく、豊富な食事メニューを取り揃える美食家ぶりに開発者のこだわりを感じずにはいられない。ヒーローごとに育成に使える好みの料理があるため、重点的に強化したい場合は特定のステージを周回するプランもアリだろう。
さらに本作には「フードコート」という要素がある。ショッピングセンターなどで軽食を食べた思い出のある諸兄も多いであろう、アレである。本作のフードコートは一定時間ごとにヒーローが訪れる&任意のヒーローを連れていくことができる、料理素材を消費せずに食事をさせられる(ステータスアップができる)場所だ。
ステータスの上昇はもちろんだが、それより重要なのはかわいいディフォルメキャラが「おいしい!」「また食べたい!」などとリアクションしながら成長してくれるところである。
たまらん。俺の中の秘められたママ精神が筋骨隆々になって走り出しそうだ。
なに、ハンバーグが好き? じゃあ200個用意するから全部食べていいわよウフフフフといった気持ちがはちきれそう。これにより、いっそうヒーローに愛着を持って育成できることは間違いない。少なくとも、弊ママはそうだ。
さらに本作には、スキル別のレベルアップやステータスバフを得られるレリックを獲得できる高難度ステージも用意されているなど、育成要素兼エンドコンテンツもかなり充実している。
攻略の早いプレイヤーでも「やりつくした、育成の限界」と言えるのはかなり先になりそうだ。すべてを育成したいと考えているやりこみゲーマー、および母性が溢れまくりな諸兄も安心してプレイしてほしい。
もちろん通常のストーリーを楽しむ進行においてこれらの要素は必須ではないので、それぞれのプレイスタイルで楽しむのがいいだろう。
いかがだっただろうか。冒頭で「全部俺にまかせろ俺を頼れ俺が導く飯も食わせてやる全員付いてこいゲーム」と書いた要素が伝わっただろうか。掘って戦って食うという、ある意味体育会系ともいえるゲーム進行のなかで、燦然と輝くママとなるあなたの姿がイメージできただろうか。
スコップヒーローは掘削・バトル・育成と遊びの幅が広く、しっかりとした手ごたえのあるゲームだ。育成要素の多さも相まって、キャラに愛着を持ってコツコツと育成したい、ママたちの需要には特にマッチするだろう。
俺が現場監督だ!
俺が軍師だ!
いや、俺がママわよ!
という諸兄には是非、本作を体験してほしい。