美少女スマホゲームという夜空に、また新しい星が生まれようとしている。
その星の名は『アストラエ・オラティオ』。「魔法」と「行政」というふたつのテーマをかけあわせた「新伝奇魔法RPG」として、Dynamis Oneが開発を進めている新作タイトルだ。
まず伝わってくるのは、この作品が漂わせる懐かしさである。
舞台は「89年の東京」。知っているはずの街並みなのに、どこか知らない匂いがする。そんな東京が広がっている。その空気を支えているのが絵の質感だ。アートディレクターのキム・イン(hwansang)氏が掲げているのは「綺麗すぎない絵」。デジタルでありながら、手描きの温度を残す絵づくりが徹底されている。
そして、キラキラしている。
タイトルの「アストラエ」からして星を思わせる響きだが、実際、本作と星の関わりは深い。キービジュアルにも、キャラクターたちの立ち姿にも、必ずと言っていいほど星が瞬いている。魔法を使えば、画面はさらに輝く。
懐かしくて、キラキラしている。
ただ、公開されている情報を追っていくと、どうも雰囲気がいいだけのゲームではないらしい。主人公「主任」の労働環境が、とんでもないことになっているのだ。
配属先は正体不明の役所。所属しているのは彼ひとり。まさかのワンオペ。上司の采配で異動が決まり、着任早々、魔法使いたちの問題を処理することになる。しかも本人は魔法が使えない。
つまり、こういうことである。懐かしくてキラキラした89年東京で、魔法を使えない公務員がひとりで魔法使いたちの問題を処理する。それが『アストラエ・オラティオ』というゲームなのである。
文/竹中プレジデント
※この記事は『アストラエ・オラティオ』の魅力をもっと知ってもらいたいNC Corporationさんと電ファミ編集部のタイアップ企画です。
『アストラエ・オラティオ』は、懐かしさを漂わせるゲームである
まずは、本作が漂わせる懐かしさについてだ。
個人の話をさせてもらうと、このゲームはひと目見たときから「雰囲気がいい」と感じていた。同じような感覚を抱いた方は、少なくないのではないだろうか。
では、その雰囲気のよさはどこからきているのか。要因として大きいのは、おそらく作品の舞台設定とデザインだろう。
舞台は89年の東京。本誌のインタビューで、アートディレクターのキム・イン氏はこう語っていた。
前作で近未来的なビジュアルを十分に描いてきたため、今回は雰囲気を一新したかった。そこで選ばれたテーマが「ノスタルジー」である。昭和の末から平成の頭、あの時代の空気そのものがノスタルジーなのだ、と。
つまり、狙っている。狙って懐かしくしているのだ。
ただし、当時をそのまま再現しているわけではない。
公式サイトの説明によれば、本作の東京は「もしかしたら私たちが知る当時よりも100年ほど加速している世界」とされている。ところが、である。作中の東京タワーは竣工を控えている。
現実の東京タワーが竣工したのは1958年12月23日。素直に「89年=1989年」と読むなら、加速しているはずの世界で、なぜか31年も遅れて塔が完成を迎えることになる。
いや、そもそも「1989年」とは書かれていない。あらためて公式サイトを確認してみても、あくまで「89年東京」なのだ。しかもPVには「1889年」という記載がある。1889年に100年を足せば、ちょうど1989年になる。
100年の加速とは、この100年のことだったのか? だとすれば、あの街並みのどこかにも、まだ気づいていない仕掛けが埋まっているのだろう。
また、主任の机に置かれた小物にも仕掛けがある。
じつは、そのすべてが89年に存在したもの、というわけではない。それより前の時代に流行ったものもあれば、もう少し後のものも混ざっている。年代を厳密に再現するのではなく、「私たちが思うあの頃のいい時代」というイメージのほうを、この机の上にギュッと詰め込んでいるのだという。
だからだろうか。この作品の風景は、どこか懐かしい。当時を知らないはずなのに、なぜか見たことがあるような気がしてくる。
デザイン面についても触れておきたい。
キム氏いわく、本作で目指しているのは「綺麗すぎない絵」。人の手で描いた線の不揃いさをあえて残し、デジタル環境でありながら、アナログのような色合いと質感を表現する。
その背景にあるのは、いつ見ても「いい」と思えるもの、つまり時間の流れに影響されないものは、人の手で作られたものだ、という考えかたである。舞台設定にも、絵の作りかたにも、同じ考えが通っている。
『アストラエ・オラティオ』は、キラキラしているゲームである
続いては、キラキラについて。
とにかく本作に登場するキャラクターたちはキラキラしている。
まずはキービジュアルを見てほしい。星のエフェクトがあしらわれている。それも1枚だけの話ではない。公開されているキービジュアルの多くに、星が顔を出しているのだ。
公式サイトのキャラクター画面も同じである。彼女たちは、いずれも星のエフェクトに彩られている。
しかも、その輝きかたや色は人によって違う。鋭い印象を与えるものもあれば、温かい印象を与えるものもある。まだ会ったことのない彼女たちなのに、どんな性格をしているのか、なんとなく想像がついてしまうのだ。
ちなみに、魔法使いではない主任には、このエフェクトが施されていない。魔法を使える者だけに与えられた演出なのだろう。
【特区庁広報課からのご案内】
— 【公式】アストラエ・オラティオ (@Asora_JP) June 2, 2026
世界観紹介 – 魔法使い
「『星』に込められた人の願いを自らの手によって実現させる者」
現代の魔法の最も大きな特徴は、
魔法使いが住む「土地」の暮らしのありかたを反映するということである。… pic.twitter.com/Rcd6JPdxP5
そして、現時点ではPVでしか確認できないのだが、ぜひ戦闘シーンを見ていただきたい。魔法を使うたびに星のエフェクトが現れ、杖をふるたびに星が輝く。
どこを見ても、星がある。とにかく、キラキラしているのだ。
このキラキラ、単なる飾りではない。とくに目を引くのが星の輝きなのだが、星は、この世界の成り立ちそのものと深く結びついている。
まず、タイトルからしてそうだ。冒頭でも触れたが、『アストラエ・オラティオ』の「アストラエ」は、ラテン語で星を意味する「astra」を思わせる。そしてギリシャ神話の星乙女アストライアーは、正義をつかさどる女神である。
星と、正義。公式が語源を明かしているわけではないので確証はないのだが、「行政」と「決闘裁判」を掲げる本作にとっては、できすぎた名前ではないだろうか。
そもそも本作において、魔法とはなにか。
公式サイトには「魔法は、人の夢だ」と書かれている。人が抱く願いや祈り、それがそのまま魔法になるというのだ。
夢といっても、寝ているあいだに見るもののことではない。こうなりたい、こうなってほしくない、世界が変わってほしい。そういう気持ちのことである。人は昔から、その願いを夜空へ預けてきた。届くはずがないと知りながら、それでも語りかけるのをやめなかった。積み上がった願いは、やがて星になった。
つまり本作における魔法とは、人が星に託してきた願いそのものなのだ。そして魔法使いとは、星に込められたその願いを、自らの手で実現させる者だという。難しい。このあたりは、リリース後にわかるだろう。きっと。
設定だけの話ではない。ビジュアルの作りかたにも、星は関わっている。
キム氏がインタビューで語っていたのは、魔法をピクトグラムまで削ぎ落とす作業のことだった。徹底的に単純化して最後に残ったのは、杖と、星と、魔女の帽子。人の記憶にいちばん深く残っている形を、そのまま使う。新しさのために王道のよさを消すのは本末転倒だから、と。
エフェクトの設計も同じ発想である。本作では魔法を発動すると、まず「十字パーティクル」というエフェクトが現れる。属性を問わず共通で、そこから火や氷といった固有の表現に派生していく。誰が見ても魔法だとわかる入口を作ってから、個性を出す。理にかなっている。
杖をふれば星が輝く。あの画面は、こうした設定と思想のうえに成り立っていたわけだ。
『アストラエ・オラティオ』の魔法使いたちは、東京の区ごとにわかれている
さて、ここでもうひとつ、本作の根っこにある設定に触れておきたい。
本作において、魔法は「土地」と結びついている。魔法使いが住む土地の暮らしのありかたが、そのまま魔法に反映されるのだという。
そして彼女たちは、自分と縁の深い土地に「領地」を築いてきた。作中の東京では、その領地が行政区分と重なっている。港区、新宿区、渋谷区、品川区、墨田区。それぞれの区が、そのまま魔法使いたちの領地なのだ。
土地が変われば、魔法の属性も変わる。キャラクターの傾向も変わってくる。というわけで、現時点で公開されている面々を、見ていきたい。
□裏令指定特例区域管理庁

港区少女たちのまほ活

清蘭同友会

アキナ怪談研究所

文京の薔薇

こうして並べてみると、区ごとに空気がまるで違うことがわかる。同じ東京の、同じ時代の魔法使いたちなのに、まとう文化がそれぞれ異なっているのだ。
そして、ここでひとつ思い出していただきたい。土地が違えば魔法も違うということは、当然、領地をめぐる対立も起きるということである。
それを仲裁するのが、魔法を使えない主人公「主任」の仕事となるのである。
魔法使いたちをワンオペで管理するゲーム。それが『アストラエ・オラティオ』である
さて、ここまで世界観とビジュアルの話ばかりしてきた。最後に『アストラエ・オラティオ』がどのようなゲームなのか、現在判明している情報をもとに紹介していこうと思う。
物語の主人公を務めるのは「主任」である。もとは東京のごく普通の公務員だ。
その主任が、ある日「裏令指定特例区域管理庁」なる正体不明の機関に配属される。東京の魔法世界の実権を握る裏内閣が指定した、特例区域を管理するための行政機関だという。東京タワーがそびえる港区に位置し、東京の魔法世界のすべてに対する行政管理権限を持つ。
すごい。よくわからないが、とんでもない権限である。
ただし、現在の所属公務員は主任ひとり。
先ほど書いたとおり、この世界では行政区分がそのまま魔法使いたちの領地になっている。土地が違えば魔法も違い、当然ながら領地をめぐる対立も起きる。それを仲裁するのが、主任の仕事だ。
しかも、である。仲裁だけで済むわけがない。
彼女たちのあらゆる問題を、ひとりで処理しなければならない。思えばアイドルのプロデュースも、正義の味方たちの指揮も、いつも主人公ひとりの仕事だった。主人公にワンオペを強いてくるのは、いつの世界も変わらないのだ。
PVでも「働け、主任」と言われている。
……働くしかないのだ。
バトルシステムについては、現時点ではPVから読み取ることしかできない。
見たかぎりでは、ターン制のコマンドバトルのようだ。画面にAP表示があることから、行動ごとにAPを消費する形式だと思われる。必殺技ゲージらしきものも確認できるので、そちらも用意されているのだろう。
なお、PVにはスクール水着への着せ替えシーンがあった。
着せ替え機能は入る予定だと、本誌のインタビューでキム氏が明言している。おそらくこの形で搭載されるのだろう。
現時点でわかっているのは、だいたいこんなところだ。
どうしても世界観とビジュアル中心の紹介になってしまったが、肝心のゲーム内容についてはクローズドβテストで明らかになるだろう。
8月19日からは、そのCBTの参加者募集が始まっている。受付は9月21日まで。9月17日から開催される東京ゲームショウ2026では、「ゲームシステム」や「実際にプレイしての魅力」を見せられる予定だという。
見た目だけでも伝わる、クセの強そうな魔法使いたち。彼女たちを、これからひとりで管理していくのか。
……働くしかないのだ。いや、働かせてください。
(C) Dynamis One Licensed to NC Corporation. All Rights Reserved.

















