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ガッチマンが『The Last of Us』を語る「このゲームの世界観では、本当に怖いのは人間」【ホラゲレビュー百物語 】

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※画像はPlayStation 4版『The Last of Us Remastered』のものです。 (プレイステーションオフィシャルサイトより)
※画像はPlayStation 4版『The Last of Us Remastered』のものです。
プレイステーション® オフィシャルサイトより)

【ゲーム概要】
 『アンチャーテッド』シリーズなどで知られるノーティドッグが手がけたアクションアドベンチャーゲーム。謎の寄生菌によるパンデミックで人類の大半が死滅した世界で、プレイヤーは中年男性ジョエルを操作して14歳の少女エリーを守りながら、崩壊したアメリカを旅していく。ゲーム中では菌に寄生された「感染者」や、限られた資源を狙ってくる「人間」が襲いかかってくる。発売後から数々のメディアから高い評価を受け、2016年現在、史上最多のゲーム・オブ・ザ・イヤー獲得タイトルとなっている。

ガッチマンのひとことレビュー

 このゲームは、「完璧なゲームだ」って言う人が多いですよね。
 実際、ストーリーや操作性などのゲーム部分もすごいのですが、やはり素晴らしいのがその“世界観”だと思います。
 謎の寄生菌のパンデミックが発生した世界で、主人公は「感染者」と呼ばれるゾンビと闘うんですけど、一方で人間とも敵対していくんですね。「荒廃した世界で一番怖いのは人間の存在だ」というところにリアリティがあって、その世界観に冒頭からグッと引きこまれていく。

 ストーリーは、中年男性のジョエルと、この世界を救う鍵をにぎる14歳の少女・エリーが一緒にサバイバルしていくというものですが、この二人がずっとお互いの存在を素直に認められないんです。擬似的な父娘関係になりそうで、でも中々そうならない。
 でもラストで、この二人がついに互いの関係性が問われる究極の選択を迫られて、そこで凄まじい人間ドラマがある。その展開は、まるで1本の映画をみているようでした。実際、開発者はジャンル名に「サバイバルホラー」とは明記していなくて、ヒューマンドラマとしての色が強いんです。

 実況では「グラウンド」と呼ばれる最高難易度でのプレイに挑戦したのですが、銃弾がほとんどなかったです(笑)。近接攻撃だけで、首を絞めたり、殴ったり、瓶を投げつけたりで……もう大暴れするしかない。その様がゴリラみたいに見えたらしくて、コメントでは「ゴリラジュエル」と言われました(笑)。でも結果的に、この最高難易度でのプレイこそが、銃弾もなければ武器の素材もない『The Last of Us』の世界観にはあっていたなと思います。

 ホラーとしては「音」が重要なゲームだと思います。敵は音に反応して襲ってくるし、こちらも敵の位置がわかる「聞き耳」という能力があったり……でも最高難易度だとそれも使えないので、敵のうめき声に「リアル聞き耳」を立てて対処するしかない(笑)。
 ただ、実は感染者は初期位置が決まってることが多いので、慣れてしまえば怖くない。そうなると、むしろ手こずるのは、動きが予測できない人間の方ですね。これが、人間こそが何を考えているかもわからない。という世界観と適合しているんですね。

 そう――このゲームの世界観では、本当に怖いのは人間なんですね。

(動画投稿:ガッチマンさん)

プロフィール
  ニコニコ動画で活躍する実況プレイヤー。ホラー系ゲームを「怖くないように見せる」プレイスタイルが評判。自らを「ゲーム紹介おじさん」と称し、ゲームの良さを前面に出したその実況スタイルは評価も高い。

The Last of Us

発売年月日開発元/発売元プラットフォーム
2014年5月21日ノーティドッグ/Sony Computer EntertainmentPlayStaton 3
The Last of Us特記事項
PlayStation 4版(2014年※『The Last of Us Remastered』)、廉価版(2015年※『The Last of Us PlayStation3 the Best』)、あり

(C)2013, 2014 Sony Computer Entertainment America LLC. Created and developed by Naughty Dog LLC

 

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