コイツ、本気なのか…スマホを傾けて遊ぶしかない『ローリングスフィア』はまさに怪作。「傾け操作しかできない」と★1を付けられるかもしれないが、たしかな覚悟を感じる【PR】

コイツ、本気なのか…スマホを傾けて遊ぶしかない『ローリングスフィア』はまさに怪作。「傾け操作しかできない」と★1を付けられるかもしれないが、たしかな覚悟を感じる【PR】

 あまりに漢気がありすぎる。

 2月20日、Android/ iOS向けにリリースされる“天体擬人化球体ジャイロアクション”『ローリングスフィア』がチャレンジャーかつ、漢気あふれすぎるつくりで驚いている。

 本作は天体をモチーフにしたキャラを転がして遊ぶアクションゲームで、Happy Elements K.Kの子会社のMiniascapeが開発。“ジャイロアクション”の名が示す通り、スマホの傾きを検知する加速度センサーを利用した“傾け操作”のゲームである。

 ところがこの“傾け操作”というヤツが、スマホでは大事件なのだ。

文/寺島壽久


コイツ、傾け操作に命を懸けてやがる……!?

 『ローリングスフィア』は、ゲーム全体から「傾け操作に命かけています!」というメッセージを発している。

 本作は、天体を擬人化したキャラクター“アストローク”を操作して遊ぶゲームである。その特徴を挙げていくなら、宇宙と星座をモチーフとした世界観とか、全アストロークが最大レアリティの★5まで成長するとか、親会社であるHappy Elements K.K作品の『メルクストーリア』『あんさんぶるスターズ!』などでも見られたキャラクターイラストのこだわりが受け継がれているとか、いろいろと挙げられる。

男女、そしてケモノ系まで入り乱れるキャラクターのイラストはどれをとっても魅力的。

 だが、そういったいわゆる、普通の“基本無料ゲーム的な褒めポイント”の中から外れ、際立っている主張が1つある。

 それは「傾けて遊ぼうぜ、楽しいから!」というところだ。ゲームで使用するキャラクター、アストロークのデザインには必ずコアとなる星……つまり、球体がデザインとして取り込まれている。

 そして、加速度センサーでスマホの傾き検知すると球体部分が転がって移動する傾け操作がゲームとしての特徴となっているのだ。

 なぜ、これに驚くのか。

 それは、スマホゲームプレイヤーとしての長年の経験からするとあり得ないことだからだ。

ゲーム内では端末を傾けることで球体部分が回転し、地面を移動する。

 昔からスマホでゲームを遊んでいるプレイヤーなら、傾け操作が精密動作に向かないことを知っている。スマホに内蔵されているセンサーは微妙な傾き角度まで検知するから、人間の細かい動きがそのままゲームに伝わってしまって精密な動きが難しい。

 だから、慣れたプレイヤーの多くは起動してすぐにオプションから内蔵センサーをオフにして遊ぼうとする。

 ところが、『ローリングスフィア』はそれを拒絶する。ゲームを起動して内蔵センサーをオフにしようとしても、オプションにその項目がない。傾け操作はゲームの絶対的な特徴として位置づけており、プレイヤーに逃げを許さないのである。

 傾け操作のみで遊ぶゲームの多くは、傾け操作しかできないという理由で★1レビューをつけられたりする。そういった状況に真っ向から歯向かっている。

 「コイツ、本気でやるのか」

 起動して、すぐにそう思ってしまった。

魅力的で難しい、禁断の「傾け操作」の世界

 傾け操作はとくにスマホ上では明確な利点がある。タッチパネルをコントローラーとして使うと、どうしても画面が指で隠れてしまう。

 指で隠れる部分には敵などのゲーム上で重要なものを配置できない。タッチパネルには優れている点もあるが、指で画面が隠れることは明確に欠点だ。

 傾け操作はそれを解決する。傾け操作で方向指示を行えば、移動時に十字キーなどを触る必要がなくなり、画面が隠れることはない。

 これによって、ゲーム画面を大きく使った演出が可能となるし、プレイヤーにもわかりやすくゲーム情報を提示できる。

 だから、この操作には多くのメーカーが挑戦してきた。たとえばバンダイナムコの看板タイトル『RIDGE RACER ACCELERATED』のようなレースゲームの多くはハンドル操作に傾けを利用したし、『Gears』のようなボール転がしアクションから、弾幕を隠したくないアクションやシューティングの自機操作まで、さまざまなゲームが傾け操作を採用して開発された。

2009年12月16日に配信された『RIDGE RACER ACCELERATED』は傾け操作で曲がる仕組みを採用していた。

 だが、明快なメリットを持つ傾け操作には1つ大きな欠点があった。前述のように精密な動きが難しかったのである。

 それも、よほど慣れなければストレスにしかならないほど、精密操作が難しかった。

 そのため、先に挙げたゲームを始めとした傾け操作専用ゲームの多くはプレイヤーから「操作しづらい」と指摘され、後からアップデートでスライド操作を導入することとなった。

 傾け操作を使いたいスマートフォンゲーム開発者と反発するプレイヤーたち、という構図は2010年ごろからずっと続き、結局は今ではレースゲームも、何かを転がす系のゲームもスライド操作が基本になり、傾け操作をオプションとして搭載するのが普通となっている。

 これが内蔵センサーを利用した傾け操作のスマートフォンゲームの歴史である。

 この歴史を知っているからこそ、『ローリングスフィア』が傾け操作を導入したことに驚いたわけだ。

傾け操作に対して、合理的でストロングスタイルな回答

 『ローリングスフィア』は、この歴史に対して1つの回答を示して見せた。正直「これ、アリなのか!?」と思えるような手段なのだが……このゲームは、圧倒的な物量でこれを乗り切ろうとしている。

 『ローリングスフィア』には同じ操作で遊べる4つのゲームモードがあり、それぞれがゲームとして全く異なるものに仕上がっている。同時に、各ゲームモードが単品でゲームとして成立するほどのボリュームを持つ。
 1本のゲーム内に4本のゲームを作って入れていると、言い換えてもいい。

 しかも、それぞれのゲームに求められる傾け操作の精度が全部異なる。精密に操作したいプレイヤーも、大雑把に遊びたいプレイヤーも、これだけ違うゲームがあれば、どれかは楽しめる。

 どれかを1つを楽しく遊んでいる間に傾け操作に慣れれば、残りも楽しめる。まさにストロングスタイル。こんな回答があっていいのか!

1人用でやり込めるクエストモード

 クエストモードは、星座をモチーフとしたステージを走ってゴールを目指す完全1人用ゲームとして設計されている。

 傾け操作で移動するテクニックを極めるアクションとして設計されており、単にゴールを目指してライトに遊ぶこともできるし、3つのステージミッション(ノーミス・ステージ内の全アイテム回収・ノルマより早くゴールする)を攻略していってもいい。

 それでも足りなければ、最上級難易度のスーパーノヴァのクリアタイムランキングというやりこみも用意されている。

 ボリュームも十分で、ゲームリリース時点で星座1つあたり16コース×難易度3段階の48ステージ、これが3星座分(つまり144ステージ)ある。このモードだけで1つのゲームとして成立してしまう。

傾け操作だからできるこの迫力! 高速のレースモード

 続いて紹介するのは、最大8人のプレイヤーが参加してアストロークでコースを走るレースモードだ。

 また、レースモードではアストロークが持つ固有スキルでライバルの邪魔をできる。攻撃して弾き飛ばしたり、加速スキルで一気にライバルを抜き去ったりと、ハプニング性のあるにぎやかな競争が楽しめる。

 ただ、筆者がこのモードで感じたのは「スピード感があって走っているだけで気持ちいい」ということだった。

 レースモードをプレイしていて気付いたが、『ローリングスフィア』のスピード感の演出は優れている。風を切るとか、高速で路面がスクロールするとか、スピード感を感じさせる演出方法はいろいろとある。
 その中で、スマホのレースゲームでは路面スクロール速度が少し残念になることが多い。

 普通はハンドル操作をスライドで行うから、画面下が指で隠れて路面が見えづらくなってしまうのだ。しかし、傾け操作でハンドリングする本作では、画面が指で覆われず、路面が高速スクロールしている様子が存分に見える。

 そのおかげで速度感に優れ、十分に気持ちいい走行感覚が得られている。

 理屈っぽく語ってしまったが、要は「アストロークを最高速度で転がすと気持ちいい」ということ。スピードはキャラクター育成で差が出ないので気軽に対戦に乗り出せるのもいい。
 4つのモードのなかでも、レースモードが私のお気に入りだ。

ワイワイ・バトルロイヤル

 バトルロイヤルは、最大16人のプレイヤーがステージに集まって、最後の1人になるまで戦うサバイバル・バトルモードだ。ときには逃げ回り、最後の1人になるまで戦うことになる。積極的に狩りに行ってもいいし、レースゲームで培った運転テクニックで逃げ回って漁夫の利を狙ってもいい、やや自由度の高い対戦ゲームになっている。

 時間とともにステージは変形し、狭くなってバトルも熾烈になっていく。逃げ回っているだけでは、最後までは生きられない。このモードではキャラクター育成がかなり重要になるが、範囲攻撃的な体当たりで場を乱すようなスキルもあり、大勢でワイワイ楽しめる対戦として調整されているようだ。

難しい操作性が面白さとなるボールバウト

 ボールバウトは、チームを組んで3vs3で戦うサッカーのような球技だ。ステージ内に敵と味方2つのゴールがあり、1つのボールがある。このボールにアタックして動かし、敵側のゴールに入れると得点が入り、時間内に得た得点の合計で勝負が決まるものとなっている。

 事前プレイではプレイヤーが集まらずに体験できなかったが、このモードはやらなくても「やればきっと面白い」のは想像できる。すでに、車で体当たりしてサッカーをする『ロケットリーグ』が流行っているし、それに近い面白さがきっとあるはずだ。

一見無茶苦茶に見えて、計算された物量作戦

 という感じで、慣れない操作性に対して「4種類のゲームどれかは楽しめるだろ」と、恐ろしい物量が用意されているのが『ローリングスフィア』だった。こう書くと無茶苦茶にも聞こえるのだが、よくよく見るとこの物量は計算されたものでもある。

 クエストモードとレースモードのアクションは、スマホでヒットした実績のあるものを手本にしていて、手堅くてわかりやすい。クエストモードはスマホで大ヒットしたセガの傾け操作アクション『スーパーモンキーボール』と似たゲーム性だし、レースゲームなどはもとよりオプションで傾け操作が用意されていることも多いジャンルだ。

 この2つは「誰でも想像しやすくて、遊べるゲーム」として用意されていて、ゲームを遊んで操作が精密になるほど記録が伸びる。

 残り2つはバトルロワイヤルとボールバウトは、操作が多少不正確な方が面白いのだ。

 バトルロワイヤルは、狭いステージに16人ものプレイヤーを押し込めることで偶発的なヒットが発生し、ワイワイ感の高いパーティーゲームとして楽しめるものになっている。ボールバウトに関しても傾け操作でボールを思ったようにコントロールすること自体が難しく、さまざまなハプニングが発生することだろう。

 傾け操作は精密ではないことを逆手にとったゲームモードで、これらは精密操作が苦手でも何となく楽しめるはずだ。

 誰でも理解できる王道の傾けアクション、傾け操作が実現する画面の広さを楽しむレース、精密に操作できないことを楽しむ2種類のゲーム。

 あてずっぽうに数を撃つのではなく、計算された「どれかはハマる」になっている。さらに、クエストやPvPにそれぞれランキングがあり、1つのモードだけをやっていてもプレイヤーは報われる。

 たとえば、クエストモードのタイムアタックでいい成績を残せれば、成績上位者は毎月報酬を得られる。レースモードなど他のPvPモードでも好成績を上げると「ギャラクシーランク」が上がっていき、毎日貰えるギャラクシーランク報酬が豪華になっていく。お気に入りのモードだけを遊んでいてもいいし、特定のモードが苦手なら無理に遊ばなくてもいい。

 しかし、どのモードでも3人のアストロークでパーティを組んで出撃し、場面に応じて切り替えながら遊ぶ基本ルール、スマホを傾けて移動して、ボタンでスキルを使う操作は同じ。1つのゲームだけにハマって遊んでも、どれかのゲームが上手くなれば残りのゲームでも成績が残せるようになり、いつの間にか全部遊べるようになるというつくりになっている。

 『ローリングスフィア』はただの無謀なチャレンジャーではない。

 勝算を考えて「お前たちに、傾け操作の面白さを伝えたいんだ!」という叫びを発するゲームであった。

世知辛い基本無料世界に咲こうとしている花

 突然だが、基本無料のゲームは世知辛い。少し触って楽しめないと、5分もせずにプレイを止められてしまう。有料ゲームだと「お金を払ったし、多少は続けよう」と思うが、無料ゲームの場合は「次の無料ゲームに行こう」ですぐ終わってしまうからだ。

 すると、1つ悩みが出てくる。面白いことはわかっているが、慣れるまではちょっと大変……そんな新しい要素を入れてゲームを作ると「面白そうじゃないからいいか」と敬遠されてしまう。イノベーションが難しい世界でもあるのだ。

 そこに傾けをメインとした操作系を持ってくるにはかなりの覚悟が必要だったに違いない。

 え、傾け操作が新しいのかって?

 少なくとも、かなり珍しいことは間違いない。これを読んでいる皆さんは、傾け操作をメインとしたスマホゲームを今も遊んでいるだろうか。おそらく高い確率でNOだろう。そういうことだ。

 『ローリングスフィア』はそんな状況に臆せず、一定以上の質を伴った回答を示そうとしている。

 本作は、2010年ごろに棚上げされた傾け操作という遊びを2020年の今、本気で世に問おうとしている怪作だ。

 その覚悟を知りたければ、ぜひ手に取って4つのモードを遊んでみて欲しい。試すだけなら無料なのが、基本無料ゲームのいいところなのだから。

※上記記事内の画面や仕様はいずれも開発中のものとなり、リリース版と異なる場合があります。

著者
寺島壽久
スマホ黎明期からゲームをプレイし続け、自ブログ「ゲームキャスト」にてひたすら面白い新作ゲームをプレイし、感想を書き続けている。過去にはAppBankでげーむふぁいたー名義で執筆。
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