この記事はeスポーツとストリーミング配信のデータ分析サイト「ESPORTS CHARTS」より公式に提供されている翻訳記事です。
eスポーツの最新データや、Twitchなどのゲーム配信界隈に関するさまざまな話題をお届けします。
文責/Daria Belous
出典・翻訳/ESPORTS CHARTS
今回は昨今のコロナ禍の影響で、世界のeスポーツ視聴者がどのように変化したのかについてご紹介します。コロナ禍以降で、ストリーミング配信の視聴者は増加したのでしょうか?
※この記事の統計データはすべて、IDC x Esports Chartsの共同レポートから引用しています。
IDC x Esports Charts共同レポートの調査結果より、世界のeスポーツ視聴者に関するおおよその実態が明らかになりました。 まず、男性の約72%がeスポーツのファンでしたが、女性に関してはeスポーツに関心を持っている人の割合は28%に留まりました。女性のうち52%は「コンピュータゲームをプレイしている」と回答しているものの、eスポーツは女性にはまだあまり人気がないと推測されます。
また、世界のeスポーツファンの平均年齢は32歳で、68%の人がカジュアルゲームを好むという結果になりました。
eスポーツへの関心は、2015年ごろから急速に高まっています。2019年第3四半期にアメリカで実施した「過去1年間にeスポーツの大会に参加、または観戦したことがありますか?」というアンケートに対して、肯定的に答えた人は約3割にのぼりました。つまり、およそ5300万人のアメリカ人がeスポーツファンであるということになります。
コロナ禍による自粛生活のため、家でできるアクティビティを好む人々が増えました。その影響もあり、現在のTwitchの視聴時間は、感染拡大が始まる前の2019年12月と比べて2倍に成長しています。
そのため、Twitch視聴者数ランキングトップ15のタイトルでは、配信の視聴時間と平均視聴者数の両方が大幅に増加しました。
昨年の12月初旬以降、平均視聴者数は89%増加し、とくに『Call of Duty: Modern Warfare』、『Escape From Tarkov』、『Grand Theft Auto V』は約2.8倍と大きな成長を遂げました。
eスポーツの大会主催者は、コロナ禍によりLANイベントなどのオフラインイベントを開催する機会を失ってしまったため、大会をキャンセルしたり、大会のフォーマットをオンラインに変更したりなどの対応を余儀なくされました。
しかし一方で、こうした動向はeスポーツシーンの活性化に良い影響を与えており、トップ15タイトルのeスポーツ大会における総視聴時間は114%増加する結果となりました。
大会の詳細な分析や、言語圏ごとの視聴時間の伸びや人気のストリーマー、およびストリーミング視聴者数の統計など、さらに詳しいデータはIDC との共同レポートをご覧ください。
「ESPORTS CHARTS」とは
「ESPORTS CHARTS」とは、eスポーツとストリーミングに関するあらゆるデータを収集・分析するサービスです。
たとえば「『Fortnite』の配信は世界でどれくらい視聴されている?」「日本のTwitchで、最も視聴されているゲームは何?」「いまアメリカで最も勢いのあるプロゲーマー/配信者は誰?」といった問いについて、公平な数字やデータを用いて裏付けることが可能です。
全世界の主要なeスポーツ配信のプラットフォームと連携しており、視聴数、最大同時接続数、言語別視聴数など、eスポーツチームやスポンサー、大会主催者からゲームメーカーまで、さまざまな視点からの分析に役立つデータを提供しています。