17世紀に人々が行った、ヨーロッパ大陸を渡る長旅の名前を冠するドライブシミュレーションゲーム『グランツーリスモ』シリーズ。
初代『グランツーリスモ』は、実在する自動車を使ったレースゲームであるということや、車種の豊富さ、独自の物理エンジンの搭載によるリアリティが好評を博し、大ヒットを記録。
この『グランツーリスモ』によって打ち出された、『マリオカート』シリーズに代表されるパーティー系のレースゲームとは一線を画すリアル志向は、その後もレースゲームの1大ジャンルとしてあり続け、本シリーズはゲームハードの進化と共に進化を続けてきました。
そんなグランツーリスモシリーズの最新作『グランツーリスモ7』が、シリーズ25周年を迎える2022年、PS5とPS4で発売されることとなりました。
そこで本稿では、『グランツーリスモ7』についてレビューしていきたいと思います。
文/DuckHead
初心者でも安心な、アシスト機能と丁寧な解説
さて、『グランツーリスモ7』をプレイする前、私にはある不安がありました。
その不安というのが、自動車に関する知識が皆無な上に、リアル系のレースゲームにはほぼ触れてきていないということ。
『マリオカート』『カービィのエアライド』『ミッキーのレーシングチャレンジUSA』といったパーティー系のレースゲームは好きで、それなりの数をプレイしてきてはいるのですが、リアリティを追求したタイプのレースゲームはそれらとは大きく操作感が異なります。そのため、上手く運転操作をすることができずに挫折し、ゲームを積み上げるという経験をこれまでに何度か繰り返していたのです。
そんな不安を抱えつつ、ゲームを起動すると、ゲーム本編に入る前に始まったのが、本作からの新モードである “ミュージックラリー”。
このモードは、ドライブ中に流れる音楽が完奏を迎えるまでの間に、どれだけの走行距離を稼げるかを競う、音楽とドライブが融合したミニゲームです。しかし、曲ごとに設定され、曲のリズムに合わせて減っていく “ビート” がゼロになってしまうとその時点でゲームオーバー。 “ビート” はチェックポイント(エクステンドゲート)を通過することで増加するため、区間ごとの正確な運転が求められます。
と、実際にレースに入る前に、アシストの設定をどうするか尋ねられました。
アシストタイプは初心者・中級車・上級者の3つに分かれているとのこと。どのアシストタイプにすればいいのか少し迷いましたが、この設定はいつでも変更可能だったので、ひとまずアシストが一切ない上級者を選択し、自分の実力がどの程度のものなのかを探ることに。
その結果、全く上手く曲がりきることができずに即失敗。
これまでの挫折経験を踏まえると、当然と言えば当然の結果ではありますが、これではあまりにも前途多難、お先真っ暗なので、アシストタイプを中級者向けのものに変更することに。
この変更によって、オートでブレーキがかかるようになり、カーブが非常に曲がりやすくなり無事に完奏することができました。
このアシスト機能を使えば、この手のゲームに慣れていない、運転が苦手な人でも楽しめるなと感じたのですが、ここで「自動でブレーキをかけてくれると、面白みに欠けるな」と思ってしまうのが、ゲーマーの、負けず嫌いの悲しき性。上達のためにやれるところまでやってみようと、アシスト設定を上級者向けに戻します。
ミュージックラリーを終え、自動車の歴史を辿るOP映像が終わると、いよいよ本編がスタート。
ナビゲーターのサラに導かれ、お手ごろな価格のクルマが手に入るという中古車ディーラーのショップで、最初のクルマを購入することに。
中古車ディーラーのアンディによると、クルマにはそれぞれ、パワー・空力・ハンドリングなどのさまざまな要素を含めて計算した、総合的なクルマの速さを表す “PP(パフォーマンス・ポイント)” と呼ばれる値が設定されているとのこと。
この説明を聞くやいなや「……空力とは?」となってしまいましたが、ひとまずのところは、この値がデッカいクルマを選んでいけばよさそうだということは分かりました。クルマの知識が皆無な私からすれば、何かひとつ明確な判断基準があるというのはありがたいもの。初心者ですから、分かりやすいデータにすがっていきましょう。
そして、アンディから、「まずは日本のコンパクトカーを買うといい」とアドバイスを受け、彼から提示されたのが、ホンダのフィット・トヨタのアクア・マツダのデミオ。
なるほど、つまりこの3台は、初代ポケットモンスターでいうところの、フシギダネ・ヒトカゲ・ゼニガメ、最新作でいうところの、ニャオハ・ホゲータ・クワッス。いわば、“グランツーリスモ7御三家” なんだなと理解し、「コンパクトカーとはなんぞや」という言葉は胸の奥にしまいこみつつ、これからの旅路を共にする1台を選ぶことにします。
初心者には嬉しいことに、クルマには1台1台それぞれに解説が用意されていて、これを見ることで、デザインやPPだけでは分からない情報を得ることができました。そして、この解説で、「ハンドリングが正確でとても安定している」と紹介されていたアクアを最初のクルマに決定。
アクアを購入すると、コレクターズポイントと呼ばれるポイントを獲得。これは、クルマを手に入れた時に、そのクルマの価値や価格に応じてたまるポイントで、これにより、カーコレクターとしてのランクを表すコレクターズレベルが上がっていくとのこと。
「ゲームコレクターズレベルならそこそこありそうだなー」とくだらないことを考えていると、サラがカフェへと案内してくれました。
ここでは、カフェのマスターから、“メニューブック” と呼ばれるミッションを受け取ることができ、プレイヤーはそのミッションの達成を目指します。そして、最初に与えられたミッションは、マスターが指定した3種類のクルマを集めてくること。
えっと、集めるのは、アクアとフィットとデミオ……これ、グランツーリスモ7御三家っすね?
あとで全部集めることになるんなら一本くらい電話くれよなと思いつつ、指定されたレースで3位以内に入れば、商品としてこれらのクルマを入手することができるとのことなので、早速レースに挑みます。
ところどころアクシデントはありましたが、3種類のクルマを無事にコンプリート。入手したクルマたちを携えてカフェに戻ると、マスターがコンパクトカーの歴史について教えてくれました。
いつぞやか抱いていた「コンパクトカーとはなんぞや」という疑問も無事に解消されたところで、次にマスターから与えられたミッションは、「“ライセンス” をプレイせよ」。
カフェでミッションを受け取り、ミッションをクリアしカフェに戻り、新たなミッションを受け取る。これが本作の基本的な流れとなります。
さて、この “ライセンス” は、ドライビングテクニックを教えてくれるモードとのことで、すでにレース中に何度も大事故を起こし、今後のゲームプレイに不安を感じていた身には渡りに船。コンパクトカーの歴史の講義もそこそこに、“ライセンス” に挑みます。
この “ライセンス” での練習により、これまでリアル系のレースゲームで上手く操作ができていなかったのは、アクセルを常に踏みっぱなしでブレーキ操作をしていたせいだったということが判明。
意外とアクセル全開で何とかなってしまうパーティー系レースゲームと、そうはいかないリアル系レースゲームの違いを噛み締め、後の快適なドライビングのため、ここで基礎をみっちりと鍛えることに。
基礎を叩き込み、初級卒業の証、国内B級ライセンスに合格したところで、再びカフェのマスターのもとへ。そして、マスターから次のクルマ収集ミッションを受け取り、新たなレースへクルマを進めます。
眼前に広がるクルマ沼
クラシックカーを集めるミッションをクリアしたところで、私はあることに気がつきました。
「これ、もしかしてフィアット!?」
フィアットとは、ルパン三世が愛用していることで知られる自動車で、クルマに疎い私が好きな数少ない自動車のひとつです。色がルパン三世のものと違うのがちょっと残念ですが、大好きなクルマが目の前にあっては居ても立っても居られません。すぐさまアクアを捨て、フィアットに乗り換えることに。
ここで、PPを確認してみたところ、アクアは350.99で、フィアットは86.28。大きな性能差に見えますが、この程度の差は、あふれ出る愛の前にはたいしたことではありません。格闘ゲームも好きなキャラ以外は使わない、私はそういう人間です。
結果はボロッボロの歴史的大敗。大きなミスはなかったにも関わらず、圧倒的な性能差を見せつけられ、醜態を晒す形となりました。
そうでしたわ……。格ゲーでも好きかつ強いキャラを選んでましたわ……。好きでも弱いと感じたら使ってなかったっすわ……。
圧倒的な性能差がある場合、格闘ゲームと違いレースゲームにはワンチャンもないというのが辛いところで、PPを上げることの重要性を実感します。
と、ここで、新たに “チューニングショップ” という施設がオープンしていたことを思い出したので行ってみることに。ここではパーツを購入でき、それによってPPを上げることが可能であるとのこと。
「どのパーツを買えば、性能がどう変わるのか、細かいことは全く分からない。でも今は、とにかくPPを上げるしかない!」
すっかりPP教の狂信者と化した私は、装備品でステータスを上げていくRPGのような感覚でPPが上がるパーツを買い漁り、フィアットにチューニングを施します。「よし!PPがかなり上がったぞ!」ということで、フィアットと共にレースへ。
はい、ボロ負け。撤収です。
結論から言いますと、PPが上ったとは言ってもその値は205.25。倍以上にはなっているものの、捨てた相棒、アクアのPPにも届いていなかったのです。
圧倒的性能の差を再び見せつけられたわけですが、「これでも勝てないならば、もっと強い装備をすれば勝てるはず」ということで、再びチューニングショップへ駆け込みます。
すると、店主が一言「この先のパーツはまだキミには早い」。そして、彼はこう付け加えます。「パーツがほしければコレクターズレベルを上げてこい」と。
なるほど、フィアットで勝つためのパーツがほしいのならば、もっとレースに挑んでクルマをゲットする必要があるというわけですか。
店主の言葉を受け、新たなパーツを購入するため、新たなクルマを入手するため、真の相棒アクアでレースに挑みます。
こうして、レースとクルマのゲットを繰り返していくと、2001年以降に作られたクルマが販売されているという、“ブランドセントラル” が新たにオープン。
さまざまなブランドが集まるこのショップでは、ブランドごとにクルマを見て購入することができるだけではなく、ブランドによってはミュージアムも併設されており、ブランドの歴史を学ぶことも可能です。
クルマ初心者である私は、ブランドも当然初心者。ブランドや車種はほぼ分からないのですが、ズラリと並ぶかっこいいクルマたちを見ていると、否応なしにテンションが上がってしまいます。
しかし、ひとつ重要な問題点がありまして
クルマの値段が高いんです。画面右に表示されている価格(1億クレジット)と、画面上部に表示されている現在のクレジットを見ていただければ、このクルマがいかに手の届かぬ高嶺の花であるかがお分かりいただけるかと思います。やはりいいデザインのもの、高性能なものは高いというわけで。
こういった類の高すぎるクルマは現実的ではないのでひとまずスルーし、お手ごろで良いクルマはないかなーと探していますと……
ありました。デロリアンです。
これぞ、運命の出会いです。これを見つけたとき、「デロリアンだ!え、デロリアンってあの!?」と脳内は興奮状態。
と、いいますのも、このデロリアンというクルマ、映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー』で使用されていたことで有名なクルマで、幼少期から何度も映画を見てきたファンとしては、是非とも手に入れたい代物だったのです。それなりのお値段(5250万クレジット)ではありますが、この好きという気持ち、このクルマがほしいという気持ちには代えられません。
こうして、絶対にほしいクルマがひとつ見つかりましたが、ひとまず全てのブランドのクルマに目を通してみることに。ここのショップに並べられているクルマの種類は非常に豊富で、一通り流し見していくだけでも、そこそこの時間がかかりました。
時間をかけた甲斐もあり、購入候補となるクルマはたくさん出てきたのですが、当面はデロリアンの購入を目標とすることに決定。その資金を確保するべく、次の鈴鹿サーキットでのレースへ向かいます。
しかし、レースにエントリーしようとしたところ、レギュレーション違反のため、エントリーできませんという文字が。
どうやら、日本車でないとレースにエントリーすることができないようです。「デロリアンがほしいのに新しい車を買うのはなぁ」と思いましたが、レースにエントリーできなければ、先に進めることはできません。どうせ買うならば、安くていいデザインのPPの高いクルマがいいと、ブランドセントラルと中古車ショップを行ったり来たり。それぞれのショップを見比べ、熟考を重ねます。
そして、グランツーリスモオリジナルのマリオカートのようなクルマを購入。お値段も安くてPPも高い優れもの。よし!この新しいクルマでレースにエントリーだ!
NG項目が増えてる……
あのクルマ、ブランドセントラルの日本のコーナーで売ってましたけど?日本車じゃないってことですか?あと、駆動形式ってなんすか……?
あまりにも無知すぎて自分で自分に引いてしまいましたが、起きてしまったミスは仕方がありません。これはこれとして、次に買う車はしっかりと駆動形式を確認しなければ……
ん?そういえば御三家って日本車だったような……
御三家でエントリー可能でした。
マジで時間とクレジットの無駄。コレクションがふえたのと、駆動形式を学ぶ良い機会になったということで気持ちを落ち着かせましたが、痛い出費となってしまいました。
一応、付け加えておきますと、レギュレーション違反と表示された場合、“クルマを乗り換える”タブを選択すれば、レギュレーションに適したクルマが表示されますので、普通はこのようなクソしょうもないミスは起こり得ません。
気を取り直して、さらなるレースへ挑みます。
しかし、中々レースに勝つことができなくなってきました。「プレイヤーの性能が上がらないのなら、クルマの性能をあげるしかない」ということで、チューニングショップでパーツを買い込んでPPを上げ、再びレースに挑みます。
すると、PPが上昇したおかげか、格段にコースを走りやすくなり、レースでも好成績をマーク。新たなクルマをゲットすることができました。
楽しみ方も、カスタムし放題
さらにレースで成績を残しクルマを入手していくと、手に入れた愛車たちを写真に収めることができる“スケープス”と、クルマの外観などを変更することができる “GTオート” が新たにオープン。
クルマの色を変えられるってことは、あのフィアットのカラーをルパン三世のやつと同じにすることができるのでは!?
ということで、さっそくGTオートへ駆け込み、フィアットのカラーを変更。このペイントカラー、なんとおよそ1200色収録されているといいますから、理想の色を探し出すのも一苦労です。
そうですね、いろいろな色を見すぎて麻痺してきましたが、こんな感じの色だった気がします。多分。
そして、その勢いそのままに、記念写真を撮影するべく “スケープス” へ。カメラの設定やエフェクトなど、かなり細かく設定項目が用意されていましたが、カメラ初心者でもある私には使いこなすことができず、とりあえず適当に1枚パシャリ。
「いやぁ、いいですね。フィアットはレースでは勝てないかもしれないですが、こういう形で楽しむことができるなら、それはそれでアリですよね……。よし!フィアットの魂はこれにて成仏!デロリアンに一点集中!」と都合の良い解釈を展開し、新たなレースへ挑みます。
こうしてプレイを続けていますと、得意なコースと苦手なコースが出てきます。どちらも真逆の理由から複数回プレイすることになるのですが、同じコースであっても、天候などの条件が細かに変化し、それによってクルマの操作感も大きく変わってくるため、毎回毎回違うレースに挑んでいるかのような感覚でプレイすることができるというのも、本作の大きなポイントです。
さて、ここまで、ライバル車両をクッションにしてカーブを曲がりきる悪質タックルなど、卑怯者スレスレの走りで騙し騙しゲームを進めてきたのですが、とうとうクルマの性能を上げていくだけではどうにもならないレベルになってきてしまいました。
コースの難易度が上昇するとともに、ブレーキとアクセルを上手く使いこなさなければならない場面が増え、自身のプレイスキルと向き合う必要がでてきたのです。
この先のレースを勝ち進めて行くためには、ブレーキのタイミングを計る技術を習得しなければなりません。
しかしながら、今の私の実力と限られた時間を鑑みると、これが難しいことは明白。とは言うものの、中級者向けのアシストレベルにして、オートブレーキをONにしたくはない……。
そこで折衷案として、ブレーキをどこでどの程度踏めばよいかをラインの色の濃淡で教えてくれるブレーキングエリアのみをオンにして、プレイをすることにしました。こういった形で、プレイヤーのレベルや主義主張に合わせてアシストをカスタムできるのも、本作の嬉しい要素です。
ブレーキアシストの導入により、レースの安定感は飛躍的に向上。ミッションがスイスイ進むようになりました。
「ある意味では悪質タックルより卑怯な手段に出てんだよな」と、捨て去ったプライドに思いを馳せつつさらにミッションを進めていきますと、さまざまな特殊条件が定められたレースで遊ぶことができる “ミッション” モードで遊べるようになり、3つ目のカーショップ “レジェンドカー” も新たにオープン。 “レジェンドカー” では伝説のクルマが売られているとのことなので、早速覗いてみることに。
……いやぁ、思っていた通りです。眩暈がするほどの素晴らしいお値段がついたおクルマ様たちが鎮座しておりました。今の私にはとても手が届きません。
「大変心苦しいですが、私にはデロリアンという心に決めたクルマがあるのです。」と、そそくさと店をあとにし、デロリアン購入資金確保のため奔走します。
しかし、本作の軸であり、本作のメインクエストとも言うべきミッションに関わるレースを続けていますと、難易度もコースの長さも増していくため、次第に疲れが出てきてしまいます。
そこで、コース・天候・周回数・ライバル車の種類などの条件を好きなように設定して楽しむことができる “カスタムレース” 、コースのタイムを競う “タイムトライアル”、コースの区間タイムを競う “サーキットエクスペリエンス” など、ミッションとは関係のないレースモードをプレイし、息抜きをすることに。量に差はありますが、これらのモードでもクレジットを入手することが可能となっています。
まぁ、結局のところ、クレジットを貯めたいのなら他のモードの方が効率的だという結論に至りまして、こちらからはすぐに退散してしまったのですが。
そしてその後も、土砂降りの中行われるレース。
夜道を走り抜けるレース。
ミニCooperしか参加できないレース。
などなど、さまざまなレースを楽しみながらクレジットを貯めていき、遂に待ちに待ったその時が訪れます。
ようやくです。デロリアンを買える分のクレジットが貯まりました。語彙力に乏しく、ここまでの道のりを箇条書きのダイジェスト形式で数行にまとめざるを得なかったことが悔しいですが、長かったです。いやー、長かった。レース自体はずっと楽しいんですが、とにかく時間がかかってしまいました。
記念撮影もバッチリ終えたところで、当初の目的は達成されました。しかし、デロリアンは数多く収録されているクルマの中のほんの1台にすぎません。
いわば、氷山の一角。デロリアン以外にもほしいクルマはまだまだたくさんあります。そして、それらを手にするためにはさらにクレジットが必要です。新たな相棒デロリアンを携え、いざ、レース会場へ。
レギュレーション違反のため、エントリーできません。
……人間はそう簡単に成長しない。『グランツーリスモ7』は、クルマの歴史だけでなく、そんなことも教えてくれました。
終わりに
“クルマをよく知らない初心者の方にも、過去150年もの自動車の文化とレースの文化のすべてを伝えられるデザインにすること” を目指して制作されたという『グランツーリスモ7』。
実際、PPやアシストなどの存在により、クルマ初心者の私でもかなり取っ付きやすく、楽しくプレイに没頭することができました。先述したとおり、集めたいクルマは他にもたくさんあるので、この楽しみはまだまだ続きそうです。
また、今回プレイはしませんでしたが、オンラインの公式レースやタイムトライアルを楽しむ “スポーツ” モードや、複数人でのプレイを楽しむ “マルチプレイ” モードも用意されています。
60以上の自動車メーカーから400車種以上のクルマが収録されており、これまでのシリーズ以上に “カー・コレクション・ゲーム” としてデザインされているという本作。レースから写真まで思い思いの方法で、クルマ初心者から上級者まで幅広く楽しめる作品となっています。