恐怖、と一言にいってもその意味するところは非常に広いです。恐怖の定義をどのように決めようとしても、きっと膨大な量の“漏れ”が生まれてしまって揉めることになるでしょう。
それはきっと、恐怖というもの自体が「形容しがたい」という要素を持っているからです。よくわからないからこそ怖い。不安になる。はっきりさせようとすると捉えられなくなるような曖昧さが、恐怖にはあります。
一方で、「これって怖いよね」という話はそれほど紛糾しないでしょう。大抵の人は適度に怖がるのが好きですし、事実として目の前で「怖い」と言ってる人がいるのに否定しても仕方ありませんから。
ということで、私が「怖いもの」の話をさせていただきます。それは「死」です。死ぬの、凄く怖いです。そして、「死を連想させるもの」も怖いです。
何が言いたいかって「死を連想させるもの」がてんこ盛りになっているゲーム『ストレンジシャドウ』はめちゃくちゃ怖いってことです。
7月14日(金)から7月16日(日)にかけて京都市勧業館「みやこめっせ」で開催中のインディーゲームイベント・BitSummit Let’s Go!!。今回私はこちらのイベントのビジネスデイに参加し、『ストレンジシャドウ』の試遊を体験させていただきました。
巨大な何かがプレイヤーに向かって手を伸ばしてくる恐怖PVで話題となった本作の試遊は、僅かな時間に死の気配をこれでもかと詰め込んでいて凄かったので、簡単なプレイレポートの形式で紹介させていただきます。
文/うきゅう
本作のなかでプレイヤーは謎の星に不時着してしまった宇宙飛行士を操作します。
はい、もう怖い。「不時着」ですよ。それはつまり想定外の着陸ということで、想定外というのは乗組員を死に向かって歩かせるための言葉です。
開発者の方いわくこの星は毒ガスが蔓延しており、宇宙飛行士たちはヘルメットを外すことができないそうです。しかも、しばらく触れているとゲームオーバーになってしまう不気味な黒い液体がそこら中に流れています。死を連想させるっていうか死んでるじゃないですか。なんでそんな星に降りてしまったんですか。だから嫌なんですよ不時着は。
ちなみに、この星の地表には地球の高層ビルに似た建造物らしきものが乱立していて、文明の存在を強く疑わせます。ビルどころか地下につながる階段まであって「疑う」どまりなのは、その建物や階段を作って利用してたと思しき存在がさっぱり出てこないからです。
無人の廃墟。凄く苦手です。誰かがいたはずなのにいない、というのが死を連想させてまず怖く、ついで誰もいないと思わせておいて何かが出てくるんじゃないかと不安になってまた怖いんです。
挙句のダメ押しは、プレイヤーに向かって手を伸ばしてくる巨大な“何か”。ダメですよ巨大生物は! 私は本当に大きな生き物が怖いんです!
このゲームは怖すぎます!
と、僅か10分足らずの間で私が「怖い!」と思うポイントを軒並み刺激していった恐怖のゲーム『ストレンジシャドウ』の試遊も出来てしまう、日本最大級のインディーゲームイベント・BitSummit Let’s Go!!は7月14日(金)から7月16日(日)まで、京都市勧業館「みやこめっせ」にて開催中です。
初日の14日(金)はビジネスデイとなっていますが、15日(土)と16日(日)は一般公開日となっており、一般/大学生の方は税込2000円、高校生の方は税込1000円、小・中学生の方は無料で入場できますので、興味のある方は是非展示ブースまで足を運んでみてはいかがでしょうか。
むせかえるような死の予感のなかで、事態を打開するために惑星探索へ挑むホラーゲーム『ストレンジシャドウ』はPC(Steam)へ向けて2025年の発売を予定しています。