突然ですが、キャラクターが可愛いゲームってたまに変わった魔力を感じるときがあるんですよ。
なんというか、苦手なジャンルのゲームでも無性に遊びたくなるんですよね。そして、気づいたら手が勝手に動いてSteamライブラリの中にそのゲームが入ってるんですよ。怖くないですか?
……冗談はさておき、今回紹介するのはそんな魔力を感じた『幻日のヨハネ』を原作とするゲーム『幻日のヨハネ -BLAZE in the DEEPBLUE-』です。
ただし、なんというか本作…ちょっと変わってるんですよ…..。
そもそも『幻日のヨハネ』とは『ラブライブ!』シリーズのスピンオフ作品であり、作中では可愛らしい女の子がたくさん登場します。なので、「ゲーム化するぞ!」と聞いたら普通はRPGやビジュアルノベルを想像する人が多いでしょう。筆者もそうでした。
だけど、違ったんです。
本作はゴリゴリの“メトロイドヴァニア”なんです……….!!!証拠は動画を見てください。
実際本作をプレイしてみると豊富な武器が用意されており、戦闘はかなり本格的。マップにはギミックやトラップが多いので歩いてるだけでもスリルを味わえるだけではなく、原作がアニメだとは思えないほどちゃんと“メトロイドヴァニア”してました。
ということで今回は11月16日に発売予定の『幻日のヨハネ -BLAZE in the DEEPBLUE-』を先行でプレイする機会を頂いたのでレビューをしていきます。なお、今回提供していただいたデモ版で遊べたのは3つ目のエリア「遺跡」の最終ボスまでです。それでも、本作の本格的なメトロイドヴァニアとしての魅力は掴みとることができたので、その雰囲気を味わっていただけると嬉しいです!
文/cookieP
※この記事は『幻日のヨハネ -BLAZE in the DEEPBLUE-』の魅力をもっと知ってもらいたいインティ・クリエイツさんと電ファミ編集部のタイアップ企画です。
『幻日のヨハネ -BLAZE in the DEEPBLUE-』ってどんなゲーム?
まずゲーム本編の紹介をする前に、そもそも前述で強調した「メトロイドヴァニア」とはご存じですか?
主に『メトロイド(Metroid)』シリーズと『悪魔城ドラキュラ(Castlevania)』を彷彿とさせるゲームに称されるゲームジャンルのひとつで、2D探索アクションを前提に「枝分かれしたマップ」や「ショップ要素」などがあるゲームが区分されることが多いです。
近年の代表作としては『Hollow Knight』や『ENDER LILIES: Quietus of the Knights』などが挙げられ、その歯ごたえある難易度や奥深いダンジョン探索が一定の層から人気を博し、広く愛され続けるサブジャンルのひとつです。
そして『幻日のヨハネ -BLAZE in the DEEPBLUE-』はそんなメトロイドヴァニア要素を含んだ2D探索アクションゲームとなります。
主人公はゲームタイトルにもなっている占い屋を営む少女「ヨハネ」。プレイヤーは「ヨハネ」を操作しながら、舞台となる“ヌマヅ”の近海に突如として出現した「海底ダンジョン」に挑んだきり帰ってこない仲間たちを救出していくことが目的となります。
本作は『ラブライブ!』シリーズ第2作のスピンオフにあたるテレビアニメ『幻日のヨハネ -SUNSHINE in the MIRROR-』と世界観を共有しており、アニメで登場したオリジナルアニメキャラクターたちが本作にも登場。開発は『ロックマン』シリーズや『ぎゃる☆がん』シリーズを手掛けたインティ・クリエイツが担当します。
と、言った感じでゲームの概要を知ったところで早速ゲームをプレイしていきましょう。
プレイスタート!シンプル操作で多様な戦術
早速ゲームをプレイしてみると、まずは主人公・ヨハネと相棒のライラプスの会話からスタート。見終わると、海底神殿に飛ばされて簡単なチュートリアルが始まりました。
本作の操作方法はとてもシンプルで、ジャンプ・しゃがみ・スライディング・召喚攻撃・武器攻撃の5つの要素で構成されています。制作がインティ・クリエイツということもあり、『ロックマン』シリーズの操作感に似ている印象でしたね。
肝心の攻撃方法については、ヨハネ自身が戦うわけではありません。本作では「召喚」を行うことで、集めた仲間を呼び出して通常攻撃として技を繰り出せます。
デフォルトでは近接攻撃が得意なライラプスを呼び出すことができ、例えばチカなら銃を得意とする遠距離攻撃、リコなら炎攻撃といった具合でキャラクターごとにその能力も異なります。
2個目の攻撃手段として、武器を装備すればヨハネ自身も攻撃することができます。チュートリアルで好きな武器を作ることができ、広範囲攻撃に特化した斧や遠距離特化の弓など種類はさまざま。
ただしこれらの技は強力な分プレイヤーに代償もあり、ヨハネが攻撃した際やライラプス以外で攻撃をした際はHPバーの下にあるDP(ダークポイント)を消費します。
ようは、「使いすぎには注意!」ってことですね。
ちなみに武器についてですがメトロイドヴァニアなだけあって、『悪魔城ドラキュラ』に劣らず種類が豊富です。いずれの武器も敵を倒すとドロップする素材を使うことでクラフトすることができ、同じ種類の武器でもアイテムによってテクスチャが違うほどの作り込みっぷりです。
ただし、武器は「召喚」と違い一度メニューを開かないと変更ができません。そのため、ボスと戦う際は相手の攻撃パターンを見極め、それに適した武器をあらかじめ選択しておくことが重要になってきます。
実際、プレイを開始して間もなく登場したチョウチンアンコウみたいなボスは岩を吐いてきたり、雷攻撃など多彩な手段でプレイヤーを追い込んできました。
なので数回倒されたあと武器を色々試し「隙を見て懐へ接近→ダガーで一気にダメージを与える」という攻撃方法がハマり、見事ボスを討伐することができました。
いや“ガチ”じゃん。可愛いからって舐めてた「メトロイドヴァニア」の作り込みがすげー!
それにしても、本作は発表時点から『ラブライブ!』というコンテンツと“メトロヴァニア”というゲーム性のギャップがウケ、かなり話題になっていました。では、いったいどの程度メトロイドヴァニアらしい要素が入っているのでしょうか?
筆者が遊んで見つけた「らしい」要素をピックアップしてまとめてみたので見てください。
・横スクロール
・美麗なドット絵
・枝分かれ形式で展開されるダンジョン
・能力解放で行動できるマップの範囲が広がる
・多彩なステージギミック
・セーブポイントがある
・お金、ショップがある
・装備や武器の種類が豊富
・普通に難しい
・ストーリー性がある
といったところです。プレイをしてても思ったのですが、メトロイドヴァニア要素の作り込み・原作リスペクトがとにかくすごいんですよね。
メトロイドヴァニアって聞くと、筆者は暗い雰囲気をイメージするのですがキャラクターが可愛いのでそんなことはありません。前の章で紹介した武器はもちろん、マップギミックもたくさんあり、先が見えない「ワクワク感」を終始感じられました。
それこそ、キャラクターが可愛いからって難易度がライト向けってわけでもなく、ゲーマーでもしっかり手ごたえに感じる難易度になっています。
と、言うものの本作はゲームが苦手なプレイヤーのためにも救済処置があります。そう。ショップです。
一度倒れてしまうと「ヨハネの占い屋」にスポーン。ダンジョンで集めたお金で回復アイテムを買うことができます。アイテムにはHPを回復するものから状態異常回復アイテムまで幅広くラインナップし、値は張るものの受けるダメージを減らすアイテムまでありました。原作ファンだけどゲームが苦手な方もこれで安心です。
しかしメトロイドヴァニアと言ったら、やはり“やり込み要素”に惹かれる人も多いんじゃないんでしょうか。
結論から言うと本作にもやり込み要素はあります。
本作ではヨハネの占い屋にて助けた仲間からクエストが発生する場合があります。画像はチカちゃんからなくした仮面を探して欲しいと頼まれるシーンです。
そして早速ダンジョンを探索すること10分。仮面を発見しました!
このような具合で闇雲にダンジョンを攻略するだけではなく、本作には2次コンテンツも充実しているのです。ほかにも現状だと動かせない謎の石板やエリアなども確認でき、隠しコンテンツ的な要素も多そうな印象を受けました。
また、正式リリース時にはSteam実績も搭載を予定しているそうなので、さらなる“やりこみ”を見込めそうです。
ちなみに本作はマップにも面白い秘密が隠されています。
筆者は少なくとも初めて見たのですが、マップに自動生成エリアがあります。簡単に言えばローグライクのように入るたびに地形が変わるエリアですね。
本エリア内では敵やダンジョンの地形が自動で生成。入るたびに新鮮な気持ちでダンジョンに挑むことができるのも本作の特徴のひとつと言えるでしょう。
プレイして分かったのは、本作は原作ファンだけではなく、メトロイドヴァニア好きにも強くオススメできるゲームでした。ストーリーやキャラクターは原作を見ていないと分からない所があるものの、それでも十分にゲームが面白かったので気にしなければ、プレイしてて問題ないと思います。
正直な話、筆者は本作のレビューを電ファミ編集部よりお願いされる前は『幻日のヨハネ』は“ミリしら”でした。それでも本作は没入感がすさまじく時間を忘れてプレイできたので、別のメディアミックス作品もチェックしようと思っています。
『幻日のヨハネ -BLAZE in the DEEPBLUE-』はPC(Steam)、Xbox One/Xbox Series X|S、PS4/PS5、Nintendo Switchにて11月16日(木)に発売を予定しており、パッケージ版が税込6380円、ダウンロード版が5280円になる予定です。
少しでも本作に惹かれたのであればSteamではすでにストアページも開設されているため、あわせてウィッシュリストに入れておいてはいかがでしょうか。