ネクソンの新作MMORPG『HIT : The World』の正式サービスが、4月17日に決定した。本作は、2016年に発売されたアクションRPG『HIT』の世界観を引き継ぎつつ、ジャンルをMMORPGに変更し、生まれ変わったタイトルだ。スマートフォンに加えてPCでもリリースされ、マルチプラットフォームで楽しめる。
すでに事前登録も開始されており5万人を達成しているが、3月28日(木)からはキャラクター名先取りキャンペーンが行われるほか、4月6日(土)に先行体験会も実施。さらに、リリース前日の4月16日(火)には第2回公式生放送を行い、最新の情報も発表される予定だ。
それらに先駆けて、メディア向けの体験会が3月19日(金)にネクソン本社で行われた。今年の2月に開催されたシークレットパーティーでは、タブレットを使ってボス戦に挑むという内容で実施されたが、今回はPCを使ったゲーム序盤のプレイにくわえて、個人戦と団体戦の対人プレイを実際に体験することができた。こちらの記事では、プレイから見えた本作の特徴について紹介していく。
文・取材/高島おしゃむ
「誰もが参加できるエンドコンテンツ」、「課金バランス、ゲームプレイの最適化」などユーザーの声を反映させた運営方針
本作のキーメッセージは「仲間と目指す、日本の頂点。共に創る、俺たちのMMO」。「日本のユーザーに向き合い、真摯な変化を続ける」という運用方針をふくめて付けられたものだ。昨年12月に日本のMMOに関わってきたコアユーザーを少数招いて開催した座談会では「コアユーザーだけではなくライトユーザーもエンドコンテンツや、日々の狩りが楽しめるようなゲーム環境を用意してほしい」という意見が出たという。
そうしたユーザーからの意見を受けて、『HIT : The World』の開発担当や運営チームが議論を行った結果、日本のユーザーの対して向き合う覚悟と、運営方針を象徴する4つのキーワードを設定している。それが「誰もが参加できるエンドコンテンツ」、「団結すれば対抗できるバランス」、「ギルドコンテンツの充実」、「課金バランス、ゲームプレイの最適化」である。
この4つのキーワードを2月のシークレットパーティで発表し、さらにユーザーと議論が交わされていった。本作ではユーザーと深いコミュニケーションを行いながら、それらを元にゲームに実装して進化させていくことに加えて、ユーザーとの深い信頼関係も築いていこうと考えているとのことだ。
シークレットパーティののち、公式生放送でもユーザーからの意見を取り入れており、微課金と無課金ユーザーに向けて3つの調整も行われた。
ひとつ目は「安定した成長環境を確保し、序盤での離脱を回避する」だ。そのために導入したのが、PvPチャンネルと一般チャンネルの区分けである。PvPチャンネルは、常時プレイヤーキルが可能なチャンネルとなっているが、一般チャンネルにはPvPチャンネルにはないフォールドボスが出現し、ボスコンテンツとして「エデンの変異体」が出現するようになっている。
また、PvPと一般チャンネルに共通して投票システムの「調律者の祭壇」が設置されている。つまり、一般チャンネルにはプレイヤーキルのリスクがなくフィールドボスに挑むことができ、そこで得た報酬を元にキャラクターを強化していくことができるのである。
リリース時点では、PvPチャンネルのみの特別な報酬やメリットは存在しないものの、約1ヵ月後を目処にアップデートコンテンツとしてインターサーバの狩場が追加される予定だ。ここではプレイヤーキルが可能なうえ、ボスも登場する。
また「インターサーバコンテンツ」と呼ばれる、他のサーバのユーザーと一緒に戦うことができる要素も盛り込まれている。このことから、サーバ対サーバで戦うといったような遊び方も可能になるのだ。
ふたつ目は「課金バランスとゲームプレイの最適化」。取引所を活性化させるための一例として導入されたのが、経験値などが上昇するポーション「女神の祝福の秘薬」だ。このアイテムは序盤でプレイするフィールドで手に入るアイテムとなっており、上位フィールドのドロップリストには含まれていない。重課金のユーザーが遊ぶ上位のダンジョンでは「女神の祝福の秘薬」のようなバフアイテムは手に入れづらい仕組みになっているのだ。
このシステムから、取引所を通じて微課金と無課金のユーザーは自分たちが消費しきれないアイテムを販売し、上位のユーザーはそれを購入するという流通を促したいと考えているそうだ。
3つ目は「誰もが参加できるエンドコンテンツ」である。先ほどのふたつの項目によって、強者によるフィールド支配や排除されるようなリスクを軽減し、安定した成長を楽しみながら大規模な戦いへ誰でも参加できるようになっているのだ。
自動移動や自動戦闘など、初心者でもプレイを見失わない仕組みの数々。各自の個性を持った6つのクラスにも注目
今回メディア向けに行われたフリープレイの時間では序盤のゲーム体験と、Lv65のステータスと全コンテンツが開放されたキャラクターを使用した対人戦が体験できた。まずは、序盤のゲーム体験からご紹介していこう。
プレイヤーは最初に、序盤でプレイするクラスを6つから選択する。それぞれ戦闘のスタイルも大きく異なっているものの、ひとつのクラスを選んでしまったら取り返しが付かなくなるということはないため、単純に見た目とイメージで選んでも問題ないだろう。
それぞれの特徴をすこしだけ紹介しよう。「大剣」は戦闘の最前線で戦うスタイルのクラスで、能力値のバランスが取れており、扱いやすい特徴を持つ。アタッカーのような役割を果たすのが「双剣」、高い攻撃力と敏捷性に優れたスキルを持ち、対人性に強いという特徴を持っている。「鈍器」は、その名の通り鈍器や盾を使った範囲バフと治療スキルを持ち、チーム戦向きのクラスである。
「宝珠」は、治要やバフスキルで自分自身や味方を強化できるヒーラークラスだ。「杖」は、強力な魔法で複数の敵に対してダメージを与えるだけではなく、状態異常も付与できるクラスである。「弓」は、遠距離から安定的に高ダメージを与えることに特化している。今回はこれらの中から、手数が多そうな「双剣」を選択した。
ゲーム序盤はチュートリアル的な内容が繰り広げられる。基本的には画面右上に表示されているクエストリストをクリックすることでその目的地まで自動で移動してくれるため、プレイしていて迷うことはほとんどないだろう。このあたりは、スマートフォン向けのMMORPGのシステムを踏襲しているように感じられた。
画面上にいくつものボタンが並んでいることで躊躇してしまう人もいるかもしれないが、少なくともソロで狩りをしているときは、オートで戦闘が行われるため、気にする必要はない。特にスタートしたばかりの序盤では、クエストが完了しているかどうかだけチェックしておけばいいだろう。
このチュートリアルではスキルブックの使い方からポーションを自動使用するための設定、自動設定の方法など、いずれもゲームのシステムを理解していくなかで必要なものが多岐に渡って学べる。とくに、序盤に知っておいた方がいいもののひとつがカメラモードの切り替えである。
本作では3つの視点でカメラモードを切り替えることができる。自分で視点を自由に動かしたいときは「フリー」に設定。やや俯瞰した固定カメラで見たいときは「クォーター」を選択。よりアクション感が楽しめる視点で見たいときは「アクション」にといったように、時と場合によってカメラの位置を変更することができる。
たとえば、通常のクエストや戦闘では「フリー」や「アクション」でも問題ないが、大勢のキャラクターが回りにいるときは「クォーター」にしたほうが、それぞれの位置を把握しやすくなる。
クエストをクリアしていきながら、レベル7に到達すると、冒険者たちのパートナーとなるペットを選べるようになる。ペットを設定すると、経験値ボーナスやクリティカル発生率が変化するなど、様々な効果が追加される。最初に選べるのは猫の「ブース」だけだが、冒険を続けていくうちに新たなペットを手に入れることができるようだ。
ペットを連れていると経験値ボーナスなどが入るだけでなく、モンスターを討伐することで自動で採取もしてくれる。そのエリアでどんなアイテムが採集できるかについても、確認することが可能なので、効率よく活用しよう。
最大3種類のクラスをあらかじめ登録し、戦闘中に適宜切り替えながら戦える!戦うたびに成長できそうな対人戦に挑戦
ある程度は自動で操作してくれるため、それほどアクションが得意ではないという人でも十分に楽しめるものチュートリアルとは打って変わって、よりアクション性の高いプレイが楽しみたいという人向けに用意されているのが対人戦である。
今回は最初にバトルロイヤル方式、その次に4人単位でチームを組んで3つのチームで争う方式に挑戦した。あらかじめ用意されていたLV65のキャラクターを使用し、短時間で決着が付くよう回復ポーションの使用は禁止というルールで行われた。
また、対人戦では最大3種類のクラスをあらかじめ登録し、戦闘中に適宜切り替えながら戦える「プリセットシステム」を使用することができた。大剣や双剣といったキャラクターで戦闘に挑みながら、仲間のヒーラーが落ちてしまったときなど、急に回復が必要になったときにプリセットしたクラスに切り替えるといった使い方ができる、とても便利な機能だ。
プリセットシステムに登録したクラスは能力が変わるだけではなく、見た目も装備もスキルもそれぞれに設定しておくことができる。つまり、ひとりで最大3人までのキャラクターを入れ替えながら操作していけるようなイメージに近い。
画面中央下にあるスロットには、習得したスキルをセットアップしていくことが可能だ。このスキルの活用方法はいくつかあるのだが、特に対人戦に有効な戦術例をひとつご紹介しておこう。
大剣クラスでは、「チェーンリッパー」というスキルをセットすることができる。こちらは、対象となる相手を自分の近くに引っぱることができるというスキルだ。こちらで引っぱった後で、「ショルダーチャージ」と呼ばれるスキルを使うことで、気絶を付与することができる。いくつかのスキルをコンボで使うことで、効果的に敵にダメージを与えていくことができる。
最初の対戦は、全員が敵のバトルロイヤル形式。戦闘が開始されると、四方八方から攻撃が飛び交い、何が何やら把握するのも難しい状況に。プリセットシステムでクラスを切り替えながらプレイしたものの、どんどん残り体力が減っていき、参加したプレイヤーの中では真っ先に倒れて最後はお墓になってしまった。
続く2戦目は、4人ひと組でチームを結成し、3つのチーム同士で戦うという対人戦だ。初戦の経験を踏まえて、今回は大剣をメインにプレイ。先ほどご紹介した「チェーンリッパー」と「ショルダーチャージ」の組みあわせを意識しながら戦っていくことにした。
さすがに初戦のように真っ先に倒れることはなかったものの……、気が付けばチームメンバーがひとり減りふたり減り。そしてこちらも残念ながら力尽きてしまった。
しかしながら、戦って経験を積んでいくうちに、少しだけだが立ち回りもマシになっていったような気がする。普段スマートフォンのMMORPGをプレイしていなくとも、経験することで慣れてくる部分があるのでプレイを重ねていくうちにもっとうまく立ち回ることができるのではないかと思う。
今回はゲーム冒頭のチュートリアルから対人までを体験することができたが、もちろんそれ以外にも様々な要素が本作には盛り込まれている。
記事の冒頭にもご紹介したが、リリースも4月17日(水)に決定しているので、そろそろ新しいMMORPGに挑戦してみたいと考えている人には絶好のタイミングだ。すでに事前登録もスタートしており、いくつかの報酬も決定している。本作が気になる方は、まずは事前登録を済ませておくことをオススメする。
\4月17日より正式サービス開始/
— 電ファミニコゲーマー (@denfaminicogame) March 28, 2024
『HIT』の世界をモチーフにした
MMORPG『HIT : The World』
リリース日の決定を祝して
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