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シリーズ12年ぶりの完全新作『スーパーモンキーボール バナナランブル』は、タイムアタックにも必須の新アクション「スピンダッシュ」で爽快感マシマシ。ステージはなんと200種も収録、最大16人でのオンライン対戦と、画面分割による4人プレイに対応

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セガより6月25日(火)に発売されるNintendo Switch向けアクションゲーム『スーパーモンキーボール バナナランブル』。本作は、ボールの中に入ったおサルを転がしていきながらゴールを目指すという、シンプルでわかりやすく、老若男女問わず誰しもが楽しめるスタイルのパーティゲームだ。

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『スーパーモンキーボール』シリーズが初めて登場したのは2001年。アーケードゲーム版『モンキーボール』を皮切りにこれまで10作のタイトルがリリースされており、全世界で500万本以上を販売している。2019年に発売された『たべごろ!スーパーモンキーボール』と2021年に発売された『たべごろ!スーパーモンキーボール 1&2リメイク』は過去作をリメイクしたもの。そのため、本作は2012年に発売された『スーパーモンキーボール 特盛あそビ~タ!』以来、12年ぶりの完全新作タイトルとなっている。

ゲームのタイトルについてはこれまで日本版と海外版とでは異なるものが付けられていたものの、本作では「心機一転」の意味も込めて全世界共通のものが採用されている。また、今回はNintendo Switchでリリースされるということもあり、画面分割による4人プレイや最大16人でオンライン対戦できるモードなど、パーティゲームとしても大きく進化を遂げている。

リリースに先駆けて、メディア向けにひとりで遊べる「アドベンチャーモード」とマルチプレイで遊べる「バトルモード」が体験できるイベントが開催、筆者も参加してきたのでプレイからわかったゲームの魅力や特徴についてご紹介していく。

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▲今回の体験会会場に置かれていた、ぬいぐるみとゲームのパッケージ。

文・取材/高島おしゃむ


「カジュアルでありながら中毒性の高いゲーム性」を目指した作品。ボールに入ったおサルを転がすというシンプルな操作と、徐々に難しくなるステージが特徴

今回のマルチプレイ先行体験会では、最初にプロデューサーの鈴木信宏氏よりゲームの主な特徴が紹介された。この『スーパーモンキーボール バナナランブル』で目指したのは、カジュアルでありながら中毒性の高いゲーム性だ。操作性は誰でも遊びやすいシンプルなもので、基本的には左スティックを動かすことでステージが傾き、それによってボールの中に入ったおサルを転がしていきながらゴールを目指していくという単純なものである。

ぱっと見ただけでもわかるように、画面はとてもにぎやかでパーティゲームらしい雰囲気にあふれている。操作がシンプルなため誰でも遊べるものの、ステージを進めていくと難易度がどんどん上がっていく。初心者から上級者まで、「誰からも愛される可能性のあるゲーム」だと鈴木プロデューサーは本作の魅力をアピールする。

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▲『スーパーモンキーボール バナナランブル』プロデューサーの鈴木信宏氏。

本作では、ひたすらゴールを目指す「アドベンチャーモード」や対戦モードの「バトルモード」といった要素にくわえて、キャラクターの着せ替え要素でもある「コーデ」も用意されている。こちらは「バトルモード」でのみ手に入るものがあるなど、さまざまな条件が設定されている。

リリース時点では300種類以上の「コーデ」が用意されているが、定期的にどんどん増やしていく予定であるとのこと。リリース後にはバトルのルールやステージも増やしていくとのことなので、購入後も長くプレイを楽しめそうだ。

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▲好みのコーデでおしゃれしてマルチプレイに挑もう!

新アクション「スピンダッシュ」は爽快感マシマシでプレイがもっと楽しくなる。タイムアタックにも必須になりそう

今回の体験会で最初にプレイしたのが、メインコンテンツともいえる「アドベンチャーモード」だ。用意されているステージはなんと200もあり、そのすべてが完全新規で作られている。ちなみに、この「アドベンチャーモード」では単にステージをクリアしていくだけではなく、合間にちょっとしたストーリーも挟まれている。

ゲーム序盤はチュートリアルのようなステージから始まり、基本的な操作を学んでいくことができる。簡単にクリアできるものとなっているので、基本操作を覚えながらサクサク進めていこう。

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▲まずはボールの転がし方から学んでいく。

筆者は今回コントローラーの操作でボールを操作してみたところ、慣れてくるとある程度ボールを制御しやすいように感じた。基本的な操作は左スティックで行うものの、コース自体はくねくねと曲がっていたり、高低差があったりと多様。右スティックで視点の調整を行いながらコースを進んでいくことになるのだ。なお、加速度センサーによる操作もONにできるとのことだ。

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もうひとつ、操作系で重要なポイントが新たに追加された「スピンダッシュ」だ。過去作に搭載されていた「ジャンプ機能」とは異なるもので、ボタンを長押してタメを作り、いきたい方向を決めて勢いを付けて移動できるようにしている。

イメージとしてはスリングショットのようなものに近く、これによりジャンプ台で勢いを付けて高台に移動するなどのアクションも行えるようになった。アメリカではすでに本作のテストプレイが行われているのだが、そちらでもユーザーからの評価が高かったとのことだ。

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▲「スピンダッシュ」は、長押しでチャージした時間によって威力も変化するなど、こちらも直感的でわかりやすいアクションになっている。

初心者にとってはボールが加速することでスピード感を楽しめる機能であり、そして上級者にとっては、「スピンダッシュ」を最大限に活用することで、新たなショートカットを発見することができるというタイムアタックには欠かせない機能だ。

たとえば、本来は谷間のようになっているステージでは「スピンダッシュ」で谷間を越えることでタイムを短縮することが可能だ。先述のとおり、タイムアタックでは必須のアクションとなるだろう。さらに、マルチプレイでは、ほかのプレイヤーに「スピンダッシュ」で勢いを付けてぶつかり、コース外に押し出してしまうなんてこともできるのだ。

凸凹したゴルフコースのようなものや迷路のようなものなど、バラエティ豊かなステージが収録。絶妙な難易度の上昇で遊びやすい

それぞれのステージには1分間の制限時間が設定されており、その時間内にゴールにたどり着くことでクリアとなる。ボールを転がすルート上にはバナナが落ちており、それらを集めていくことでポイントを稼ぐことができる。クリア後のリザルト画面ではクリアタイムが見られるほか、クリアポイントや集めたバナナの数に応じたバナナポイントがもらえる。

最初は単純に直線を走っていくだけのステージから、徐々にステージの構成が複雑になっていく。このさじ加減が絶妙で、ゲームの操作自体にも少しずつ慣れていけるような作りになっており、とても遊びやすく感じた。

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▲チュートリアル後の最初のステージは直線を走るだけ!
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▲ゴールにたどり着くとリザルト画面が表示される。

どのコースもコース外に落ちてしまえば、また最初からやり直しとなる。ついつい焦って失敗してしまう場面も少なくないのだが、だからこそ「次こそは!」とチャレンジしたくなるステージ構成になっているのだ。

筆者のお気に入りのステージのひとつが「バンプフロア」だ。こちらは、まるで凸凹したゴルフコースのようなステージなのだが、最後のゴール付近でぐるりと回り込むような作りになっている。

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そこで、手前の山の斜面と「スピンダッシュ」を活用して一気にショートカットでゴールすることを狙ってみた。この作戦が見事にハマり、大幅にタイムを短縮することができたのだ。このように、それぞれのステージで自分だけのショートカットポイントを見つけていくというところも、本作の醍醐味である。

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ステージをクリアするためには勢いも必要だが、慎重さも必要だ。たとえば「レールスライダー」というステージは、その名の通りレールの上を移動していくことになる。ついつい勢いを付けて移動したくなるのだが、そのままでは勢いが付きすぎてコース外へと飛び出してしまうのだ。

そこで、急なカーブではスピードを落とすなど強弱を付けるというプレイが要求される。ひとつひとつのステージに何度も挑戦することで、どこでどのくらいのスピードを出すのか、などプレイヤー自身の経験値もたまっていくのである。

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▲ついつい勢いを付けて移動したくなるステージの「レールスライダー」。

コースの作りだけではなく、様々なギミックが登場するなどバラエティ豊かなステージも本作の大きな魅力だ。「バンパーロード」というステージでは、ピンボールのバンパーのように当たると弾かれてしまうアイテムがコース上にずらりと並べられている。

迷路のような形をした「ワンダーラビリンス」は、ショートカットで一気に駆け抜けるステージかと思いきや、ゴール付近では落ちないよう慎重に移動しなければならないというメリハリがユニークだ。

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▲バンパーに当たらないように移動していくステージの「バンパーロード」。
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▲まさに迷路といった感じの「ワンダーラビリンス」。

今回の体験会では、「アドベンチャーモード」の4人同時プレイにも挑戦することができた。このモードはユーザーからの要望で追加された機能で、1台のNintendo Switchを使って画面分割で遊ぶことができるほか、オンラインプレイにも対応している。

基本的には4人のうちの誰かがゴールにたどり着けばよく、他のプレイヤーの邪魔する必要はないのだが……設定によっては意図的ではないものの、コース外に押し出してしまうなんて場面もあった。本作ではこうした予期せぬハプニングが起きやすく、そこがパーティゲームらしい楽しさにも繋がっているのだ。

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▲「アドベンチャーモード」でも、ひとりだけではなく最大4人でステージに挑戦することができる。

最大16人でオンライン対戦できる「バトルモード」は大盛り上がり。レースやバナナ集め、巨大ロボに立ち向かうなどさまざまなルールが収録

『スーパーモンキーボール バナナランブル』最大の特徴とも言えるのが、オンラインを利用した最大16人での対戦「バトルモード」だ。今回のメディア体験会でも本モードに挑戦したのだが、参加メンバー全員がひとつの会場内にいたということもあってか、プレイ中はあちらこちらから悲鳴が聞こえてくるなどカオスな状況であった。もちろん本来はオンライン越しにプレイすることになるのだが、本作のもたらす盛り上がりをより強く感じた場面であった。

操作がシンプルゆえに、他のアクションゲームのようにピーキーに自分のキャラクターをコントロールすることができない。そうしたこともあってか、特に「バトルモード」では予想していない展開になりやすく、なおかつ勝敗の予想もしにくく乱戦にもなりやすいのである。

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この「バトルモード」には、いくつかのゲームルールが用意されている。今回体験したのは、「レース」と「バナナコレクター」、「ロボブレイカー」の3種類だ。その中から最初に挑戦したのが「レース」だ。今回は『F-ZERO』のような近未来感あふれる「ライトニングロード」と、タワーの頂上を目指す「ローズタワー」のふたつのステージでのレースをプレイした。

ちなみに、この「バトルモード」では「アドベンチャーモード」には登場しなかった要素としてアイテムが使用できる。「レース」のコース上にあるボックスを取るか、プレイ中にゲージが貯まることでアイテムが使えるようになっているのだ。

アイテムの効果はバットでライバルを打って飛ばしたり、ライバルの視界が一定時間悪くなったりするものなどさまざま。画面上にアイテムの補足説明が表示されるので、そちらを参考にプレイを進めるのがよいだろう。

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▲「レース」の「ライトニングロード」。コース上のアイテムを取って、ライバルの邪魔をしよう。

「レース」は、「アドベンチャーモード」とは異なり、制限時間が3分と時間が長い。コースの距離も長く途中にチェックポイントがいくつか設置されているので、フォールアウト(コースアウト)してしまっても安心だ。

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▲16人対戦による「レース」は、スタート前から大混乱!?
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▲赤いマークのようなものがチェックポイントだ。

ひとつめのステージ「ライトニングロード」はハイスピードなコースとなっており、純粋に順位を争うレースをプレイするには最適だろう。その一方で、もうひとつの「ローズタワー」はかなりテクニカルなコースになっており、ひとつ間違えると即コースアウトしてしまうようなハラハラドキドキ感が味わえる。

今回の体験会では、最初の2戦はゴールすらできず時間切れになってしまった。2度目の「ライトニングロード」では1度コースを学習していたということもあり、なんとかゴールまでたどり着くことができた。

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▲こちらは上を目指していく「ローズタワー」。

さらに、「バトルモード」ではアドベンチャーモードと同じく好きなキャラクターを選択して遊ぶことが可能だ。それぞれのキャラクターたちには異なる特性が設定されている。たとえば「ゴンゴン」は、ウェイトが大きく他のプレイヤーに押されにくく、スピードが出にくい。どのキャラクターを選びどのような作戦で戦っていくかという戦略を立てることも本作の楽しさのひとつだろう。

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▲筆者の場合は、このゴンゴンを選んでから他のプレイヤーに押し出されにくくなり、安定してコースを走ることができるようになった。

独自の戦略が必要な「バナナコレクター」と、仲間と協力してチームで戦う「ロボブレイカー」。「おサルを転がす」という基本操作はそのままにバラエティ豊かなオンライン対戦を楽しめる

「バトルモード」で次にプレイしたのが「バナナコレクター」だ。落ちているバナナを集めていき、もっとも多くのバナナを集めた人が勝ちとなるシンプルなルールのモードで、今回は「サンドスパイラル」と「クッキータワー」の2種類のステージで遊ぶことができた。

ステージによっては細くて落ちやすい通路にバナナが落ちていたり、ワープゾーンなどギミックも盛り込まれている。プレイは「バナナの取り合い」ではあるのだが、バナナがあちらこちらに落ちているため、他のプレイヤーが集まっているところを避けるなど独自の戦略を立てて戦えるところもこのルールの面白いところである。

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▲「バトルモード」の「バナナコレクター」。現在1位のプレイヤーには、頭の上に王冠が表示される。
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▲こちらは「バナナコレクター」の「サンドスパイラル」だ。ステージによって、異なる特性があるところも面白いところである。

最後に挑戦したモードは「ロボブレイカー」だ。こちらは、ステージ内に複数登場するロボにぶつかることで得点を稼げるというもの。こちらは個人戦ではなくチーム戦となっており、今回はふたつのチームにわかれてプレイ。ゲーム中はリアルタイムにどちらが優勢かわかるようになっており、手に汗握るようなヒリヒリするプレイが楽しめる。

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▲「ロボブレイカー」のステージ「オタカラコロシアム」。

このモードでは「スピンダッシュ」を活用して、勢いを付けてぶつかった方がより得点を稼ぐことができる。ステージ内には、勢いを付けて発射できるようなギミックも設置されているので、これらを活用しながら戦おう。今回の対戦では残念ながら負けてしまったものの、協力型となるこのモードでは対戦とは異なる楽しさが味わえた。

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▲大きなロボは、より大きな得点を稼ぐことができる。

今回体験した内容は以上となる。先行体験ながらボリュームたっぷりな内容はどれも非常に楽しく、オンラインで友達や家族と一緒に遊べるパーティゲームとしても最高の1本といえるだろう。また、ひとりでも遊べる「アドベンチャーモード」では、1ステージ1分以内で遊ぶことができるため、ちょっとしたスキマ時間に楽しめるところも魅力である。お手軽、だけど奥深いゲームをお探しの人は、ぜひとも挑戦してほしい作品だ。

©SEGA

ライター
ライター/編集者。コンピューターホビー雑誌「ログイン」の編集者を経て、1999年よりフリーに。 現在はゲームやホビー、IT、XR系のメディアを中心に、イベント取材やインタビュー、レビュー、コラム記事などを執筆しています。

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