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「豪鬼」が『スト6』についに登場。モダンタイプなら「斬空波動拳」をジャンプ+SPボタンで繰り出せるなど、初心者でも楽しく扱えそう

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カプコンより、昨年6月にリリースされた対戦型格闘ゲームの『ストリートファイター6』(以下、スト6)。同作の「Year 1」追加キャラクターのトリとなる「豪鬼」が、5月22日(水)より配信される。豪鬼は、シリーズ初の隠しキャラとして登場。その規格外の強さは、当初は大会では使用禁止になることもあったほどだ。そんな独自の存在感を放つ豪鬼の登場を、本作でも待ちわびていた人は多いのではないだろうか。

配信に先駆けてメディア向けの試遊会が実施され、1時間半ほどかけてじっくりと豪鬼でのプレイを楽しむことができた。本稿では、先行プレイを通して感じたプレイ感やその強さについてレポートしていく。

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なお、筆者は『スト6』を含めて対戦型格闘ゲームに深い知見があるわけではなく、どちらかというと「初心者」側のプレイヤーだ。そのため、フレームごとのキャラクターの動作などマニアックな視点で語ることはできない。今回の試遊のレポートは「初心者視点でこの豪鬼をプレイしてどのように感じたのか?」といったものになる。

『スト6』に関しては、従来までの操作タイプであるクラシックタイプに加えて、簡易化されたモダンタイプやダイナミックタイプが用意されており、今回の先行プレイではモダンタイプをメインにプレイした。このモダンタイプならではの癖も感じられたので、本稿ではそのあたりについても触れていく。

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取材・文/高島おしゃむ

隠しキャラの風格はそのままに、想像以上に初心者でも戦いやすいキャラとして登場。モダンタイプも加わって新たなスタイルの豪鬼使いが生まれそう

豪鬼といえば、「全身からほとばしる殺意の波動を身につけるため、師や兄をも倒す」という壮絶なバックストーリーを持つキャラクターだ。見た目もそれに伴い、禍々しい雰囲気が漂っている。もともとベガと並ぶボスキャラとして登場したということもあり、その風格はさすが。しかし、初心者目線で見ると自分が扱うにはあまりにも難しそうという印象を受ける。しかし、結論から言うと細かなことを除けば想像以上に戦いやすいキャラクターであった。

本作では、過去作で採用されてきたコマンドがそのまま踏襲されている。そのため、ある程度慣れたプレイヤーならば従来までの感覚のままにプレイできる。今作ではモダンタイプでの操作が加わることで、新たなスタイルの豪鬼使いが生まれていきそうだとも感じた。

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システムで表示される豪鬼のタイプはスタンダードで、間合いはミドルレンジ。操作難易度はノーマルとなっている。同様のキャラクターには「ルーク」や「リュウ」がいるが、たしかにそれらのキャラクターを扱う感覚に近いものがあった。

特に意外に感じたのは、豪鬼の操作難易度がノーマルであったことだ。これまでYear 1の追加キャラクターとして登場してきたラシード、A.K.I.、エドの3人は、いずれも操作難易度はハード。そのため豪鬼の操作もさぞかし難しいのではないかと思い込んでいたものの、ノーマルならばハードルはグッと下がるだろう。

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▲キャラクター選択時に表示されるタイプと間合い、操作難易度。

豪鬼が出せる技のひとつに「斬空波動拳」がある。これはジャンプしながら波動拳が撃てるというもので、モダンタイプならジャンプしながらSPボタンを押すだけで出せる。同様に「豪波動拳」ならN+SPボタン、「豪昇龍拳」は→+SPボタンといった感じで、いずれの技も難しいコマンド入力をせず簡単に技を出すことが可能だ。

実際にいくつかの対戦相手側のキャラクターをいろいろと変更していきながらプレイしていったのだが、特に難しいことを考えず遊んでいるだけでも、これらの技を繰り出すことができた。もちろん強者同士の戦いではさらに深い読み合いなどが発生するが、少なくとも本作を始めていきなり豪鬼を選んだとしても、ある程度自由に扱えるのは間違いないだろう。

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▲今さらながら、『ストリートファイター2』の頃はあんなに出すのに苦労した昇龍拳も、なんなく繰り出せることに感動!?

「ワンボタン瞬獄殺」は実装ならず、モダンでもコマンド入力は必須。「禍坏」などは簡単なコマンドで繰り出せる

モダンタイプのユニークな点として、簡易的な操作に加えて通常のコマンド入力もできるハイブリッドな仕様が挙げられる。

通常のコマンド入力時のダメージが100だとするとモダンタイプでは80になるものの、それでも簡単に技が出せるのは初心者にとっては大きなメリットとなる。相手を力でねじ伏せて厄災の一撃を食らわすことができる「禍坏」なども、単純なコマンドの組み合わせで繰り出すことが可能だ。

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▲従来までの技に加えて、ドライブシステムなど手数の種類が増えているところも今作ならではの魅力だ。

しかし、一部コマンドの入力が必須な技もある。そのひとつが豪鬼の代名詞ともいえる必殺技の「瞬獄殺」だ。初登場となった『スーパーストリートファイターⅡ Ⅹ』で、ベガを一撃で倒してしまう演出として使われた技で、その後実際のプレイにも実装された。今作でもこの「瞬獄殺」を繰り出すと、ド派手な演出と共に技が繰り出され、決まったときには爽快感が凄まじい。

ゴールデンウィーク中に行われていた豪鬼の試遊から「ワンボタン瞬獄殺が実現するのでは」とユーザーの間では話題になったものの、現時点では実装されていない。なお、現環境ではワンボタンでザンギエフの「スクリュードライバー」を出すことができる。

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▲瞬獄殺の演出の一部。

また、先述のとおり、たとえモダンタイプでも特定のコマンドを入力する必要がある。豪鬼のコマンドリストで「スーパーアーツ」を表示しても、デフォルトの状態では瞬獄殺は含まれていない。手動操作切り替えに表示を変更することで、コマンドが確認できるようになるのだ。

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▲こちらは通常のモダンタイプのコマンドリスト。「スーパーアーツ」に瞬獄殺が含まれていないのがわかる。
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▲コマンドリストの表示を手動操作に切り替えることで、瞬獄殺のコマンドが表示される。

もうひとつ、瞬獄殺と同様にコマンド入力が必要な技が「阿修羅閃空」だ。これは分身しながらワープするような豪鬼が持つ独特の移動方法で、手動操作に切り替えることで発動が可能だ。モダンタイプで発動できない技を使ってみたいときは、手動操作のコマンドリストも確認してみよう。

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▲阿修羅閃空のコマンドは手動操作に切り替えて確認できる。
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▲阿修羅閃空も豪鬼ならではの技のひとつだ。

ここまで、初心者目線から見た豪鬼の試遊についてご紹介してきた。筆者は1時間半ほどのプレイであったが、気が付いたら終了の時間が訪れてしまうほどに全く飽きることなく夢中で遊んでいた。

本作における「豪鬼」は、操作難易度が「ノーマル」であることによるハードルの低さや、一度は決めたい「瞬獄殺」など、実装後にメインで使っていきたいと感じるほどに魅力が詰まったキャラクターだと感じた。これから『スト6』を初める方や、復帰を考えている人は、ぜひ豪鬼でのプレイにチャレンジしてみてほしい。

ライター
ライター/編集者。コンピューターホビー雑誌「ログイン」の編集者を経て、1999年よりフリーに。 現在はゲームやホビー、IT、XR系のメディアを中心に、イベント取材やインタビュー、レビュー、コラム記事などを執筆しています。

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