10月25日はシリーズの元祖となる『ぷよぷよ』が、MSX2とファミコンディスクシステムで発売された日だ。
1991年10月25日に発売された『ぷよぷよ』は、上から落ちてくる「ぷよぷよ」を、同じ色を4個以上つなげて消していくパズルゲームだ。現在まで続く人気シリーズの元祖となる作品で、MSX2版は開発元でもあるコンパイルから発売されたが、ファミコン版は徳間書店インターメディアからの発売となっている。
丸い形の生物「ぷよぷよ」はもともと、コンパイルが制作していたRPG『魔導物語』のキャラクターで、同作の主人公アルル・ナジャもMSX2版のタイトル画面に姿を見せている。とはいえ、この元祖『ぷよぷよ』の時点では会話デモや連鎖ボイスなどの演出もないため、『魔導物語』とのつながりもそれほど強調されていない。
この元祖『ぷよぷよ』は、基本的なルールこそ後のシリーズと共通しているものの、1人プレイが対戦形式ではない、連鎖した時のボイス演出がないなど、現在のシリーズとはゲームシステムが微妙に異なっている。また、ぷよぷよのグラフィックを人型に変更して遊ぶことも可能だ。
元祖『ぷよぷよ』は一部で注目を集めたものの、大きな話題を呼ぶことはなかった。ところが翌1992年、セガからアーケードゲームとして『ぷよぷよ』が登場すると、その面白さから一躍大ヒット作に。アーケード版の稼働直後である1992年12月にはメガドライブ版も発売されて、こちらも高い人気を獲得した。
1994年にリリースされた『ぷよぷよ通』によって、対戦型パズルゲームとしての『ぷよぷよ』の評価と人気が確立される。以後、ゲームがシリーズ化されると同時に公式戦の全日本大会が開催されたり、ぷよぷよをかたどったお菓子「ぷよまん」が販売されたりと、多面的な展開が行われた。
コンパイルの経営破綻により『ぷよぷよ』シリーズの権利はセガが引き継ぎ、2003年の『ぷよぷよフィーバー』で世界観やキャラクター、ゲームルールなどを一新。以後、2024年現在に至るまでセガによるシリーズ展開が継続している。
2014年には落ちモノパズルゲームの名作『テトリス』とコラボした『ぷよぷよテトリス』が登場。『ぷよぷよ』と『テトリス』とで対戦を行ったり、ひとつのフィールドにぷよぷよとテトリミノが混ざって落ちてきたりといった、衝撃的なプレイを楽しめるようになった。2020年には続編の『ぷよぷよテトリス2』も発売されている。
また2018年には『ぷよぷよeスポーツ』がリリースされてeスポーツとしても展開されており、セガ公式のプロ大会やプロ選抜大会が行われている。さらに、国民スポーツ大会(旧国体)の文化プログラムである「全国都道府県対抗eスポーツ選手権」の競技タイトルにも選ばれている。
ちなみに1991年に発売された元祖『ぷよぷよ』は2024年現在、レトロゲーム総合配信サイト「プロジェクトEGG」でMSX2版、ファミコンディスクシステム版のどちらもプレイすることができる。現在の『ぷよぷよ』に慣れている人にとってはある意味、新鮮なプレイ感覚が味わえるはずだ。
現在では対戦型パズルゲームの定番ソフトとして完全に定着した感のある『ぷよぷよ』だが、それだけに今後、どのような展開を見せていくのか楽しみだ。