みなさんは子供の頃にストップウォッチやタイマーを使って「10秒ちょうどで止めるゲーム」を遊んだことはあるだろうか。
簡単だと思いきや、個人によっては激しい誤差が生まれるのが面白く、暇つぶしとして遊んだ人も多いだろう。今回紹介したい『Clock Rogue』はそんなプレイヤーの「体内時計」を使ったローグライクだ。
遊んでみると、子供のころに遊んだあの感覚がひしひしと蘇るとともに、自分の体内時計のなさを痛感。しかしながら、体内時計を使用したさまざまなギミックがゲーム体験を引き立てており、終始ハラハラしながらも「ローグライク的な面白さ」をしっかり感じられた。
ということで、本稿では11月3日に秋葉原で行われたゲームイベント「デジゲー博」にて本作を試遊する機会を得たので、その模様を紹介していく。
なお、『Clock Rogue』はすでに11月8日よりPC(Steam)で配信中。11月15日までの期間はローンチセールも開催しており、15%オフの493円で購入できるため、興味が湧いたらこの機会に購入してみて欲しい。
ゲームの腕前なんて関係ねぇ!信じられるのは己の「体内時計」だけ。『Clock Rogue』の面白さはここにあり
『Clock Rogue』は「体内時計」を使い、時計の上の攻撃や防御を発動させてダンジョンを攻略していく、一風変わったローグライクゲームだ。
プレイヤーは断片的にスキルが書かれた時計を参考にし、自分の体内時計だけを頼りに時間を計測。時間を止めたときにその場所に書かれたスキルが発動するシステムとなっている。
初期配置では「11.1秒から1.1秒地点」「3.1秒から5.1秒地点」「7.1秒から9.1秒地点」の3か所に攻撃と防御のアクションが配置されており、敵のHPバーの上部に表示される次の行動パターンを考慮しつつ、どこでタイマーを止めるかを考えていく。
さらにアクション面で重要な要素として、プレイヤーは1ターンに2回行動が可能。つまり、一度タイマーを止めてもそのままタイマーの計測がされ続け、もう一度タイマーを止めることで1ターンに2回までアクションをすることができるのだ。
連続でボタンを押して同じアクションを使用するも、時間を空けて別のアクションを狙うもよし。1回ストップを押すとタイムが画面上に表示されるため、別のアクションを狙う際でも体内時計が調整しやすくなっている。
このようにして敵を倒していくと「時計の成長」として新アクションを盤面上に追加することが出来る。
これらの新アクションはランダムに出現。アクションの強さによって操作の受付猶予は異なっており、強い技ほど猶予が狭く、弱い技ほど猶予が広くなる。つまり、最強のアクションは狙うのが難しい1マス分、あまり強くないアクションは狙いやすい6マス分で配置されるのだ。
そのため、本作で重要となるのはこの強力な技を出すために己を信じる心。安定を取って猶予の長い武器を狙うか、一発逆転で猶予の短い武器を狙うかすべてはプレイヤーの「体内時計」に託される。
【修正 2024年11月15日(金)12:20】
新アクションの追加について「あらかじめ出現位置が決まっている」と記載していましたが、正しくは「アクションの出現位置は決まっておらず、ランダムに出現する」となります。
また、アイテムの配置については「そのアイテムの“強さ”によって秒数が決まっており、強力なアクションほど出現する秒数が比較的あとのほうに設定されている」と記載していましたが、誤りでした。
正しい仕様は以下になります。
「アイテムの『強さ』は受付猶予で決まっており、強い技ほど猶予が狭く、弱い技ほど猶予が広くなる」
訂正してお詫び申し上げます。
なにより、本作は「ローグライク」との組み合わせ方が絶妙。
ローグライクでありがちな強力な技を出すためのリスクやギャンブル要素、体力管理などのすべてがこの体内時計システムに付随している。さらに、常に気を張っているからこそ緊張感が発生し、ふつうのローグライクでは感じえないような、心の奥底から煮えたぎるハラハラ感が味わえるのだ。
現地のプレイでは、筆者は惜しくもボスに勝てず負けてしまったが、終始その感情は消えることがなかった。もし、自分の体内時計に自信があるのであればぜひとも本作をプレイしてみて欲しい。
『Clock Rogue』はPC(Steam)向けに配信中。11月15日までの期間はローンチセールを開催しており、15%オフの493円で販売中だ。