2月10日は『ドラゴンクエストIII そして伝説へ…』(以下、『ドラゴンクエストIII』)が発売された日だ。
『ドラゴンクエストIII』は、1986年に登場した『ドラゴンクエスト』シリーズの第3弾で、1988年2月10日にファミリーコンピュータ用ソフトとしてエニックス(現スクウェア・エニックス)から発売された。
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『ドラゴンクエスト』シリーズは、1987年1月26日に発売された『ドラゴンクエストII 悪霊の神々』で人気と評価を大きく上げ、『ドラゴンクエストIII』ではまさに社会現象とも呼べるムーブメントを引き起こしている。
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シリーズ1作目の『ドラゴンクエスト』は主人公ひとりで冒険、『ドラゴンクエストII 悪霊の神々』は決められた仲間3人で冒険するのに対し、本作は最大4人のパーティーを組めることが特徴。仲間キャラクターの名前・職業・性別を自由に選び、パーティーを自由に編成して冒険できるという、キャラクターメイキングのシステムが採用されている。
主人公は職業が勇者で固定されているが、ほかの3人は戦士、武闘家、魔法使い、僧侶、商人、遊び人、そして隠し職業の賢者の中から好きな職業を選んで仲間にできる。バランスよく勇者、戦士、魔法使い、僧侶でもいいし、勇者と遊び人3人といった極端なパーティ構成も可能となっていた。
そのほか、バッテリーバックアップによるセーブが可能となっており、「ふっかつのじゅもん」の入力が不要に。
また、フィールドマップ上を一定歩数歩くと、時間が昼から夜、夜から昼へと移り変わるシステムが導入された。昼と夜では城や町などの様子が異なることに加え、夜は昼間よりもフィールドモンスターの出現率が高くなったり、夜にならないと登場しないモンスターがいるなど、冒険のワクワク度がより向上していた。
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さらに、物語を進めると転職が可能に。転職後はレベルが1に戻るものの、ステータス値が転職前の半分となる。それまでに覚えた呪文はそのまま使えるので、僧侶から戦士に転職して回復呪文が使える戦士にしたり、武闘家から戦士に転職して素早さの高い戦士にするなど、プレイヤーごとにさまざまな能力を有したキャラクターを作り上げることができた。
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また、『ドラゴンクエスト』シリーズは第1作目からこの『ドラゴンクエストIII』まで、密接なストーリーの関連があり、この3作は「ロトシリーズ」、「ロト三部作」と呼ばれている。本作のストーリーを進めていると、シリーズ経験者が思わず懐かしくなったり、驚いたり、ニヤリとするような要素が入っており、その点も多くのユーザーから評価されたことは間違いない。
そんな不朽の名作である『ドラゴンクエストIII』は、1996年12月6日にスーパーファミコン、2000年12月8日にゲームボーイカラー、そして2024年11月14日にNintendo Switch、プレイステーション5、Xbox、Steam(※Steam版は2024年11月15日発売)で、それぞれリメイクされている。
スーパーファミコン版では職業の盗賊、ダンジョンとボスなどが追加され、ゲームボーイカラー版はまた別のダンジョンとボスなどが追加。2024年に発売されたHD-2Dリメイク版では、職業で新たにまもの使いが加わったほか、各リメイク版で追加されたボスなども収録されている。
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最後に、当時遊んでいた人が絶対に見たくない画面を添えて本稿を締めたいと思う。本作から採用されたバックアップ方式はユーザーへの優しさに満ちているのだが、内蔵電池の消耗やリセットボタンを押さずに電源を切ったことが原因でセーブデータが消えてしまうという悲劇が起こることも……。
セーブデータが消えたときは呪われた装備品を身につけたときの不穏な効果音が流れ、データが消えたショックがさらに印象づけられた……。
![『ドラゴンクエストIII そして伝説へ…』は1988年2月10日に発売。社会現象を起こしたJRPGの金字塔、転職システムを搭載_008](https://news.denfaminicogamer.jp/wp-content/uploads/2025/02/image8.png)
ちなみに、スーパーファミコン版とゲームボーイ版でのメッセージは以下のとおりだ。
<スーパーファミコン版>
おきのどくですが
ぼうけんのしょ1は
きえてしまいました。<ゲームボーイ版>
まことに ざんねんながら
冒険の書1 はきえました。