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ハードコアなソウルライク『The First Berserker: Khazan』のバトルが壮絶すぎる。序盤のボスで43回も死ねた

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困難を乗り越えてオリジナルコンボを叩き込め

自らの気力を保ちながら攻撃を叩き込み、相手の気力を削ぐ。これがバトルの基本だが、本作ではさらに気持ち良くなれる要素がある。それが、リフレクションカウンターアタックと呼ばれるアクションだ。両方とも、タイミングを合わせて攻撃をはじき返し相手を無力化する、いわゆるパリィに属するが、本作はより奥深いシステムとなっている。

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簡単に説明すると、リフレクションは通常攻撃専用で、成功時は気力が回復しない代わりに、相手の気力を大きく削れる。一方のカウンターアタックは、“バーストアタック”というガード不能攻撃専用のアクションで、成功時は気力が回復する。

そしてリフレクションやカウンターアタックの最大のポイントは、相手を完全に無力化できてしまうこと。つまり、「こちらのコンボが続く限り、相手を一方的に殴ることができる」という、最高に気持ち良い瞬間が到来するのだ。

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これはボスとて例外ではない。
こちらが止まらない限り、反撃は一切受けない。
あらゆる攻撃を、あらゆるスキルを、ここぞとばかりに叩き込もう。

そのうえ、これらの攻撃により相手の気力もちゃんと削れる。無力化からのコンボで、脱力状態にまで追い込むことができれば、トータルで10秒以上殴り続けることができるのだ。これはコンボゲーでもある『アラド戦記』を彷彿とさせられる、スタイリッシュな時間だ。

これまでの苦難に見合う、最高の気持ちよさがある。
この時間のためなら、何度でも死ねる。

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というか実際のところ、よく死ぬゲームである。

パリィアクションはどちらも気力を大きく持っていかれる上に、失敗すれば大ダメージを受けるわけで、リスクは大きい。一応、リフレクションには失敗時に受けるダメージが軽減されるという保険がついているが……。安定を選ぶなら、絶対にジャスガを狙うべきだ。

しかし、無力化の相手にコンボを叩き込む悦びを知って尚、安定さを選び取れるのか?
答えは、否、だ。

ハードなチャレンジと、ドデカいリターンは、筆者を惹きつけてやまない。

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ハードコア道は一日にして成らず

本作には難度が高い戦闘と、それを乗り越えた先の魅力がたっぷりとある。
高い操作技能と卓越した判断力を要求し、優れたプレイに対しては全力で応えてくれる作品だ。難しさの面でも面白さの面でも、ハードコアと呼ぶにふさわしい。

しかし今回プレイした限りでは、本作における戦術をマスターするまでには、長い困難を要しそうな印象である。ソウルライクが得意な筆者にとって、現時点における率直な感想を述べると、「超楽しい……。でもまだなんにもわからない……。」といったところだろうか。

1番目と2番目のボス戦では、片手で数えられる程度の数しか死ななかったが、そこから先はもう、全身のあらゆる指を使っても足りなくなってしまった。

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31回。

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43回。

それはもう、ひたすらに死にまくった。
しかも、これでまだ序盤だそうだ。

序盤!
ありえん。難しい。
正直、ギリギリで倒しきれずに泣きそうになったこともあった。

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しかしながら、本作はあらゆる点において、苦しみと共に新鮮な楽しさも提供してくれる。たとえやられてしまっても、楽しさが圧倒的に上回っているので、心を折っている暇などない。どちらのボスもノンストップで挑戦を続け、その結果倒せたときは、意味不明瞭な叫び声を上げてしまうほど嬉しかった。

しかも一度動きを覚えてしまえば、そこから先は加速度的に楽しくなってくる。その後のボスは初見で倒せることもあったし、やりこみ、慣れ、チャレンジ、慎重な立ち回り、そのどれもがプレイ体験を向上させてくれるのだ。

ハードコアと親切設計の不思議な共存

本作は、ただ単に難易度が鬼畜というわけではない。随所に親切設計が散りばめられており、それらが本作を良質なハードコアアクションRPGたらしめている。

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まず、たとえボス戦で敗北しても、与えたダメージ量に応じて、経験値である“ラクリーマ”がもらえる。挑戦し続けることで、プレイヤー自身の操作テクニックと、カザンの能力が共に上がっていくわけだ。
筆者はこの救済措置だけで、10レベルほど上昇したが……。

また、スキルポイントだけでなく、アイテムを使用すればステータスポイントの振り直しができるので、いろいろなビルドやプレイスタイルを試せるのも嬉しい仕様である。そのほかにも、回避などを繰り出した際に崖から転落死しないようになっていたり(※歩いた場合は普通に落ちて死ぬ)、コンボ練習もできるフィールドが用意されていたり、難易度設定があったりと、こう見えて至れり尽くせりな新設設計だ。
……まぁ、このノーマルが本当に“ノーマル”なのか、いささか疑いたくはなるが、とにかく難易度設定があるのは親切だ。

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さらに、本稿では全貌を紹介しきれないが、ハクスラの要素や製作系コンテンツなどもあり、もうMMORPGかよっていえるくらい幅が広い遊び方ができる。

簡単には攻略し尽くせない挑戦と、簡単には遊び尽くせないボリューム。あらゆるアクションRPGの要素を詰め込み、磨き上げた結晶、それが『The First Berserker: Khazan』だ。

ハードコアでありながら、ソウルライクが未経験でも楽しめる本作。
アクションRPGが好きな人は、ぜひ手を伸ばしてみてほしい。

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ライター
ストア派とシカゴ学派の観点から人生をゲームとして生きている。ライターとしてはクラス選択したばかり。esportsは嗜む程度で、ほとんど追う専・観る専。好きなゲームジャンルは、ハクスラ・放置ゲー・宇宙ゲー・工業ゲー。特に、『Factorio』には無上の喜びを感じ、クリアまでに1000時間かかるMODを完遂することが夢。趣味は漫画を読むことと、書籍とゲームを積むこと。3度の飯ほど『弐瓶勉』作品が好き。
Twitter:@abaranche
編集者
元4Gamer。『Diablo』 『Ultima Online』 『EverQuest』 『FF11』 『AION』等々の、黎明期のオンラインRPGにおける熱狂やコミュニティ、そこから生まれたさまざまな文化は今も忘れられません。

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