最初にこれだけ言わせてください。
『スターレイルLIVE2025』、神セトリすぎました。
「『崩壊:スターレイル』の魅力って何?」と聞かれたら……私は「音楽」を挙げます。
緻密に練られた重厚なストーリーを支えるのは、高クオリティで心を揺さぶる名曲の数々。『スターレイル』の音楽は、ただのBGMだけでなく世界観を深める重要な要素です。

そんな物語、キャラクター、そして音楽で開拓者の心を掴んで離さない『崩壊:スターレイル』(以下、『スタレ』)は、2025年4月26日にリリースから2周年を迎えました。
それを記念して、中国・上海では5月3日にライブコンサート『スターレイルLIVE2025』が開催。その模様はYouTubeで生配信され、多くの開拓者がその時間を共有したことでしょう。
私もそのひとり。配信を観ながら「いつか日本でも開催してくれないかなぁ……」と願っていました。
そして、その願いがとうとう形になったのが、5月17日(土)『スターレイルLIVE2025上映会』。配信されたライブを全国各地の映画館で特別上映するこのイベントは、いわば“日本初のスタレLIVE体験”とも言え、日本中の開拓者たちが歓喜に包まれました。
本記事ではプレミアム上映会が行われたHUMAX池袋の2公演目に、イチ開拓者として参加した筆者が、ライブの感想と会場の熱をレポートします。
約450名の開拓者と2周年の軌跡を辿る音楽の旅へ
今回の会場「池袋HUMAX」に筆者は何度か足を運んだことがありますが、「シネマ1」は初めて。全453席あり、横にも縦にも広々しており、椅子もフカフカでかなり快適そう。
映画の舞台挨拶ライブビューイング(以下、ライビュ)は何度か経験があるものの、ゲームイベントのライビュは初参加。また、日本での『スターレイル』のライビュイベントも初開催で開演直前まで「どうなるんだろう?」と、ワクワクとドキドキでいっぱいでした。


※以降の写真はYouTube動画より引用しています
会場の開拓者達がバット型ペンライトを振ると、その光がスクリーンや天井に反射しとても幻想的な雰囲気に。
上映会がスタートすると、いきなりのサプライズに大歓声が。なんとアニメーションのかわいらしいパムが登場し、鑑賞者に向けて特別なメッセージを送ってくれました。パムと一緒に「5・4・3・2・1!」とカウントダウンし、上映会がスタート。
1曲目は全開拓者が耳にしたことがあるであろう、ログイン画面で流れる『スターレイル』。本公演は最新の開拓地・オンパロスまで、開拓者の軌跡を巡るようなセットリストで構成。
去年はカフカが指揮をしていましたが、今年は自身の曲『宇宙天才伝説』を携えマダム・ヘルタが指揮を担当。会場はヘルタのカラー・紫色のペンライトで染まります。
男性の本物の指揮者が「つまらない指揮だね」とヘルタにクビにされ、連れ去られる演出ではライビュ会場でも笑いが起きていました(笑)。
Reolさんの力強いボーカルとダンスが光る「不乱不破」は、映画館ならではの爆音で気持ち良いくらいの重低音を堪能できて鳥肌。
アルジェンティとブートヒルの対決が見られる「薔薇と銃」は、バイオリン(アルジェンティ)とギター(ブートヒル)の決闘が、映画館の大画面、音響だとあまりにも迫力がありすぎて超絶鳥肌モノでした。これは映画館で観て大正解だ……! と思った瞬間でした。
続いてカフカの「ドラマティック・アイロニー」。最初のストーリーで彼女がヴァイオリンで「カノン」を弾く姿にとんでもない衝撃を受けた筆者。なので、カノンをいつ聞いても心臓がバックバクになります。もうひとつ、カフカで当時衝撃だったのが「ばーん」の表情とレーザーのような閃光。
現地のレーザーもそれを再現したかのように閃光が入り乱れており、大画面で観ると自分が撃たれているような感覚になるほどの迫力に。
ホタルの「余燼の中の蛍火」では、サムが映った時は元気よくペンライトを振っていた開拓者たちも、後半のホタルが大画面から開拓者に微笑むシーンでは、ペンライトを振らずに映像に魅入っているのがとても印象的でした。
ピノコニーのテーマ曲「WHITE NIGHT」では再び盛り上がりを見せ、去年のライブ配信でも「やってほしい!!」とのコメントが多かったアベンチュリンの「オール・オア・ナッシング」が続きました。この曲のチップが天井からバラバラと振ってくる演出が、やはりすごすぎた……!
配信でもすごいと思っていたのですが、大画面で見ると、目の前に実際にチップが降ってきているかのよう。アベンチュリンが過去の自分「カカワーシャ」と対面するあの名シーンが大画面で流れた時は、開拓者達もふたたび画面に釘づけに。
黄泉の「君の色」では、足元に水が張られた場所で傘を使い演舞する役者さんが大きく映り、バシャバシャと水の音まで聞こえてきそうな迫力。涙雨のシーンも大きく映され、見ごたえのある映像、演出の連続でした。
配信を見た時は流れなかった涙が、一気に溢れ出てしまったロビンの歌
筆者はロビンデザインのイヤホンで毎日音楽を聴くほど、ロビンが大好きです。そのイヤホンで初めて聴いた曲も彼女の「もし太陽を見たことがなかったのなら」でした。
今回、映画館の大画面と音響で彼女の歌声が聴けるということが、本当に本当に楽しみで仕方がありませんでした。
ロビンの兄・サンデーのようにヘイローをつけた聖歌隊が現れ「初めに行為ありき」が演奏されると、一気に神々しい雰囲気に。ディエスドミニ戦の流れを追いつつ「翼の生えた希望」のイントロが流れるのは、まさに神演出でした。
ロビンの歌声を持つChevyさんがステージに現れ歌い出した瞬間、涙が止まらなくなりました。彼女の歌声に導かれるように、みんなが一緒に歌い、ペンライトを振る姿をいつか生で見たい!そんな夢が叶った瞬間でした。
ロビンの「忘れないで!」の声で元気いっぱいにペンライトを突き上げる開拓者たち。その姿を見て、本当に彼女のライブに来ている感覚になり、夢見心地でした。
サンデーの明暗の表現が見事なPV曲「ソリスト」では、対になる激しいピアノの演奏を見せ、ピアノを弾くサンデーに近づくかのようにロビンが登場。
次に歌われた「もし太陽を見たことがなかったのなら」は筆者も列車のBGMにしている程お気に入りの一曲。現地の観客達も、ロビンと一緒に合唱していました。
スマートフォンのライトをペンライト替わりに揺らす姿がとても幻想的で、「この夢、覚めなければいいのに」と思ってしまった程。後ろに写る数々のシーン演出も相まって、ピノコニーの思い出にどっぷりと浸れたパートでした。
上映会なのに、ライブのような盛り上がりを見せた「テルマエ」
感動に浸っていたいところですが、ここでみんな大好きふくろう・フク郎が登場し、ライビュ会場からは笑いが。続いては『HoyoFair』作品のコーナーへ。今年の選曲は「剣と雪」と、筆者も個人的にリピートしまくりな「Dr.レイシオの形面上学的入浴理論」……通称「テルマエ」の2曲。
正直なところ、今回のイベントで1番会場の反応が気になっていたのはこの「テルマエ」。配信では現地の開拓者さん達は戸惑っている感じだったのですが、日本での反応は如何に……!?
会場は開拓者さん達がペンライトを大きく振り、まるでライブかのような盛り上がりっぷり。「テルマエ! テルマエ! 讃えよテルマエ!」でのペンラ振りも一体感がすごくビックリ。見たかった景色が見られて大満足。

ライビュだからこその楽しさも。巨大スクリーンで推しの「なのか」を堪能
筆者は「三月なのか」がいちばん好きです。その理由はいつか語るとして……本公演ではなんといつものなのか(存護)と、去年大活躍を見せた(?)巡狩のなのかが共演!
2人は攻撃したりなんだかバチバチ。勝負は存護なのかが勝利、主導権を握ります。

後半は仙舟の曲が続き、華麗な演舞と嗩吶(さない)で盛り上げた飛霄(ひしょう)の「君、笑うこと莫れ」、景元(けいげん)の「飛光」、天女の様に美しいワイヤーアクションで魅せた霊砂(れいさ)の「沈香を焚く」、帰ってきた停雲の九尾を表したダンサーで魅せる「帰忘の流離人」、前回と異なる演出で今年も盛り上がった飲月の「水龍吟」が続き、いよいよクライマックスの「オンパロス」へ。
「時代の賛歌」で、オンパロスパートが盛大に幕開け。「クレムノスの栄光」ではモーディスの椅子が登場。彼の勇ましい姿を現したかのようなかっこいいギターソロで会場を沸かせます。
トリビーのPV曲「子供の言葉は純真無垢」は、今までの曲とはガラッと雰囲気を変える一曲。明るく元気なトリビーにぴったりです。

花畑の美しさに涙したキャストリスの「墓牌銘」、その手に持つ剣について問いたくなるフレイムスティラーの「神狩り」、オンパロスの主題歌「Nameless Faces」を合唱し幕を下ろしました。
拍手で包まれた会場にはパムが登場し、アンコールパートへ。根強い人気を誇り、筆者もプレイ中に衝撃を受けたカカリア戦の「野火」、リリーステーマソング「星間旅行」、2周年曲「旅の途中で」を歌唱。
アンコールラストは最初に列車に乗り込んだ時に流れる「旅に出よう」。 Anthony Lynchさんがアコースティックギターを掻き鳴らしながら、しっとりと歌い上げました。最後に今までの旅路を写してきた「なのカメラ(※なのかのカメラ)」が映り、開拓者の旅路を辿るライブは終演しました。
5月3日の本国公演を配信で鑑賞済みで、この日も同じ映像が流れることは存じていたのですが……あの時は流れなかった涙がライビュ会場ではボロボロと流れてしまいましたね……。
『スターレイル』を愛する開拓者のみなさんと同じ時間、空間を共有できたことが本当に嬉しくて嬉しくて。
今まで1周年イベント、ホテル・レバリーイベント等へ行ったことがありますが、他の開拓者さんと長い時間を共有することは一度もありませんでした。
今回初めて2時間という長い時間をみなさんと共有でき、幸せいっぱいでした。これからも『スターレイル』を愛し、開拓者のみなさんといろんな景色をもっと見たい。そんな風に思えたライブビューイングでした。
本公演で流れたライブ映像は、『スターレイル』の公式YouTubeチャンネルにアップされているので、いつでも何度でも視聴が可能です。前年2024年のライブ映像もあるので、ぜひ合わせてお楽しみください。
2周年という短い期間ながらも、世界中の開拓者の心を掴んだ『崩壊:スターレイル』の音楽達。
3周年には更にたくさんの曲が生まれ、旅の思い出も深まっていることでしょう。また開拓者のみなさんと音楽と共に冒険を共有できる機会があることを願っています。
<セットリスト>
スターレイル
宇宙天才伝説
不乱不破
薔薇と銃
ドラマティック・アイロニー
余燼の中の蛍火
WHITE NIGHT
オール・オア・ナッシング
君の色
初めに行為ありき
翼の生えた希望
ソリスト
もし太陽を見たことがなかったのなら
剣と雪
Dr.レイシオの形面上学的入浴理論
スーパーなのか伝説!
君、笑うこと莫れ
飛光
沈香を焚く
帰忘の流離人
水龍吟
時代の賛歌
クレムノスの栄光
子供の言葉は純真無垢
墓牌銘
神狩り
Nameless Faces
野火
星間旅行
旅の途中で
旅に出よう