皆さん、「タヌキ」が主人公の作品は好きですか?
僕は好きです。昔、ジブリの『平成狸合戦ぽんぽこ』を見て以来、タヌキが時に愛らしく、時に図々しく、画面内で忙しなく動く姿に、ずっと心を惹かれています。
そんな僕のような人間にうってつけのゲームが、『TANUKI: Pon’s Summer』(以下、『TANUKI』)です。
端的に表すなら、本作は「タヌキの郵便屋さんになって神社を再建するゲーム」ということになるでしょうか。
タヌキというだけでかわいいのに、郵便屋さんですよ。
タヌキの郵便屋さん。
語感のキュートさがすごいです。しかもやることが、お金を稼いで神社の再建。もはや絵本の世界。
そんなわけで、7月18日から7月20日にかけて京都市勧業館・みやこめっせにて開催中のインディーゲームイベント「BitSummit the 13th」に参加し、試遊をさせていただいたんですが……。
このゲーム、想像以上に自転車トリックゲームでした。

絵本のような世界をイメージしていたところから、気が付けば匂い立つストリート的な価値観の香り。愛らしいタヌキに秘められた野性味を連想させて、グッドです。
それどころか、この自転車トリックをキメつつ町をウロウロするのが、あまりにも楽しいです。恥ずかしい話ですが、僕は飛んだり跳ねたりするのに夢中になってしまい、荷物をまともに運ばないうちに試遊時間の上限を迎えました。
というわけで、今回は「タヌキの郵便屋さんになって神社を再建するゲーム」あらため「タヌキの郵便屋さんになって町中を自転車で爆走するゲーム」こと、『TANUKI』の魅力をご紹介させていただきます!
タヌキは歩くだけでかわいいのに、自転車に乗るとさらに可愛い
本作の試遊では、まずチュートリアルを遊ぶかどうかが質問されます。後に詳述しますが、本作に魅力を感じ、BitSummitで本作を体験したい、と思っている方は絶対にこのチュートリアルをやったほうがいいです。すごいプレゼントをもらうための条件なので。
それはともかく、チュートリアルを開始するとまずは二足歩行のタヌキを操作して、自転車まで移動することになります。
二足歩行してるタヌキ、カワイイ~♡
もうね、この時点でかわいい。この時点でなかば満たされている。
とはいえ、流石に歩いてるタヌキを見てるだけで終わっていてはライターの名折れ。気を引き締めてBMX【※】へ向かいましょう。
※BMX……バイシクル・モトクロスの略称。サスペンションや変速ギアを持たない特殊な小型自転車を用いたスポーツや、そのスポーツに利用する自転車そのものを指す。スポーツとしてのBMXには大きく分けてレースとフリースタイルが存在し、本作で登場するさまざまなトリックは主にフリースタイルで披露される。
この時点で、自転車に詳しい人なら「おや?」と思ったでしょうが、僕は全然詳しくないので何も考えずに乗り込みました。「自転車に乗った状態でジャンプできるんだ~!おもしろ~い!」などと、のんきな感想をつぶやいていたのも束の間……。
え、チュートリアルでトリックを!?
これには驚かされましたね。チュートリアルというのは、作品を楽しむために絶対に理解しておいてほしいものをプレイヤーへ伝える役割を持っています。
郵便屋さんとして荷物を運ぶゲームなら、なにはともあれそこをチュートリアルで体験させるハズなんです。ところが、本作はそれよりも、トリックを体験させることを選んだわけです。
これが何を意味するか。
そう、本作のキモが、郵便屋さん業務よりも自転車トリックにあるということなんです!(ライター個人の感想です。違ったらごめんなさい)
実際、BMXにまたがったタヌキが驚くほどの身軽さで高く飛び上がり、自転車ごと一回転したり、自転車だけ一回転させたりするのは非常に楽しかったです。まず絵面が面白いですし、操作性もキビキビと反応が返ってきて気持ちいい。
「ああ、ここを楽しむゲームなんだ!」と、そう思ったのが運の尽き。チュートリアルを終えて町に出てた僕は、郵便屋さんの業務などどこ吹く風で町中をピョンピョン飛んだり跳ねたりしながらトリックを決め、気付けば試遊時間の終わりを迎えてしまったのでした……。

その楽しさを助長しているのが、トリックに失敗してすっころぼうが、川にダイブしようが、何のペナルティもないように見えるところ。なぜ曖昧な表現かというと、もしかしたら荷物が破損したりするのかもしれないのですが、荷物をお届けできなかったせいでそこを確認しそびれたからです。

BitSummitへ参加して試遊される方は、ぜひ僕と同じ轍は踏まずに、本作の郵便屋さん要素もたっぷりを味わってみてください!
それでもチュートリアルをやった方がいい理由
なまじチュートリアルを楽しんでしまったがゆえに、ストーリーや設定の面白さを踏み外してしまったわけですが、それでも僕は声を大にして「試遊ではチュートリアルをやったほうがいい!」と言わせていただきます。
「トリック決めるのが楽しいから…」だけじゃないです。その最たる理由は、帽子です。

本作の主人公が着用している郵便屋さんの帽子になぞらえて作製されたと思しきこの帽子は、なんと本作の試遊ブースで特定の条件を満たすことでプレゼントされるのです。
その条件とは、「①チュートリアルをクリアする。②本作をウィッシュリストに登録する」。ゲーム系のイベントではよく見られる施策ですが、こんなに手の込んだグッズをくれるところはあまり多くない……というか、ほとんど無い気がします。
正直、ブースの人に「帽子もらえるんですよ~」と言われてこれを見せられた時、めちゃくちゃ驚いてしまいました。しかも信じがたいのが、この帽子が貰えることをブース内で告知してないんです!

ブースで内部の方に教えてもらわないと貰えないなんて、あまりに勿体ない! はっきり言って、この帽子目当てに試遊する人がいてもおかしくないぐらいには、ファングッズとして優れています。
ということで、僕は係の人に記事で紹介する許可をいただいた上で、この場を使って書かせていただきました。かわいいタヌキのゲームに興味のある方は、ぜひBitSummitの会場へ足を運び、本作のチュートリアルをクリア(+ウィッシュリスト登録)して、このキュートな帽子をもらいましょう!
ビットサミットウィークエンド!🔥
— Denkiworks ➡️ BITSUMMIT (@denkiworks) July 17, 2025
明日から「TANUKI: Pon's Summer」が@BitSummitで遊べます! ステッカーや郵便帽などグッズも用意しているので、ぜひPonに会いにきてください📷
京都でお会いしましょう! pic.twitter.com/mmdLbRXc7Z
以上、僕が試遊して感じた『TANUKI』の魅力を、短く語らせていただきました。そんな『TANUKI』も楽しむことができるBitSummit the 13thは、京都市勧業館・みやこめっせにて、7月18日から7月20日まで、3日間に渡って開催中です。
7月19日、20日は一般参加も可能となっており、さまざまなゲームを体験することができますので、ぜひ足を運んでみてください。
おまけ:エスカレーターに乗せられ、どこかへ連れていかれるタヌキ。