『ストリートファイター6』コラボの新型コントローラーが試遊でき、『ペルソナ』シリーズ30周年コラボのイヤホンまで並ぶ──。東京ゲームショウ2026の会場で、ゲームファンの「好き」を的確に撃ち抜いてくるのが、GRAPHT(グラフト)のブースだ。
GRAPHTは、MSYが展開するゲーミングライフスタイルブランドである。MSYといえばゲーミングデバイス大手Razerの日本正規代理店として知られるため、GRAPHTも「デバイスのブランド」と想像する人が多いかもしれない。
だが実際のGRAPHTは、自社ゲーミングデバイスに加えて、ゲームIPとの公式コラボアイテムやアパレルまでを幅広く手がける、「好きを語れる人を増やす」をミッションに掲げたブランドだ。
今回のTGS2026でGRAPHTは、「LIMIT BREAK」をテーマに、試遊が充実した展示ブースと、コラボグッズがあふれる物販ブースの2本立てで出展している。
展示ブースの主役は、新しいゲーミングデバイスをゲームジャンル別に体験できる3つのコーナー、すなわち「格闘ゲームコーナー」「FPSゲームコーナー」「ゲーミングオーディオコーナー」だ。本稿ではこの展示ブースで見つけた、注目デバイスの数々をレポートしたい。
※この記事は「GRAPHT」の魅力をもっと知ってもらいたいMSYさんと電ファミ編集部のタイアップ企画です。
『スト6』コラボのコントローラーに、『ペルソナ』コラボのイヤホン。果ては“ゲームジャンル特化型”のDACまで。ゲーマー兼ガジェットオタクをうならせる、圧巻の展示内容
まずは『ストリートファイター6』とのコラボを展開する格闘ゲームコーナーから。
このコーナーにおける目玉のひとつが、10月16日発売予定の天面6ボタン型ゲームパッド「Omni 6 for PC」(5980円)だ。格闘ゲーマー向けに操作を天面6ボタンへ集約した設計に加えて、本機はアナログスティックなどのパーツを分離して自分好みにカスタマイズできる。フロントパネルまで交換できるゲームパッドはかなり珍しい。
なお本機には『スト6』コラボの交換用フロントパネル4種(12月10日発売予定)も展開されるが、こちらは展示のみで、会場販売がない点には注意したい。
本コーナーにおけるもうひとつの注目グッズが、レバーレスコントローラー「GRAPHT Command Trigger for PC」だ。ボタンがホットスワップ対応【※】でありながら、本体はかなり薄い仕上がりなのが特徴となっている。会場では『スト6』コラボの「ストリートファイター 6 Edition」4種が展示され、試遊もできる。
※ホットスワップ……はんだ付け不要でボタンやスイッチを差し替えられる仕組み。好みの部品への交換が手軽にできる。
続いてゲーミングオーディオコーナー。ここには『ペルソナ』シリーズ30周年を記念したコラボイヤホン「THE SPECIAL – EARPHONES PERSONA 30th Anniversary Edition」が展示され、2027年2月に発売を控えた『ペルソナ4 リバイバル』を試遊しながら、サウンドの聞き心地を確かめられる。
そして個人的に唸らされたのが、9月30日発売予定の超小型DAC【※】「GRAPHT Mini DAC」シリーズ3製品(各5500円)だ。
オールラウンド向けの「THE STANDARD」、FPS向けの「THE SHOOTER」、そしてホラーゲーム特化の「THE SPECIAL Horror Edition」という3種類で、遊びたいゲームのジャンルに応じてDACごと差し替えるという発想の製品である。
※DAC……デジタル音声データをアナログ信号に変換する機器。ゲーム機やPCとイヤホンの間に挟むことで音質や音の傾向が変わる。
従来、DACといえばコアな音楽リスナーが、特定ジャンルに特化したサウンドを得るために使う機材だった。それを「ユーザーが遊びたいゲームジャンル」に向けてチューニングしたのが本シリーズとなっている。ゲームジャンル特化のDACというのは非常に珍しい印象で、ブース内でもひときわ筆者の目を引いた商品だ。
試聴してみたところ、FPS向けは足音が際立って聞こえるためゲームプレイ上のメリットが分かりやすく、ホラーゲーム向けはサブウーファーをプラスしたかのような低音の音響効果で恐怖を底上げしてくる。
1台5500円という価格も、“繋ぐだけ”のひと手間で環境構築が終わることを思えば、ゲームに合わせてイコライザーを細かく調整するよりも、いっそハードルが低いと言えるのではないだろうか。
FPSゲームコーナーの主役は、FPSプレイヤー向けギアシリーズ「THE SHOOTER」と銘打たれたゲーミングモニターだ。このシリーズは残像を低減する機能を備えており、一瞬の視認性が勝敗を分けるFPSゲーマーにとって有力な選択肢だという。
シリーズからはガラスマウスパッドや27インチモニターのEssentialモデルなどの新製品も登場しており、いずれも今回のTGS2026ブースにて、試遊・先行販売の対象となっている。

新時代のFPSプレイヤーを支える「ラピッドトリガー」採用キーボードも先行展示。これがTGSにあるのマジで熱いからちょっと語らせてくれ
個人的にニヤリとさせられたのが、ゲーミングキーボード「FUN60 Pro SP JP」の先行展示だ。この製品の大元を手掛けるのが「Akko」だと聞いて、思わず身を乗り出してしまったので、少しだけ語らせてほしい。
Akkoのキーボードは磁気スイッチ【※】式を採用している。磁気スイッチといえば、いまFPSシーンの常識を塗り替えつつある「ラピッドトリガー」だ。
※磁気スイッチ……磁力の変化でキー入力を検知するキースイッチ。キーが反応する深さを細かく調整できるほか、キーがわずかに戻った瞬間に入力をリセットする「ラピッドトリガー」機能を実現できる。
筆者は昨年11月、中国・上海で開催されたハードウェア好きの祭典「ZFX」を取材し、磁気スイッチ式キーボードの勃興を目の当たりにしている。会場には磁気スイッチ式の新製品が大量に出展されており、そのうちのひとつがAkkoだった。
今回のZFXで目撃した中国メーカーたちが、その圧倒的な物量とスピードで日本市場へとなだれ込んでくるのは、もはや時間の問題だ。磁気スイッチは「知る人ぞ知る高性能デバイス」という枠を飛び越え、一気にメインストリームへと駆け上がるだろう。
当時の記事で筆者はこう書いた。あれから約10か月。筆者の予言どおり(と、あえて仰々しく言わせてもらう)、Akkoのキーボードが日本市場へ上陸しつつある。
磁気スイッチは現状、一部のFPSプレイヤー以外には知る人ぞ知る存在だ。だからこそ、東京ゲームショウという場で大々的にお披露目する価値は大いにある。
しかも本製品は、MSYとAkkoが共同開発した日本語配列モデルで、多くの日本人にとって馴染みやすい。国内サポートの面でも安心。それでいて6780円と、ラピッドトリガー式のキーボードにしては安価だ。磁気スイッチのデビュー機として、現状もっとも手を出しやすい一台といっていい。
ゲーミングデバイスに興味があり、まだ磁気スイッチに触れたことのない人は、これを触るためだけにでも、東京ゲームショウ2026へ足を運ぶ価値があるだろう。
GRAPHTのデバイスは、ユーザーの手でカスタマイズされて初めて“完成”する
ブースをめぐって感じたのは、GRAPHT製品に通底するふたつの個性だ。
ひとつは、ゲームIPとのコラボによる間口の広さ。
従来のゲーミングデバイスは技術やスペックを前面に押し出す製品も多かったが、GRAPHTのブースでは対戦格闘なら『スト6』、オーディオなら『ペルソナ』というように、ゲーマーが好きな作品を入り口としてデバイスへ触れられるよう、足がかりを用意している。
ゲーミングデバイスに詳しくない層にとっても、界隈に入りやすい構えが作られているのだ。
もうひとつは、ユーザーがカスタマイズできる製品が大半を占めること。ゲームパッドはパーツを分離でき、コントローラーはボタンを差し替えられ、DACさえ遊ぶジャンルに合わせて選べる。
既存のコラボ製品の多くは「買って終わり」だったが、GRAPHTの製品は自分の好みに合わせてカスタマイズすることで完成する。そしてそのカスタマイズという行為自体が楽しい。「好きを語れる人を増やす」というブランドミッションは、こういう形でデバイスに落とし込まれているのだと納得させられた。
展示ブースの先行販売品は数量限定で、なくなり次第終了となる。会期は9月21日まで。買い逃した場合も、10月上旬頃からGRAPHT公式ECサイトでの事後通販が予定されているが、TGS2026へ来場されるには、ゲーミングデバイスの今を確認する意味でも、GRAPHTのブースに立ち寄ってみてはいかがだろうか。










