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「アイマスは現実、ミクは理想」ドワンゴVR部がガチで分析するVRアイドルゲームの最前線

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まったく違う「アイマス」と「初音ミク」

「バーチャルアイドルのライブをVRで」という同じテーマなのに、アイマスと全然違う体験でびっくりしました!

同じバーチャルアイドルなのにこんなに違うものかと。ひと言で言うと、アイマスはモブになることを楽しむゲーム、ミクVRは1対1でミクさんに近づくのを楽しむゲームかな。

アイマスのライブは現実のライブをVRに持ってこようとしていて、ミクは逆に理想のライブをVR空間で作ろうとしたという差がありました。

現実と理想。

アイマスのほうはみんなでライブを味わうという空間そのものを楽しんでいたんですよね。ミクのほうは、理想を言えば目の前でふたりきりでミクさんに踊ってほしいという気持ちが伝わってきます。

その思想の違いがハッキリ出たところはどこですか?

アンコールです。最初から最後までライブを支えたご褒美として、目の前で1対1のプライベートライブをやってくれるという演出ですね。

プライベートライブも……?

アイマスはむしろ1人でライブ会場を貸し切ったらおもしろくないという話がありましたね。

そこはまったく違う楽しみ方になっていますよね。 

ミクが身体をすり抜ける!?

最大の違いは、自分がステージに登れるかどうかです。アイマスは登れないけど、ミクさんは登って近くで見られる。

ステージ上に登ることができる。

自分がステージ上に立つと、ミクさんが私たちの身体をすり抜けていくぐらいの近さです。

私たちの身体をすり抜けていくのはさすがに没入感が下がってしまうんですよね……。

VRゲームにおけるパーソナルスペースの問題ですね。

自分の1メートル先で踊ってくれるのは楽しいけど、眼球の3センチ前を指先が高速でかすめるのは恐怖しかないので。

アイドルにどこまで近づけるかという点でも、両者はまったく別物でした。

VR空間の理想のライブを再現

音の違いはどうでしたか?

ミクのほうが残響音や反響音を出していますね。本当のライブに近い音なんですよ。

席の位置を左寄り、右寄りとかに変更できるんですけど、聴こえてくる音も変わるんです。

スタジオ録音のソリッドな音とは違って、かなり残響音を混ぜていますね。

遠くの席に座っていると、ほとんど素の音が聴こえなくて、ぼわーんっていう会場の反響音だけが聴こえてくるくらい。

相当こだわってますね。

あと、アイマスは基本的に壇上で演者さんが踊っているだけですが、ミクは歌詞に合わせて3Dオブジェクトがポップしてきたりしますよね。

VR空間上の理想のライブという感じですね。

パーティーゲーム or ひとりで没入

アイマスはリアルでワイワイ盛り上がるパーティーゲームとしての可能性はかなりありますよね。

一人がヘッドマウントディスプレイをかぶって、ほかの人たちが周りでサイリウムを振っているだけでもおもしろいかもしれない。

ここまでいろいろなゲームをやってきましたけど、PS VRのコンテンツは基本的にパーティーに向いてますよね。『サマーレッスン』もそうだし。

一方でミクの方は、みんなで楽しむというベクトルじゃなくて、完全にひとりでじっくり楽しむゲームですね。

暗転がないので没入感がずっと続く。1曲ごとにタイトルに戻ったりしないんです。

ずっと没入して楽しむゲームということですか。

そうそう。プレイヤーを周りの人が見て楽しむ場面はなかったよね。

逆にプレイ中も周りを意識しませんでしたしね。

気になったら両方プレイ!

やはり両方プレイしてみたほうがいいですか?

ぜひやってください! こんなに違うんだと実感できます。

絶対両方プレイしたほうがいいです。VRゲームを考える題材として非常にすばらしい。

ここまで差が出るのは驚きですよね。ユーザー文化の違いなのかな。

アイマスファンには自分の推すキャラクターと自分のプロデューサー名を書いて、それを交換するっていう文化があるんですよ。それは「俺たちがライブを作る」という哲学に繋がります。

「プロデューサー名刺」ですね。

ミクはそうじゃなくて、電子の歌姫を神と崇めるような世界観なんですよね。

みんなで楽しむか、一人で楽しむかという違いですね。

バンダイナムコエンターテインメントとセガゲームスとの差でもあるし。

アイマスとミクには歴史の長さの差はそんなにないんですよ。いやあ、不思議ですよね。

ありがとうございました。今回は2つのアイドルゲームをプレイしてもらいましたが、まったく異なるプレイ感覚はVRゲームについて考えるきっかけになるかもしれませんね。次回は「もはや電脳ドラッグ!」と話題の最注目タイトル『Rez Infinite』を紹介します!

年甲斐もなく必死でサイリウムを振るVR部メンバー。
年甲斐もなく必死でサイリウムを振るVR部メンバー。

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