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ゲームをゆっくりプレイ? 最速クリアではなく、まったり遊ぶことを意識したチャリティイベント「GGDS」が9月開催

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 ゲームをリアルタイムにて早解きしていく「リアルタイムアタック」(以下、RTA)。
 アメリカではこのRTAをテーマにした大規模なチャリティイベント「Games Done Quick」こと「GDQ」が毎年行われ、年間で数億円を集めているが、その真逆の発想となる”ゆっくりプレイする”を意識したイベント「Great Games Done Slow」(以下、GGDS)の開催が発表された。

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(画像はGreat Games Done Slowより)

 「GGDS」は9月15日から21日まで開催されるチャリティイベントだ。「Great Games Done Slow」の名前からもわかるように、テーマは「時間の制限なく、プレッシャーもないなかでゆっくりゲームを遊ぶ」というもの。

 海外のジャーナリストKate Gray氏が、「まったり(chill)とゲームをプレイするAwesome Games Done Slowlyをやりましょう」と冗談で今年1月にツイートしたのが、開催のきっかけとなっている。

https://twitter.com/hownottodraw/status/953697175069962240

※Kate Gray氏のツイート。「Awesome Games Done Slowly」という名は、冒頭でも触れた実際に開催されているRTAチャリティイベント「Awesome Games Done Quick」を引用したジョーク。

 「ゆっくりプレイする」と聞くと、多くの人が「それはただのんびりゲームをプレイするだけでは?」と思うかもしれない。
 ホームページではいくつかプレイングの例が提示されており、たとえば『ソニック・ザ・ヘッジホッグ』をなんの制限もなく景色を楽しみながらプレイしようとか、あるいは『オーバーウォッチ』でサポートヒーロー「マーシー」を選んで回復しまくってみようなどといった遊び方が掲載されている。

 「あえてゆっくりプレイする」というよりは、むしろ「平和にゲームをプレイする」ことに主眼を置かれたプレイを提案する同イベントは、そもそも日程のスケジュールが特になく、期間内にイベント参加者の実況配信を紹介していくという、きわめてゆるい縛りのなかで行われる。
 「レトロリラクゼーション」「Chill of Duty」といった「瞑想」や「禅」的なワードも散りばめられており、主催者であるオーストラリアの慈善団体「CheckPoint」も、RTAのような緊張感がない牧歌的なプレイングを想定しているのだろう。

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プレイが推奨されているタイトルのひとつ『Everything』は、地球上にある万物のうちの一種となって操作することができる禅的ゲームとして紹介されている
(画像はEverything | Presskitより)

 ジョークから開催が決まった「GGDS」だが、先に挙げた「GDQ」や国内で開催されている「RTA in Japan」などでは、スリリングなRTAのプレイングやイベント構成が視聴者を魅了している構造を持つだけに、ただゆったりとプレイしているだけの映像がイベントおよびチャリティの成功へとつながるのかには疑問が残る。

 一方で、世の中には『ファイナルファンタジーVII』の魔晄炉で数百時間をかけてクラウドのレベルを99にするゲーマーや、実際に目的地に到着するまで8時間も同じ砂漠の風景をバスで走らなければならない『Desert Bus』のようなゲームが存在する。

 趣旨とは異なるものの、RTAとは異なるやり込みプレイも世の中には多数あり、「ゆっくり」「のんびり」といったキーワードの言葉尻を引っ掛けて、やり込み勢が同イベントに参加するならば、興味深いイベントとなりそうだ。
 CheckPointを通じて集まった寄付金は、ゲーマーのメンタルヘルス問題の啓蒙と団体運営を目的に使われる予定となっている。

文/Nobuhiko Nakanishi
編集/ishigenn

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著者
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Nobuhiko Nakanishi
大学時代4年間で累計ゲーセン滞在時間がトリプルスコア程度学校滞在時間を上回っていた重度のゲーセンゲーマーでした。 喜ばしいことに今はCS中心にほぼどんなゲームでも美味しく味わえる大人に成長、特にプレイヤーの資質を試すような難易度の高いゲームが好物です。
編集
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ニュースから企画まで幅広く執筆予定の編集部デスク。ペーペーのフリーライター時代からゲーム情報サイト「AUTOMATON」の二代目編集長を経て電ファミニコゲーマーにたどり着く。「インディーとか洋ゲーばっかりやってるんでしょ?」とよく言われるが、和ゲーもソシャゲもレトロも楽しくたしなむ雑食派。
Twitter:@ishigenn

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