2018年8月29日頃から、Twitter上で #MeetTheDev (開発者に会おう)というハッシュタグが盛り上がりを見せている。
このハッシュタグはゲーム開発者、デザイナー、クリエイターなどが自分の手がけたゲームとともに、自己紹介をしようという趣旨のもの。
AAAタイトルからインディーゲームの開発者まで、さまざまなゲームクリエイターたちのツイートが見られるが、なかでも注目を集めているツイートをいくつか紹介しよう。
hopping on the #MeetTheDev bandwagon – Hi! I've been making games with @Naughty_Dog for nearly 18 years, starting with the og Jak & Daxter. I co-wrote Uncharted 4 & Lost Legacy & I'm currently a writer on TLOU2; before that, I was the cinematics lead. It's been a wild ride! pic.twitter.com/OczWrtY7ZE
— Josh Scherr (@joshscherr) August 31, 2018
Naughty DogのJosh Scherr氏のツイート。氏のクリエイター歴は2001年発売の『ジャック×ダクスター』からおよそ18年にわたる。
以前は映像制作チームリーダーだったが、現在はライティングを担当。
最近の作品では、『アンチャーテッド4 海賊王と最後の秘宝』のシナリオを共著で執筆、現在は『The Last of Us Part Ⅱ』のシナリオ執筆を手がけている。
https://twitter.com/IridiumGameDev/status/1035266162664267776
SIEサンタモニカスタジオのリードゲームプレイプログラマー、Jon Burke氏。ゲーム業界に入って10年になる氏は、『ゴッド・オブ・ウォー』、『フォールアウト』シリーズ、『South Park: The Stick of Truth』、『Alpha Protocol』などを担当。
氏のツイートに寄せられたリプライを見ると、「ゲーム業界に入るには何が必要ですか?」という質問に対して、「まず、なにか自分の好きなことを見つけよう。次に、それをゲームに結びつける方法を見つけよう。
それを使って小さなゲームを作れば、ゲーム業界の人に見せられる作品の出来上がりだ。簡単でしょ?」と返答するなど、Jon氏の懇切丁寧な人柄が伺える。
こちらは『スカルガールズ』で知られるLab Zero Gamesのアートディレクター/リードアニメーターのKinuko氏。
Hi #MeetTheDev! I'm Mariel. I'm an art director/lead animator at Lab Zero Games, currently on Indivisible; previously Skullgirls, Scott Pilgrim vs. The World: The Game, Wayforward games, and more. I've been doing art and animation in games for almost 10 years now! 👊 pic.twitter.com/lyvbnaYdql
— Kinuko / 絹子 (@kinucakes) August 30, 2018
『スカルガールズ』、『スコット・ピルグリムVS.ザ・ワールド: ザ・ゲーム』、Wayforward社のゲームなど、氏はおよそ10年にわたってゲームのアート/アニメーションを手がけてきた。
現在はLab Zero Gamesの新作2DアクションRPG『Indivisible』に携わる。『Indivisible』はオープニング映像制作に日本のアニメスタジオ・TRIGGERが参加することでも話題となった。
インディーゲームに楽曲を提供しているコンポーザー・Ben Prunty氏は、『FTL: Faster Than Light』、『Into the Breach』、『The Darkside Detective』などの音楽を手がけている。
Hey #MeetTheDev, I'm Ben Prunty! I make music for indie games. I'm self-taught and run my own business. You probably know me from FTL but I've done lots of other music. I love playing live versions of my game music. I'm learning to be an advocate for women & diversity in games. pic.twitter.com/nUscM8rfVP
— Ben Prunty (@benprunty) August 30, 2018
独学で作曲を習得した氏は、自作のゲーム音楽をライブで演奏するのが好きとのことで、ツイートにはライブ中の写真も添付されている。
現在は作曲のかたわら、ゲームにおける女性と多様性を推進すべく、勉学にも励んでいる。
ゲームクリエイターのみならず、『The Elder Scrolls』シリーズや『フォールアウト』シリーズで知られる、ベセスダ・ソフトワークスの公式アカウントまで登場。
Hi #MeetTheDev, I’m Bethesda. I’ve been in the game for more than 30 years. Helped find Waldo in the 80s, was back with the Terminator in the 90s. Have traveled with the company to many amazing places – Tamriel, the Wasteland, Dunwall, Mars… just to name a few…
— Bethesda (@bethesda) August 30, 2018
👋
ハァイ、#MeetTheDev。ベセスダです。ゲーム(業界)に入って30年以上になるよ。80年代はずっとウォーリーを探すのを手伝ってて、90年代にターミネーターと一緒に戻ってきたんだ。仲間と一緒にいろんなすごいところに行ってたよ。タムリエル、ウェイストランド、ダンウォール、火星とかね。
(※筆者訳)
タムリエル(Tamriel)、ウェイストランド、ダンウォール(Dunwall)、火星はそれぞれ『The Elder Scrolls』、『フォールアウト』、『Dishonored』、『DOOM』シリーズの舞台の名前である。
自社のゲームをまじえたウィットに富んだツイートに対して、ファンからは「ベセスダくんのゲームはMorrowindの頃からずっとやってるよ!」、「知ってる。みんなベセスダくんのことはもう知ってる」など、微笑ましいやりとりが見られた。
残念ながら、ハッシュタグ #MeetTheDev には今のところ日本のゲームクリエイターによるツイートは見られない。
しかし、以前に国内では #エンジニアと繋がりたい といった、#MeetTheDev のように開発者がTwitter上でつながろうという試みがあった。日本版 #MeetTheDevも是非読んでみたいところだ。
文/実存