Moonanaは初の商業タイトル『Virgo Vs The Zodiac』のSteam Storeページをオープンした。本作は『マリオ&ルイージRPG』や『マザー』シリーズに影響を受けた可愛らしいドットアートと、手強いターンベースの戦闘を特徴としたRPGだ。2017年にアルファ版がリリースされており、itch.ioのページから無料でダウンロードできる。Steam Storeページ公開に合わせて、最新版のゲームプレイトレイラーも公開されている。
『Virgo Vs The Zodiac』の主人公はかわいい見た目ながら唯我独尊、わがままな女王気質のダークヒーローの乙女座「Virgo」だ。お供に喋るジンジャーブレッドクッキーを連れている。黄金時代の終わりが始まり、統治者の定めた厳格なシステムの干渉を受けず、黄道十二星座たちが自らの領域を思うまま支配し始めた時代。異端者とされる主人公Virgoは他の十二星座を倒し、自らの手でもう一度黄金時代を作り上げるのが目標だ。
最初の敵はブラック企業Astrogical Realms Construction Corporationを持つ山羊座「Capricorn」だ。ヤギの企業戦士であるSalarygoatや武士風の警備員Ashigaruといった従業員だけでなく、労働環境改善を求めてデモを行うWorkers Manifestoや十二星座を狙う工作員など多様な敵と戦うことになる。
戦闘はランダムエンカウントがなく、一部の戦闘を除いて敵にこちらから話しかけることで発生する。戦闘システムは赤、紫、緑と色分けされた3つの属性によるじゃんけんがベースでシンプルにまとまっているが、戦いは常に死の可能性が潜んでいる。敵からのダメージはザコ敵であっても大きく、属性に合わせた装備と敵の攻撃を防ぐガードが重要となる。ガードは成功すればダメージを90%カットし、さらにカウンターを仕掛ける。一度使うと1ターンのクールタイムが発生するため、使い所が重要だ。
敵の属性は見た目の色で分かるため、戦闘を始める前に敵の属性に合わせて装備を変更することができる。戦闘は手強いが、必ず勝利するための方法が用意されている。セーブはいつでもでき、戦闘に敗北してもその戦闘からやり直す事も可能だ。諦めずに挑戦すれば必ず勝つことができるだろう。
ステータスも同じ3種類の属性でまとまっており、装備したアイテムの属性によってレベルアップ時のステータスの上昇量が変化する。主人公のステータスは戦闘だけでなく、自身の性格や服装、会話にも影響を及ぼす。
会話の選択肢には属性の色が設定されており、製品版では一定のステータスがなければ選べない選択肢も登場する。属性によっては他の十二星座達の心を掴むこともできるという。
製品版は不明だが、アルファ版では戦闘の難易度が2種類用意されている。通常難度のゾディアックモードと、ステータスが50%アップし、敵からのダメージが25%カットされるストレスフリーモードだ。どちらを選んでもストーリーに変化はない。
戦闘だけでなく個性的なキャラクターたちが織りなすストーリーも魅力なだけに、挑戦を求めないプレイヤーもゲームを楽しめるはずだ。
『Virgo Vs The Zodiac』はインディデベロッパーチームMoonanaによって開発されている。設立者のNana氏はこれまでいくつかのゲームジャムで作品を発表しており、本作ではゲームデザインのほか、アート、アニメーション、ストーリーライティングといった主だった作業を担当。音楽は『Momodora』シリーズを手がけたElektrobear氏が提供している。
すでにクラウドファンドで支援した人に向けてフルバージョンのキーが配られている。Steam Storeページでも発売日はSoonとなっているので、もう少しで発売されるだろう。
文/古嶋誉幸