スクウェア・エニックスは、2019年2月5日に開催された2019年3月期第3四半期決算説明会の概要資料を公表している。
この資料によると、2019年3月期の業績は売上高が1790億円(前年同期比4.8%減)、営業利益が117億円(同65.3%減)、経常利益159億円(同54.1%減)となっている。
HDゲームは『SHADOW OF THE TOMB RAIDER』や『ジャストコーズ4』などを発売したものの、後者の初動発売本数が想像を下回る厳しい結果に。開発費の償却負担や広告宣伝費が増加したため、前年同期比で減益という形になった。
MMOは前年に『ファイナルファンタジーXIV』と『ドラゴンクエストX』の拡張版ディスクが発売されたため、それと比較すると減収減益に。スマートデバイス・PCブラウザ向けタイトルも、前期以降にサービスを開始したタイトルの多くが想定を下回る形になった。ただし、2018年12月に配信開始となった『ロマンシング サガ リ・ユニバース』は好調で、第4四半期から結果が出るようだ。
第4四半期は『キングダム ハーツIII』や『ロマンシング サガ リ・ユニバース』で大幅な収益改善を図る。すでに報道されているように、『キングダム ハーツIII』は全世界の販売本数(DL版含む)が500万本を突破している。『ジャストコーズ4』もアップデートなどで2020年3月期のリピート販売を目指すとのこと。
また質疑応答では、第2四半期決算説明会で触れられたスマートデバイス向けタイトルの開発方針の変更に関する情報も明らかになっている。現在スクウェア・エニックスのゲーム開発においては11のビジネス・ディビジョンが存在しており、それぞれで担当するタイトルが異なる。来年度からはこのビジネス・ディビジョンが4つの開発事業本部に再編・集約。業務の効率化・リソースの有効活用・ノウハウの集約化に取り組むとのこと。
ライター/渡邉卓也