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「セガ大国」ブラジルの大統領、PR動画で『ソニック・ザ・ヘッジホッグ』の楽曲を利用。壮大なラスボス戦のBGMで同国をアピール

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 ブラジルのジャイール・ボルソナーロ大統領が、ブラジルへの投資を呼びかける動画をTwitter上に投稿した。ゲームファンにとっては特に見どころのある動画ではないが、2006年に発売された『ソニック・ザ・ヘッジホッグ』の最終ボス戦の音楽が使われたことで話題となっている。

 この曲は『ソニック・ザ・ヘッジホッグ』のメインテーマで、ゼブラヘッドのボーカルであるマッティ・ルイス氏が歌い上げた「His World」のオーケストラアレンジバーションだ。 

 ブラジルといえばセガハードの人気が高い“セガ大国”として知られており、「セガがハードウェア戦争に勝った未来のモデル」といった見方もある。1988年にブラジルのおもちゃ会社Tectoyはセガ・マークIIIを代理販売し、以降は正式ライセンスを受けた代理店としてセガハードの国内普及に大きく貢献。2001年にセガがハード事業を畳むことを発表したあとも、変わらずブラジルにセガハードを供給し続けている。

 それどころか、Tectoyは1999年発売のドリームキャストをブラジル国内で販売したあと、セガからライセンスを受けて新型のメガドライブ互換機を多数リリースしている。2017年にも最新機を発売しており、セガハードが今なおブラジル国内で愛されていることがわかるだろう。

 もちろん『ソニック』シリーズも人気が高く、2018年12月にサンパウロで開催されたイベント「Comic Con Experience」では、2019年11月公開予定の映画『ソニック・ザ・ヘッジホッグ』ティーザートレイラーが上映され好評を博した。

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(画像は『ソニック・ザ・ヘッジホッグ』公式サイトより)

 実はブラジルのボルソナール大統領がゲームと関わりを持ったのはこれが初めてではない。2018年10月、大統領選を揶揄したとして、ブラジル政府はSteamで配信されていた『Bolsomito 2k18』の削除を要請したことがある。

 極右で知られるボルソナール大統領候補を風刺したゲームは、特に敵が性的マイノリティや黒人などが多く含まれていた点で、「ブラジル選挙戦や国民へ道義的な損害を与える」とされても仕方のないものではあった。問題となったゲーム『BOLSOMITO』(元『Bolsomito 2k18』)は、現在Steamで購入できなくなっている。

ブラジル政府が大統領選を揶揄したとしてSteamで配信中のゲームの削除を要請。当局は開発会社とValveへの調査を開始

 ボルソナーロ氏は、2019年1月1日よりブラジル合衆国第38代大統領に就任した。1月1日に行われた就任の演説では、「官僚主義、社会主義から国民を開放しよう」といった、アメリカと距離をおいていたこれまでの政権から脱却、親米路線を打ち立てている。

 犯罪や政治家の汚職に対して強硬な姿勢を取る姿が国民に広く支持を受ける一方、女性やマイノリティへの差別発言で問題にもなっている。そんな「ブラジルのトランプ大統領」とも呼ばれるボルソナーロ大統領だが、トランプ大統領もTwitter上ではボルソナーロ氏の大統領就任を祝福、「米国はあなたたちと共にある」とツイートしている。

 『ソニック・ザ・ヘッジホッグ』の壮大なボス戦の楽曲を利用した点について、はたしてどのような意図が絡んだかは不明だ。だが、ブラジルでの『ソニック』シリーズの人気を示すひとつの例と言えるかもしれない。

ライター/古嶋誉幸

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一日を変え、一生を変える一本を!学生時代Half-Lifeに人生の屋台骨を折られてから幾星霜、一本のゲームにその後の人生を変えられました。FPSを中心にゲーム三昧の人生を送っています。
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