Slitherine Ltd.は、Simteractが開発するストラテジーゲーム『Neverdark』を発表した。プラットフォームは現時点でPC(Steam)のみが明らかにされている。価格は未発表だが、2019年内の発売を目指しているとのこと。
『Neverdark』はパリ、ニューヨーク、そして東京と、実在する都市を舞台にしている。ゲームプレイトレイラーがリリースされていないためゲームの詳細はまだ不透明だが、ゲームはリアルタイムストラテジーとターンベースストラテジーを組み合わせたシステムとなっているようだ。というわけで詳細は不明ながら、位置情報ゲームのようなビジュアルは強く興味を引くところとなっている。
『Neverdark』の舞台設定は、2030年に突如として世界中の電力が消失した未来。電気を利用したさまざまなインフラ、インターネットによる通信、電子機器などがすべて役に立たなくなった。非常事態は雪だるま式に状況を悪化させ、ついには戦争が発生し、市民を守るはずの政府は崩壊。銃や薬、食料が新たな通貨となり、飢餓や病気、そして隣人が敵になってから数年の月日が流れた。
崩壊後の世界であっても、流れた月日の中で新たな社会秩序は芽生えつつあった。略奪者の集団、バイカーギャング、カルト宗教、さまざまな思想でまとまった集団は、生き残るための戦いから他者を支配し新たな世界の指導者になるための戦いを始めていた。
プレイヤーは、そんな戦いの中にある生存者グループのひとつを率いる立場となる。自分の勢力に所属するエージェントを各地に派遣し、他の勢力のエージェントと争い、街の施設を支配すればさまざまな目的で利用することが出来る。
ルーブル美術館をブラックマーケットの窓口として使用する創作でありそうな話から、ブルックリンの屋上農場で作物を育てるような、現実でも行われている取り組みも再現できる。また東京が舞台になるということで、たとえば東京タワーや都庁を根城にして活動を広げるといった展開も楽しむことができるのかもしれない。
エージェントは直接的な戦闘を行うことも、市民の扇動など政治的な工作を行うことも可能だ。その間にもさまざまなイベントが動的に発生し、プレイヤーは人間としての道徳に従うか、あるいは政治的に有利な行動を取るかの選択を迫られる。
『Neverdark』を開発するSimteractは本作を「一時停止可能なリアルタイムのストラテジーゲーム」(pausable RTS)と表現している。実際にどのようなゲームプレイになるか文字情報だけではわかりにくいが、一般的なリアルタイムストラテジーに比べるとかなり毛色の違う作品であることは間違いない。
ライター/古嶋誉幸