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『マインクラフト』本家PC版の売り上げ本数が3000万本を突破。2009年のアルファ版発売からすでに10年、現在もセールス好調

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 オリジナルのPC版『マインクラフト』の売上げ本数が3000万本を突破した。これは『マインクラフト』の公式サイトにある販売数を表示するトラッカーから明らかになったもの。記事執筆段階では、3000万8000本を超える数字が表示されている。

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(画像は『マインクラフト』公式サイトより)

 『マインクラフト』は全てのプラットフォームの売上げ本数は1億5400万部とされており、これは歴代のビデオゲームの中では『テトリス』の次に売れている。オリジナル版『マインクラフト』はJAVAで開発されており、WindowsのみならずLinuxやmacOSといったUNIX系のOSにも対応しているのが特徴。またMODを自由に作成、導入することができるのが最大の魅力だ。現在ではこれは「JAVA版」と呼ばれおり、この本家『マインクラフト』が3000万本を突破した。

 JAVA版『マインクラフト』は、2009年5月にインディーゲームのWebサイト「TIGSource」のフォーラムで一般公開された。このときは開発バージョンであり、サバイバルモードテスト、クリエイティブモードを備えていた。このバージョンはクラシック版とも呼ばれ、なぜかプレイヤーが移動すると腕を振り回す仕草があったが、プレイヤーの視界を妨げるため、のちに削除されている。

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(画像はYouTube「Official Minecraft Trailer」より)

 そののち、2009年6月にアルファ版がリリース。これは初めての有料版だ。このアルファ版の売上げがよかったことから、『マインクラフト』を制作したノッチの愛称で知られる、Markus Persson氏は、プログラマーとして働いていた会社を退社して、『マインクラフト』の開発に専念。ゲームスタジオMojang ABを設立することになる。

 2011年、さらに『マインクラフト』は躍進する。ベータ版のリリースを経て、2011年初頭には売上げが100万本を突破。なお『マインクラフト』はパブリッシャーを持っておらず、これまで特にプロモーションなどで露出はしていなかった。この100万本という数字は、口コミによる拡散の結果である。さらに「Pocket Edition」がXperia Playから発売。その後、Android、iOSでも展開した。晴れてオリジナル版であるJAVA版の正式リリースもこの年の11月18日に発売している。上記のスクリーンショットは、そのときの初の正式版オフィシャルトレイラーのものである。

※最初の『Minecraft Pocket Edition』はXperia Playからリリースされた。

 2012年にはXbox 360で初のコンソール版が発売されるなど、『マインクラフト』はさらなる普及を見せるが、その裏では本家JAVA版も売れ続けている。2014年10月には1700万本を突破。この数字は、その当時で史上もっとも売れたPCゲーム『シムピープル』『スタークラフト』の1100万本を超えた売上本数である。なお、現在では『ディアブロIII』の2000万、『テラリア』の1100万本など、歴代PCゲームの売上げランキングは更新されている。

 今回、JAVA版の数字が3000万本を突破したが、これは史上もっとも売れたPCゲームではない。その上には『PLAYERUNKNOWN’S BATTLEGROUNDS』が5000万本を販売したと推定されており、PCゲームの販売本数だけ見ると、『マインクラフト』は歴代2位だ。ただし様々なプラットフォーム全体で見ると、『マインクラフト』は1億5400万部を売り上げており、販売本数だけみると『PUBG』を凌ぐ。

 全ての販売本数とJAVA版の比率からわかる通り、『マインクラフト』はJAVA版より、Xbox、スマートフォン、Windows 10で展開しているBE版のほうがプレイ人口は多い。だが、JAVA版はなんといってもMODを自由に作成して配布できる拡張性が高い魅力がある。そのためJAVA版はコアなユーザーに根強い人気があり、現在でもプレイヤーは後を絶たない。

ライター/福山幸司

ライター
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福山幸司
85年生まれ。大阪芸術大学映像学科で映画史を学ぶ。幼少期に『ドラゴンクエストV』に衝撃を受けて、ストーリーメディアとしてのゲームに興味を持つ。その後アドベンチャーゲームに熱中し、『この世の果てで恋を唄う少女YU-NO』がオールタイムベスト。最近ではアドベンチャーゲームの歴史を掘り下げること、映画論とビデオゲームを繋ぐことが使命なのでは、と思い始めてる今日この頃。
Twitter:@fukuyaman

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