『ザ・キング・オブ・ファイターズ』(以下『KOF』)シリーズの宿敵、八神庵を主人公にした異世界ファンタジーのライトノベル『THE KING OF FANTASY 八神庵の異世界無双 月を見るたび思い出せ!』が発売されることが判明した。
価格は税込み1404円、324ページ、発売日は7月5日。
八神庵は『KOF』の初代主人公、草薙京の宿敵であり、真っ赤な髪が特徴的なキャラクター。初出作品は『THE KING OF FIGHTERS ’95』。
八神流古武術の使い手であり、野獣のような戦闘スタイルで相手を圧倒し、高笑いしながら、冷酷な言葉を投げかけてくる。ちなみに、なぜか嫌いなものは「暴力」と挙げている。
本作では、この『KOF』屈指の人気キャラクターでもある八神庵が異世界転生ラノベに進出する。
「異世界転生もの」とは、主人公がある日突然、異世界に転生、あるいは転移することによって、文明が違う世界で地球の知識などを駆使して大活躍するライトノベルの定番設定である。
本作の八神庵も、エサーガ王国というファンタジー世界に転移することから物語がはじまるようだ。
◆『THE KING OF FANTASY 八神庵の異世界無双 月を見るたび思い出せ!』あらすじ
ゴブリンも! ドラゴンも! 女騎士も! すぐ楽にしてやる
モンスターども……遊びは終わりだ!
宿敵・草薙京との決戦の果てに――八神庵は異世界に転移していた。その地で出会った女騎士・アルテナをなりゆきで救った庵は彼女の勧めで武芸大会に出場するが、それはエサーガ王国を舞台にした冒険と激闘の始まりに過ぎなかった――。KOFの人気キャラクター・八神庵の紫炎が異世界を焼き尽くす、禁断のファンタジー小説!
この「異世界転生もの」というジャンルは、本来、現実では平凡の主人公が、違う文明では活躍の場を与えられるという点が重要なポイントだが、八神庵は平凡なキャラクターではないので、さらなる大暴れが期待できそうである。
ゲームで登場した必殺技や、八神庵に流れているオロチ一族の設定などが活かされるのか気になるところ。
なお、いかにも二次創作的な設定だが、監修はSNK、イラストはおぐらえいすけ氏が手掛け、しっかりとオフィシャル作品である。著者は『Archaic Chain -アルカイック・チェイン-』で原作を務めた天河信彦氏。
人気格闘ゲームのキャラクターと「異世界転生もの」という異色の組み合わせは、どのような化学反応が起こるのか。発売の7月5日を楽しみに待つことにしよう。
ライター/福山幸司