レトロゲーム互換機を開発・販売するAnalogueは、ポータブルゲーム機の互換機「Analogue Pocket」を発表した。本体はゲームボーイ、ゲームボーイカラー、ゲームボーイアドバンスのカセットに対応する。2020年に199.99ドル(約2万1300円)で発売予定。
別売りのアダプターを装着することでゲームギア、ネオジオポケットカラー、Atari Lynxのカートリッジにも対応。テレビ出力用のドックもあわせて発売される。カートリッジアダプターなど、周辺機器の価格は未発表だ。
Analogue Pocketのディスプレイは3.5インチのLTPSLCDで解像度は1600×1440。ゲームボーイの解像度が160×144なので、10倍の解像度となる。ゲームボーイ用の通信ケーブル端子も付属し、昔懐かしい有線でのマルチプレイゲームを楽しむこともできる。
ステレオスピーカーやイヤフォン端子、マイクロSDカードスロットなど、ポータブルゲーム機に欲しいものは一通りそろっている。なお、SDカードからROMデータを再生することはできない。
テレビ出力用のドックには有線コントローラー用のUSB端子がふたつ付属する。8BitDo社の Bluetoothコントローラーによる無線接続にも対応。ゲームボーイにふたつコントローラーが必要とは考えにくいが、USB端子には何か別に使い道があるのかもしれない。
Analogue Pocketはゲーム機としての機能だけでなく、Nanoloopと呼ばれるデジタルオーディオワークステーションが組み込まれている。シンセサイザーとシーケンサーによって作曲とライブパフォーマンスの両方が行える。
Nanoloopのカートリッジの価格が69ユーロ(約8300円)であることを鑑みると、Analogue Pocketはかなりお得に見えてくるかもしれない。
本体のみで2780以上のタイトルに対応するAnalogue Pocket。海外メディアPolygonによると、ドックの価格は「高価なアクセサリーにはならず、人々が満足する価格になる」とAnalogueの創始者であるクリストファー・テーバー氏は答えている。また、ネオジオポケットカラーなどに対応する別売りのアダプターは、以前発売した互換機Mega SGのカートリッジアダプターを例に挙げ、10ドルから15ドルあたりの価格帯を目指していると語っている。
通信ケーブルやNintendo Switchのようなドックへの対応など、ゲームファンの心をくすぐるAnalogue Pocket。台数限定販売となるようで、公式サイトでは情報がいち早く欲しい方に向けたメーリングリストへの登録も行っている。発売を見逃したくない方はそちらに登録して、新たな情報を待って欲しい。
ライター/古嶋誉幸