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名作の復刻版がスマホで続々登場。『ドラゴンクエストモンスターズテリーのワンダーランドRETRO』と『R-Type Dimensions EX』発売

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 HDリマスター版『ロマンシング サガ3』の発売を2019年11月11日にひかえた今、さらに名作の復刻タイトルが相次いで公開されている。

 ゲームボーイカラーの原作をスマホで忠実に再現した『ドラゴンクエストモンスターズテリーのワンダーランドRETRO』と、横スクロールシューティングの金字塔R-Typeを3Dグラフィック版と共に収録した『R-Type Dimensions EX』だ。

名作の復刻版がスマホで続々登場。『ドラゴンクエストモンスターズテリーのワンダーランドRETRO』と『R-Type Dimensions EX』発売_003

 初代の『ドラゴンクエストモンスターズ テリーのワンダーランド』は1998年、ゲームボーイカラーで発売された。
 モンスターを仲間にして大会を勝ち抜いていく、ポケモンの影響を感じる作品だ。

 2012年に3DSで大幅にリメイクされ、2018年11月にはそのリメイク版が『ドラクエモンスターズ テリーのワンダーランドSP』としてiOS/Androidでも公開されている。
 リメイク版はグラフィックが3D化され、モンスターもアニメーションし、さらにスマホ版には新モンスターや追加ダンジョン、「らくらく冒険」などの新システムも加えられた。
 その完成度は高く、これから初めてプレイするユーザーには、この『SP』の方がお勧めだ。

 だが、その公開当初から「昔ながらのゲームボーイ版がやりたかった」という声が少なからずあがっていた。
 今回発売された『ドラゴンクエストモンスターズ テリーのワンダーランドRETRO』は、そんな声に応えた復刻版だ。
 iOS/Android版だけでなく、9月にはNintendo Switchでも公開されている。

 ゲームボーイ本体が描かれた背景の上部に、液晶を模した小さな画面が付いている。
 プレイ画面はかなり小さいが、元のゲームボーイの画面も小さかったので、これでも違和感はない。
 細かい操作が必要なゲームではないので、操作性にも大きな問題はない。

 内容はオリジナルそのままで、あえて追加や改修は行わなかったようだ。
 よってスマホ版でも、オートセーブは付いていない。
 ダンジョン以外の場所で手動によるセーブを行わないと、データは消えてしまう。

 電話などの突発の用件でゲームを中断しなければならないことがあるスマホでは、オートセーブがないと困ることもあるのだが、すでに改修版である『SP』があるため、『RETRO』はその名の通り、当時のまま再現することを重視したようだ。
 もちろんサウンドも当時のものを模している。

 ゲームボーイの原作に思い入れがあるプレイヤーや、オールドゲームにリスペクトを持つ人には良い作品だろう。
 開発はトーセ、公開はスクウェア・エニックス。価格はスマホ版1480円、Switch版1650円だ。


 一方、『R-Type Dimensions EX』は単純な復刻ではなく、グラフィックを3D化し、演出が強化されたモードが付いている。

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 ゲーム自体は当時のままの復刻だ。
 昔ながらの2D表示でも、美しく立体的な3D表示でも、ゲームに違いはない。

 そしてこのふたつの表示モードを、ボタンひとつでシームレスに切り替えることができる。
 見た目の大きく異なるモードが、ゲームの進行を止めることなく自然に切り替わっていくのは驚きだ。
 また、サウンドも表示モードによってオリジナル版とアレンジ版に切り替わる。

 3Dには「アングル」と呼ばれるカメラモードがあり、真横ではなくナナメ後方から見た視点になる。
 今まで見ることができなかった地形や敵機の側面をのぞくことができ、新鮮に感じるだろう。
 視点が変わると最初はプレイに違和感があると思うが、少し慣れればこの視点でも問題なく遊ぶことができる。

 操作はタッチパネルに適した、指の動きに合わせて自機が動く形。
 オリジナルよりも素早い移動が可能で、そのぶん難易度は下がっている。
 この点は原作重視の人だと批判するかもしれない。
 しかしタッチパネルでは指と同じ速度で自機が動いてくれないと操作が困難になり、激しい違和感を覚えるため、ここは仕方のないところだ。
 なお、現時点(2019/11)で物理コントローラーには対応していない。

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同じシーンを上の画像は2D、下の画像は3D+アングルで表示している。
3Dモードは光の表現が強化されており、背景も変化した。

 初代「R-TYPE」だけでなく、続編の「R-TYPE II」も収録している。
 また、ゲームモードには「インフィニティ」「クラシック」があり、インフィニティは”残機無限+その場復活”の初心者向けモードだ。
 加えて「FAST」「SLOW」のボタンがあり、任意にゲームの速度を調整できる。
 難しい場面でもゆっくりにすれば、回避はかなり簡単になる。

 R-TYPEは超高難度のシューティングゲームとして知られているが、これらによりシューティング経験のない人でもクリアすることができるだろう。

 私的には、R-TYPEは難しいからこその楽しさもあったと思うので、ここまで簡単にしてしまうとオリジナルの良さが損なわれているようにも感じる。
 特にスピード調節はやりすぎなのではないかと思う。

 だが、現代においてシューティングゲームはニッチなジャンルであり、プレイ人口は多くない。
 スマホにおいてもダウンロード数や記事のアクセス数は伸び悩む。
 ましてや「R-TYPE」であることを考えると、ここまで簡単にすることも必要なのかもしれない。

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 『R-Type Dimensions EX』を公開したTozai Gamesは、『Lode Runner Classic』『まいにちスペランカー』、Switchの『ロードランナー・レガシー』など、旧アイレムが版権を持っていた作品を復刻している企業だ。
 こうしてR-TYPEを送り出したことで、他のアイレム作品の登場も期待できるかもしれない。今作の開発はエスカドラが行っている。

 なお、2019年のエイプリルフールに告知され、ホントかウソかわからないと評判になっていた『R-TYPE FINAL2』とは別物なので注意して欲しい。
 価格はiOS版600円、SteamとSwitch版は1500円、PS4版は1528円だ。Android版は現時点(2019/11)で発売されていない。

文/カムライターオ

著者
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『Ultima Online』や『信長の野望 Online』、『シムシティ4』など、数々のゲームのファンサイトを作成してきた。
iPhone 解説サイト『iPhone AC』を経て電ファミニコゲーマーのお世話に。
シューティングとシミュレーションが特に好き。

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