Atariは、仮想通貨「Atari Token」(アタリトークン)を8月1日から販売することを発表した。5月15日には公開プレセールを実施する予定とされている。また、それまでに通常のプレセールも複数回実施されるという。
アタリトークン自体は2017年12月にAtariより発表され、翌年2月には詳細が公開。当時は同社の株価が60%上昇するなど注目を浴びたが、その後は音沙汰がない状況が続いていた。
発表当時に語られていたように、アタリトークンはカジノでも使用できる点を特徴としてアピールしており、新たに公開された販売サイトでもその概要が伝えられている。ユーザーは「アタリカジノ」(Atari Casino)にて、ルーレットやポーカー、ブラックジャックといったゲームでアタリトークンを使用できる。
また、ユーザーのスキルによって勝利する確率が上昇するような“革新的なギャンブルゲーム”にも取り組んでいるとされている。公式サイトを読み限りでは、ほかのプレイヤーと競合してアタリトークンを取り合うようなシーンも想定しているようだ。
なおアタリトークンはほかの仮想通貨と両替可能であり、公式サイトでは「ビットコイン」、「Ethereum」、「Litecoin」、「Ripple」が“Atariが認めた”ものとして表記されている。
このほか公式FAQでは「アタリトークンとビットコインの違い」では、複製しコピーできないようなゲーム内アイテムをアタリトークンで取り引きする方向性も示された。同社はカジノのギャンブルゲームとともにアタリトークンをスタートさせ、最終的にはほかのゲームや業界へと拡張していく意向を示している。
Atariは1972年に設立され、ビデオゲーム『ポン』や『ブレイクアウト』を手掛けた企業として知られる。ただし現在のAtariは複雑な権利の移譲を経て生まれており、フランスの企業インフォグラムの子会社である「Atari Interactive」が今回アタリトークンを発行した会社に当たる。現Atariは復刻機「Atari CVS」や、ゲーマー向けホテル「Atari Hotel」なども近年展開している。
文/tnhr