『大乱闘スマッシュブラザーズSP』(以下、スマブラSP)の制作を指揮する桜井政博氏は、毎日ゲームのスクリーンショットを自身のTwitterアカウントで公開している。画像は毎回凝っており、最近では土下座をするワイリーがロックバスターの攻撃を幸運にも回避する楽しい2コママンガが共有された。
4月5日に掲載されたスクリーンショットは、Miiファイターとして衣装が売り出された『Undertale』のサンズ。これまでの画像に比べるととても質素な印象を受けるが、実際に発売されたサンズの衣装と異なり、指が5本に別れていることがわかる。どうやらこのサンズは開発初期段階のものだったようだ。
Originally, the Sans they showed me had tiny, tiny, fingers, but I asked them to replace them with a larger mitten-like hand instead. 最初に見せて貰ったサンズは小さい指があって、「それは…サンズの手じゃなくてMiiの手でしょう」と思ってました。やっぱり手袋みたいな手は最高ですね https://t.co/s1aR76hoS8
— tobyfox (@tobyfox) April 5, 2020
『Undertale』の作者トビー・フォックス氏もこのプロトタイプサンズに反応しており、「最初に見せてもらったサンズにはMiiのように小さな5本の指がありました。そこで、サンズの指を大きなミトンのような指にするようにお願いしました」と開発時のやりとりをTwitter上で振り返っている。
こういった細かな再現はキャラクターモデルだけでなく、初のお披露目となった「追加Miiファイターコスチューム 第3弾 紹介映像」では、わずか15秒ほどの時間で『Undertale』おなじみの要素が多数登場。
戦闘画面の黒い背景や、主人公を模した「むらびと」やフラウィーっぽい黄色の「パックン」を登場させるなど、原作へのオマージュが随所に見られることが話題になった。
ミトンの指のような細部のこだわりも、こういった原作愛が実を結んだ結果だといえるだろう。
なおフォックス氏はかつて、『スマブラSP』にサンズが実装されることが発表されたとき、桜井氏との思い出をTwitterで共有していた。一連のツイートでは、フォックス氏が密かにバットモービルと呼んでいる桜井氏の愛車に一緒に乗っているとき、『スマブラ』のCDを聞きながら慣れない日本語で一生懸命会話した、奇妙で楽しい経験のことが綴られている。
そのときの経験から来ているかは不明だが、フォックス氏は最近自身の日本語Twitterアカウントを作ろうとしていたようだ。「日本のみなさんにバカだとバレちゃう」と冗談っぽく書かれていたが、上記のツイートでは日本語が併記されている。今後も日本のファンに向けて、このような情報を伝えていってくれるかもしれない。
ライター/古嶋誉幸