国際自動車連盟 (FIA)は4月5日(日)、中止や延期が続く「フォーミュラ1」(F1)の代わりに楽しめるエンターテインメントとして実施している「F1 Esports Virtual Grand Prix series」の第2戦を開催し、フェラーリ所属の現役F1ドライバーであるシャルル・ルクレールが優勝を飾った。
シャルル・ルクレールは弱冠22歳の若さながら、2019年シーズンでは決勝レースでの先頭位置であるポールポジションの最多取得者となる実力者だ。一方で若さゆえに荒いドライビングが行われることもあるが、今回のバーチャルレースでは開催の8日前に購入した『F1 2019』を毎日5時間以上練習し、わずか1週間ほどで優勝を獲得するほどの高いポテンシャルを発揮した。
Codemastersが開発する『F1 2019』には、2020年シーズンに初開催を予定していた第3戦「ベトナムGP」のコース「ハノイ・サーキット」は収録されていないため、今回は同様に開催が中止された第1戦「オーストラリアGP」より「アルバート・パーク・サーキット」でのレースとなった。
「F1 Esports Virtual Grand Prix series」の第1戦「バーレーンGP」で参戦した現役F1ドライバーはランド・ノリスとニコラス・ラティフィのふたりだけであった。しかし、第2戦ではこのふたりにくわえ、シャルル・ルクレールやアレクサンダー・アルボン、アントニオ・ジョビナッツィ、ジョージ・ラッセルが参戦。6人の現役F1ドライバーが普段とは少し異なる環境でハンドルを握った。
さらに、ゲスト選手として2009年シーズンのF1世界チャンピオンであるジェンソン・バトンをはじめ、ストフェル・バンドーン、エステバン・グティエレスなどの元F1ドライバーも登場した。また、F4ドライバーでシャルル・ルクレールの実弟でもあるアーサー・ルクレールや、F2ドライバーのクリスチャン・ランドガードといった下位カテゴリーの育成選手も参加している。
決勝レースでのスタート位置(ポジション)が決まる予選レースでは、クリスチャン・ランドガードが1着でゴールしポールポジションを獲得。2着にシャルル・ルクレール、3着にジョージ・ラッセルが続いたが、ランドガードは予選中にトラック・リミット(走行が許されるコースの限界幅)を超えていたため、ペナルティを受けて6番手でのスタートとなった。
つづく決勝レースでは、繰り上げでポールポジションを獲得したシャルル・ルクレールがアドバンテージをうまく活かして独走でフィニッシュ。14秒差で2着にはランドガードが入り、5周目でタイヤが空転(スピン)してしまったジョージ・ラッセルが3着でゴールした。
また、ジョージ・ラッセルのマシンに接触し7位に転落しながらも、後半で順位を追い上げたアーサー・ルクレールが4位でのフィニッシュを決めている。
They finished P3 and P4 in the end…
— Formula 1 (@F1) April 5, 2020
But things almost went *very* badly for @GeorgeRussell63 and @arthur_leclerc7 😱#VirtualGP #RaceAtHome pic.twitter.com/uW0x6BSkc1
The most hair-raising moment of Sunday's #VirtualGP 😱@lundgaardoff and @arthur_leclerc7 make contact in the heat of their almighty fight for the podium places ⚔️#F1Esports #RaceAtHome pic.twitter.com/6XuCm1sKIV
— Formula 1 (@F1) April 6, 2020
ライター/ヨシムネ