新型コロナウイルスの感染拡大によりアルコールを使ってウイルスを除菌する場面が増えているが、家庭用ゲーム機やゲームセンター筐体にて使う際には注意が必要なようだ。インターネット上でユーザーや任天堂が使用を気をつけるよう注意喚起をしている。
ゲームセンターで働いているTwitterユーザーのナリリさんは、アルコール由来の消毒液を持ち込みコントロールパネルを消毒することは、破損や故障を招くため避けるようにユーザーに呼びかけている。アクリル板が劣化または破損するとのことで、画像で被害のようすを報告している。
ゲーセン店員からのお願い
— ナリリ+204k (@nariri1978) April 14, 2020
この時期にゲーセンに来ていただいているのは大変ありがたいのですが、消毒液がアルコール由来の場合、アクリル板が劣化または破損します。
1週間前にメンテした際はなんともなかったボンバーガールのコンパネ部分がそれが原因と思われる破損を確認しました。 pic.twitter.com/p8iFyUAQll
またこれに先駆けて任天堂でもNintendo Switch本体やJoy-Conをアルコール除菌をすることは、プラスチック部分の色あせや、変形の原因となるため避けることを呼びかけている。
仮にノンアルコールの除菌シートであっても、含まれる成分でプラスチック部分を傷める可能性があるので、任天堂は使用を推薦していない。
最近、お客様から「Nintendo Switch本体やJoy-Conをアルコール除菌したい」というお問い合わせをいただくことがあります。
— 任天堂サポート (@nintendo_cs) April 10, 2020
大変申し訳ございませんが、プラスチック部品が色あせたり、変形したりする可能性がありますので、アルコールの使用は避けてください。 https://t.co/pedMhV7G3W
現在、新型コロナウイルスの影響で、Nintendo Switchなどの家庭用ゲーム機の需要が増加している。しかしここでウイルスに過敏になり、消毒液を使って清掃してゲーム機を壊してしまっては、もとの子もない。ゲームセンターの筐体の汚れが気になるときは、近くの店員さんを呼んで対処してもらおう。自己流に清掃して、万が一にでも壊してしまうと、賠償の責任を負ってしまう可能性がある。
任天堂は、ゲーム機の清掃を乾いた布で拭くことを推薦しており、これに加えて、プレイの前、プレイの後に手をよく洗うことが原則だ。もちろん手が濡れていたら、ボタンや接続部から水分が浸透して機器を壊してしまう可能性があるので、手もよく乾かすこと。間違っても水や消毒液を直接、機器に吹きかかけるということは絶対にしてはいけない。
アルコールを使って殺菌、消毒する機会が新型コロナウイルスの影響によって増えているが、アクリル製のキーホルダー、スタンドなどを消毒する際は、アルコールを使うのではなく、界面活性剤が入った家庭用の台所中性洗剤を使うといいだろう。だが、ゲーム機に関しては精密機械なので、やはり避けたほうがいいだろう。
ゲーム機本体は長く付き合うもの。わずわらしいかもしれないが、こまめに手を洗う習慣を身に着けることが、新型コロナウイルスから自身を守り、さらにはゲーム機を故障から守る策といえそうだ。
ライター/福山幸司